24.ギルドメイト
話がすっとんでてよくわからなくなりかけている。頑張ってかいてみるわ。
その後、シェードさんに船を提供してもらい、海を越えることとなった。船、と一概にいっても客船のような大きく頑丈なものではない。漁船を少し小さく、狭くしたような造りの船だった。この世界は私が過ごしていた時代を少し遡っているような気がする。異世界だしこれは仕方ないか。
≧≦
そして暫く波に揺られた頃、ようやく海を越えたようだ。アスティの街は木の橋が掛けられた港だったが、この地に降り立ったのは砂浜のようだ。モンスターの気配はない。
「向こうの地へ行くときは、このように船を提供しておるから、気軽に声をかけてくれ。さて。ギルドへといくとするか。」
私は頷き、シェードについていくことにする。特に話すことはなかったので、またここは割愛でもしとこうか。コミュ症のマイナス思考なんてそうそう見たいもんじゃないでしょ。
また暫く歩くと向こう側にはなかった程大きな街が見えた。国都……いや。王都と言うべきか。外側が大きく強固な白レンガの壁に囲まれていて、中の様子はうかがえないが、その街の城の角(?)塔の部分が壁からはみ出している。
「見えるかね。あそこが目的地じゃ。あの街にギルド監視者……即ちギルドリーダーがおる。大丈夫じゃよ。きちんと話はつけておるつもりじゃ。」
それなら怯える必要も構える必要もないか。とはいえ今から会う人たちってはじめましてだろ……?何て言われるだろうか。大っぴらに魔族の端くれです!なんて言えるわけがない。まぁ一応人間で通せると思うけど……いや。私ってどんな顔してるんだろう……ゲドウに進化して以降自分の顔を見た覚えがない。試しにシェードさんに聞いてみる……か?いや……なんだろう。恥ずかしいな。もし仮に聞いてみたとして、どんな答えが返ってくるだろうか?左手は普通の白めの手だから色は問題ないはず。問題ない……はず。うん。
「ほれ。ついたぞ。国都、ティラターラじゃ。」
その街は、とても賑わっていた。主に露店商とカフェに似た店が建ち並び、多くの人々で溢れかえっている。中にはモンスター達が列をなして歩いていたりするが、彼らは人間を襲おうという思考に至っていないのか、その様子はなく、寧ろ人間たちのように振る舞っている。
「ティラターラは数ある都の中でも有数のギルド街だ。皆ギルドのルールにのっとって、パーティを組んでやっている。勿論ソロメイトもおるが……おっと。ここではギルド所属の人間、モンスターのことをギルドメイトと呼ぶことにしておるのじゃよ。というか大元これじゃな。クエイダが頭おかしいだけじゃ。」
ふーん……。クエイダはやはり異常な人間なのか。まぁ強そうな人間だったし、名声は広まっているのだろう。それは感覚崩れるのも無理はないわな。皆自分のことを認めてくれてるって感じる理由になるもんね。誉められるのは嬉しいし。
「そちらが新入りになるのかな?東国都のギルドリーダー。」
シェードのものではない人の声がしたので見ると、20代前半くらいの若い男の人がいた。180後半くらいありそうな体とは裏腹に、かなり細身の体型だ。服装は緑の羽帽子に緑の軽装の服だ。あまりどころか全く異世界の服については知らない。知っててたまるかそんなもん。見た目的にはなんとか詩人?が着てそうだわ。
「そうだ。それとお前さん。後はこのティラターラのギルドリーダーが取りまとめてくれる。だから安心せい。」
私はシェードの言葉に頷く。そしてシェードはもと来た道へと歩き去っていった。……非効率すぎないか?結構歩いてたぞ。
「さて。自己紹介から入るとしよう。僕の名前はフィラル。この街のギルドリーダーをしている。主にこの街のお偉いのアルフス大公爵のもと、ギルドを取りまとめている。……まぁアルフス大公爵は滅多に城から出ないから、気にすることはないよ。」
