怠惰たる者
「はぁ名前で呼ぶなと言っただろう?」
ネドゥの首には蟻の紋章が刻まれている
ネドゥは昔の傷跡を隠すためと言って包帯まみれだったが…
「はぁ強欲よ…なんのつもりだい」
「悪いけど、それはこっちのセリフだ」
「なんのつもり…簡単だ。知っているかい?不人の大地はかつて各国が開拓をしようとしていたのを
だが、それは失敗に終わり、多くの国が人と物資を無駄にした。
各国は開拓を諦めたが、開拓の名残は残っている」
「それがルベル国か」
「そうだ。人々の間で『国々が開拓を失敗した未知の地がある』という噂が広まった
ここにはロマンも名誉も金までも手に入る…そう言ってね。
そして、ルベルが…冒険者が生まれた。」
「自身の国のリソースを使わず、他者に任せる。いつか果てに辿り着く者が現れれば、
各国は再び動くだろう。ああ…なんて素晴らしい考えだろうね
国々は無傷でここを手に入れる。対価は…冒険者達。そう、私の仲間達のようにね…」
「私はもう仲間に傷ついて欲しくないんだならばどうするか…
私は冒険者ギルドを解体し、この地を封鎖する。
私達が夢を捨てれば…もう冒険者に犠牲者は出なくなる」
「そして今回は…レーンの夢をあきらめてもらう為さ」
「僕が…諦めるため…」
「レーン…君はきっとギルドがなくなったとしても他の者達と違って諦めないだろう
アイツらと同じだ…」
「それはネドゥさんも…」
「…もう私は夢を見れない。だが夢を見るんだ、あの時の光景を…
仲間が死んでいく光景を…」
「私はこの大陸全ての冒険者にこの不人の大地を諦めてもらう。
もう誰もあんな想いをせぬように…君はその一人目だ」
「…ごめんネドゥさん諦める訳にはいかないんだ。レヌも夢も」
「ああ、君ならそう言うと思ったよ……なら」
あたりがどんよりとした空気に変わる
「君の仲間を全て葬り、君達がどれほど弱く、愚かであるか
そして、夢を見る事すらも叶わぬことを教えよう」
読んでいただきありがとうございました




