番外編:魔術師だから
戦闘中のリン視点
ご飯を食べながらあの時のことを思い出す。
「…っ!」立てない。頭に一撃をもらったのね。油断した。
意識が朦朧とするが目を開く。レーンとリビッドはゴーレムの相手をしている。
たとえあの2人でも長くは持たないでしょうね。「リンちゃん!今治すから!」
レヌは涙目で駆け寄る。くそっこんな奴らあたしの魔術ならすぐに…
魔術には集中と術式の計算、魔力操作をしないといけない。こんな怪我では、それはできない
ゴーレムの一体の魔力が一点に集中しているのを感じる。まさか…
「レヌ…避けて…」次の瞬間、ゴーレムから腕が放たれる。
「っ!」レヌはあたしを守るように丸くなった。「だめ、レヌ…」
精一杯あたしは術式を構築しようとする。だめだ。できない。このままじゃ。
「岩!こい!」少し遠いところから声がした。
感じたのは人が持つには歪な魔力。岩の軌道が少しずつ変わる。なに?この魔術…
「大丈夫か?」あたし達の前に走ってきたのは、少年だった。
その後、レーン達はこの子と協力してゴーレムを2体討伐したのだった。
リドと名乗る少年はあの時、確かに魔術を使った。だが
今、食事を共にしている彼には全く魔力がなかった。
それに術式の発動も感じなかった。”紋章”持ちなのかしら。
いえ、たとえどんなに効率が良くても魔力は必要のはず…
(戦闘中にだけ湧き上がる魔力…そんなの聞いたことがない。)
あるとするのなら…いえ、助けてくれた恩人にこんな事考えてしまうなんて。
彼女は考えていたことを忘れるようと、ご飯のおかわりを頼むのだった。
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