アルフス大公爵……あの城にはそんな人もいるのか。偉いさんと話したくはないね。死ねる。というかなんでそれ言ったし。滅多に出ないのならここで説明する理由にはないだろうし。
「さぁ。ギルドへ案内するよ。向こうのクエイダみたいな横暴な奴はいないはずだ。きっと上手くやれるよ。」
その言葉と共にフィラルが踵を返すように何処かへ向かうので、私もそれについていくことにする。馴染めるかどうか心配だ。
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「てなわけで、本日よりこのギルド配属となった新人だ。名前は……レンちゃんだね。彼女は内向的だからあまりアクティブじゃないけれど、上手いこと仲良くしてくれ。」
今ギルド内では挨拶の会のようなものを行っている。私とフィラルを抜いてざっと20人程度。モンスターが10体程度。会わせると30くらいか。私はさっと一礼し、よろしくとだけ言っておく。内向的だと言ってフォローしてくれていたので問題あるまい。
「レンちゃんは暫く手続きがあるからあれこれは後でやってくれ。よし。解散!」
解散の一言でギルドメイト達は各々準備に取りかかる。私も早くその手続きを済まさないとな。
「ギルドメイトは主に様々な依頼を解決するのが仕事だ。まぁ基本ここに送られてくるものに緊急性は低い。そういったものは各々解決していくさ。でもなにが怖いかっていうとね、送られてこない事件。要するに命に関わるようなものは中々届かないことが多い。繁殖しすぎたモンスターやらを倒すのとは訳が違うからね。ここに飛び込みでやってくるような依頼こそ本命といったところかな。」
なるほどね。ゲームでやったクエスト以上に熾烈極めるということか。命がかかった依頼がいつ届くかなんてわかったもんじゃないしね。
「それがわかれば充分だ。どれ、一度記録盤に手をかざしてくれないかな?これはステータスを可視化するもので、職業に応じてはスキルを与えてくれるんだ。どんなスキルが手にはいるかで自分に向いた職業が解るんだよ。」
……へぇ。面白い。言われるがまま左手を記録盤の上に乗せる。どんな能力が手にはいるのだろうか。楽しみだ。
インサーニア
Lv26/50
Vit80/80(0)
atk60(0)
dif73(2)
spd68(1)
ma64(0)
mp72/72(0)
魔法、ハイダーク.デスペル.デス
スキル、ダークコンバーター.デスペルクロウ.死霊傀儡LV1
生涯スキル、急所Ⅱ.ギ骸ノcカデ
このように記録盤から文字が浮き出してきた。意外と正確なんだな。この記録盤。いったいどんな技法が施されているのか、かなり興味深い。……ところでこのギ……なんとかってなんだ。確か私が持ってた生涯スキルは災厄の種かなにかだと思うが。フィラルはだいぶ困ったような表情だ。初めて見る事例だったのだろうか。
「……うん。こういう事は全くないわけじゃないんだ。記録盤にない記録されてない魔法だってあるし、生涯スキルなんていつ誰が何を取得するかなんて分かったもんじゃないからね。じゃあ次。そのドラゴンちゃんにもお願いしようかな。」
私はフィルの前足を記録盤にのせる。するとフィルの能力も浮き出してきた。
リトルワイバーン(黒)(ランクE)
Lv15/50
Vit48/48(0)
atk35(0)
dif31(0)
spd33(0)
ma26(0)
mp30/30(0)
魔法、デギ骸ノレスト.ダーク
スキル、仔竜の息吹(闇)
生涯スキル、ギ骸ノギヶ、竜の意志
こちらのステータスも記録盤から確認できた。これらのバグを見て思ったのだが、恐らく魔族に関係するスキルには対応してない可能性がある。まぁそれはここでは黙っておこう。あらぬ誤解をかけられたら嫌だしね。
記録盤のバグとか怖く感じます。(。・ω・。)




