204 「ビギナーズ・クラシックスシリーズ」
こんにちは。
今回はこちらのシリーズのご紹介。
とはいえ、今回私が読んだのは「更級日記」のみですが……。
〇「ビギナーズ・クラシックス 更級日記」
川村裕子・編 / 角川学芸出版(平成19年)
ああ……初版年を見ると、ちょっと古いのは確かですね。
平成19年というと、もう20年近く前になってしまい、学校図書館であればそろそろ除籍を考えなくてはならないタイミングかもしれません。
でも、ですよ。
こちらの本、特に中学生や高校生ならとても有用だと思ったのです。
実はこちらシリーズではなく「角川ソフィア文庫」の「現代語訳つき 徒然草」を読んだことがあるのですが、あちらも非常にわかりやすくて良かったのです。
なにがいいって、まず現代語訳がしっかりついていること。段ごとに分かれていて、それぞれに興味を引かれるタイトルをつけてくださっており、現代人にはわかりにくいであろう背景資料なども写真や絵をふんだんに使って沢山載せられています。
巻末には年表や、「更級日記」そのものの由来や背景の解説があり、藤原孝標の娘の系譜や関連マップの掲載があり……と、細やかに配慮がゆきとどいています。
初心者がはじめて手に取る古典として、よく考えられていると思います。とても敷居が低く設定されているというか。
そもそも、はじめて古典作品に触れると、どうしても違和感があるものです。読み慣れてくるとかなり早く読めるようになりますが、最初のうちはわけがわかりませんものね。
こちらの本では、まず目を引くタイトルがあり、すぐあとに本文の現代語訳があってから古文の本文、関連資料の紹介の順となっていて、大変わかりやすく、とっつきやすいのです。
今回は更級日記を読みましたが、シリーズとなっておりまして他にも「古事記」「万葉集」「竹取物語」「蜻蛉日記」「枕草子」「源氏物語」「今昔物語集」「平家物語」「徒然草」「大鏡」「おくのほそ道」などなど、多くの作品がこの形式で出版されています。
学校図書館は基本的に新品の本しか購入できないので、今からこのシリーズを購入するのはかなり難しいのかもしれませんが、似たような形式のものがあれば是非、あってもよいなと思いました。とりわけ中学生には有用な本ではないでしょうか。
なにより文庫なので、持ち運びも便利ですよ!
それでは、今回はこのあたりで。





