真実と罪
「”狼”の紋章…やっぱり、あなたは…」
「リンはわかっていたんだろ。」
「…なんとなくね」
「なぜ”大罪”が…人を助ける…」
「ただ助けたい…それだけだ」
「大罪を信用しろと?」
「……ああ」
レーンは暫く沈黙し、
ゆっくり立ち上がりこちらに歩いて来た
「ねえ、リド…妹の救出を…どうか手伝ってくれ」
涙目の目がこちらを真っ直ぐ見つめる。
「ああ、わかった」
俺たちは握手を交わす。
俺達は走って目的地に向かっていた
「それにしても、リドが大罪だなんて、信じられないや」
「…レーンにはうまく隠せていたか」
「そういえば、リンはわかっていたのかい?」
「ええ、だっておかしいじゃない」
「おかしい?」
「ええ、初めて会った時、ゴーレムが飛ばした腕が外れたでしょう。」
「あったな、そんなこと」
「その時に、歪な魔力は感じるは、かと思えばご飯の時には
綺麗さっぱりなくなる。おかしいでしょ!」
レーンはリビッドの方を向き
「わかった?」と聞き
「わからなかった」とリビッドは返答する。
「それにしても、強欲の力で本当にわかるのリド?レヌの場所が。」
リンは心配そうに聞いてきた
「詳しい場所まではわからない。でも…うんあっちだ。」
「引っ張る力と漲る魔力…それが強欲の力なのかい?」
レーンは興味深そうに聞いてきた
「そうだろうな。対象の名前と対象への意識がいるけどな。」
「だからあの時、『岩!こい!』って行ったのね。」
リンは納得しているようだ。
「そういえばリド、蟻の紋章はどの大罪なんだ?」
「俺は他の大罪については何も知らない」
「へえ、大罪同士は知り合いだと思ったけど…」
「リンの方が詳しいと思う」
「私の推測になるけど…怠惰かしら」
「怠惰…蟻は働き者のイメージだが」
「一定数の蟻は怠け者になるからぴったりだと思うわ」
やっぱりリンは頼りになる
「大罪…常識では考えられない力を使う以上
気を引き締めていこう!」
「ええ」
「ああ!」
「当然だ」
レーンの一言で皆、気が引き締まる
俺達は目的の場所の目の前まで来ていた
「みんな!目標が近い!あの林の中だ!」
「「「了解」」」
「レヌ!どこだ!レヌ!」
レーンは周辺を探している
「……」
リンは何か考えている
「おーい!レヌ!」
リビッドは林の外の方で捜索している
「リド…わかるか?」
「すまん、ここら辺にいることはわかるが…」
なんだ…この感覚…
「おかしい」
リンがポツリと漏らす
「リンもそう思うか?」
「ここまで来たのに中級の魔物一体もいないなんて…」
スタンピードで拠点まで来るのは全て低級の魔物
奥までくれば中級の魔物がいるはずだが…
「おーい!来てくれ!いたぞ!」
リビッドの声だ
みんなでリビッドの方に向かった
「リン!レヌは無事か!」
「意識がないけど…無事よ」
「よかっ…」
背後から歪な気配!
「みんな!敵だ!」
俺の一言で皆が武器を構える
「おや、早いな。流石レーン君の仲間だね」
この声……まさか!
「レーン…随分、大罪にモテるみたいだな」
「……まさか、あなたが怠惰の…大罪だったなんて」
「ネドゥさん」
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