”大罪”とは
目的地に向かいながら話を聞かせてもらうことにした。
「いい?まず"大罪"の紋章と言っても、7つあるの」
「嫉妬、色欲、傲慢、憤怒、怠惰、暴食、そして"強欲"」「っ?」
(最後の言葉に心臓が反応したような…。気のせいか?)つい足を止めてしまった
「大丈夫?」「リド、疲れているなら休もうか?」「リドさん!大丈夫?」
足を止めてリンたちが心配そうな声をかけてきた。
「…いや、大丈夫だ。続けてくれ。」「わかったわ。レーン!大丈夫だって!」
「そうか、無理せず休憩したくなったら言ってくれ。」レーン達は再び歩き始めた。
「えっと、確か…種類までだったわね。それぞれは別の者に発現し、様々な”力”を行使した。」
「さまざまな”力”?」「ええ、本ではその名に相応しい"力"と記されていたわ。」
「相応しい?例えば?」
「かつて、憤怒は国を焦土にした。かつて、暴食は山の半分を平らげた…とかかしら」
「他には?」
「ええっと…ごめんなさい。他は分からないらしいわ。」
「…なぜ?」
「他の大罪も被害を出したけど、憤怒と暴食の被害と比べれば大したものじゃなくて、人々の記憶に
残らず、書き残されなかった。とかかしら。」
「…なるほど」残念だ。能力を知れれば俺が何の大罪かわかるのに。
「続けるわね。その者達は悪行や行動を起こす際、自らの名と罪を告白したらしいわ。」「告白?」
「ええ、例えば。おっほん『あたしは嫉妬のリンよ』っとこんな感じにね。」リンは声を作って言う
前を歩いているレーンとリビッドは「わはは」と声を出して笑っている。
レヌは声は聞こえぬが、肩が動いていた。
「っもう!真面目な授業中よ!」「今のはリンが悪いだろ!」「はは、リンは上手いな〜。」
「い、今のは、ふ、ふふ…私も、ふふふ…リンちゃんが悪いと思うよ。ふふふ…」
「はぁもういいわ!とりあえずそんな災厄な力を持った奴らが近い将来現れるかもってことよ!」
ふんっと言って、拗ねてしまった。
「なぁリン、最後に一つだけ聞いていいか?」「なに!」
「もし、予言が本当だとして、大罪の紋章が現れたとして、
国は、人々はその者たちをどうするんだ?」
「さあね!でも、国々は過去の経験から、大罪を発見したら即排除すると思うわよ!」
怒りながら返答してくる。しばらくはこのことは聞かないほうがいいな。
手の甲を見る。今は包帯で見えないが、確かに大罪の紋章だ。
やはり、故郷を離れて正解だった。自分もう世界の脅威として、追われるかもしれない。
大罪と知りながら庇う者も国は容赦はしないだろう。人は少数より大勢を選ぶはず。
だからきっと、この選択は正しかったはずだ。潰れそうなほど苦しくなる心臓を深呼吸で治す。
しかし、リンの話を聞くに、俺の力は、暴食や憤怒ではないようだ。
嫉妬?色欲?ぽくもない。欲しいと望み、それを引き寄せて奪う。この力はたぶん
”強欲”なのだろう。
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