強欲と怠惰
「レーン達は逃げてくれ」
「そんなことでき…」
「レーン達の目的はレヌを助けること、もう逃げるだけでいいはずだ」
「それじゃ君は…」
「俺はどうなろうと構わない……俺もこの世から消えるべき大罪だ。」
「……みんな行こう」
レーン達はレヌを連れて、離れていく
ここにはもう二つの罪人だけだ
「蟻の紋章…怠惰のネドゥ・ビィ……
君達の選択が如何に愚かなのか教えてあげよう…」
罪と名前の告白か、ならばこちらも…
「狼の紋章…リド…いや違うな、
強欲のアル・ノーラ。この名に誓いアンタのそのくだらない夢も含めて…
全てを奪い尽くしてみせるよ。」
お互いの紋章が光を放っている
怠惰…一体どんな能力だ…
俺は剣をネドゥに向かい投げ、走り出す
だが剣は音もなく、地面に落ちる
距離を詰め、ありったけの魔力を拳に込め殴ろうとしたとき
ネドゥの紋章が光った次の瞬間には、拳を受け止められていた
「なっ!」
「はぁ最近の若いのは死に急ぎすぎないかい」
「若く、油断するから死ぬんだよ」
急いで距離を離すが、短剣で肩を刺された
「まさか怠惰の力か」
「おや、あれを避けるか」
何が起きた。俺は確かに魔力を込めていたはずだが当たる前に魔力が弱まっていた
これが怠惰の力なのか
「魔力を強制的に無くすってとこか?」
「…中々鋭いが、少し惜しい」
「一定の範囲の魔力を消す…それが模範解答かな」
流石は大罪の力だな…
「さぁ諦めて…」
「今のお前の位置、いいところにいるな」
「剣よ来い!」
ネドゥの後ろにある投げた剣を引き寄せる
「おっと危ない…」
剣はネドゥの体を撫でるように動き、手元に戻ってくる
「なるほど…引き寄せ、それが強欲の…」
バレてしまったが、おかしい
最初も今も剣の攻撃の防ぎ方がおかしい
防御魔術でもなく、魔力で受けるには膨大な魔力がいるはず…
ネドゥにはどっちもない…つまり
「触れた物の物理的な力の無力化か?」
「はぁそんな事まで…あと一つあるよ」
「あと一つは、常に一定の魔力ってとこか」
奴の魔力には一切の消費が見られない
「惜しいね…一定の魔力量と出力だよ」
なるほど、確かにS級だったら凄まじい魔力出力を出せるが
元S級にしては、弱い出力だったな
「それにしても…大罪には能力の効果が薄いのかな
力を使っているのに、君の魔力を完全に消せていないようだ」
怠惰の能力は魔力の一定のと出力
触れた物理のダメージ無効と発動中ならば周辺の魔力を消す
一見無敵に思えるが…
「ネドゥ…もしかして物理の無効と魔力の消滅は同時には発動できないか?」
「本当に君は…はぁレーン君は本当にいい仲間持ったねぇ。面倒だ…」
「はは、じゃあ降参してくれよネドゥ」
「はぁ、面倒だから君がしてくれ強欲」
今回の戦いはかなりの泥試合になる予感がする
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