20.竜へ
2018年か……(。・ω・。)
私はマリンから受け取った毒のポーションの瓶を持つ左手にグッと力を込める。毒だと言ってたから飲めということではないと思う。そうだと信じたい。今はスパルトイキング・ドゥレムと互いに睨み合っている。痺れを切らすのを待っているのだ。焦って外したら、またこの耐久相手にオラオラするしかなくなる。マリンの貯蓄があれだけとは思っていないが、無い物ねだりはできない。1つしかないなら1つで成功させればいい。
「…………」
「…………グガッ!?」
突然スパルトイキング・ドゥレムが驚いたような声をあげる。奴の首下に一本の矢が刺さっていた。至極普通の矢だ。ただ長めの木製の柄の矢である。それを射ったのは、高台にいた若めの村人だ。ワカメではない。緑っぽい髪の毛で細めの体型だが決して昆布と並ぶ海産物ではない。
「グオオオオオオオオオオオオオ!」
奴は鉈を持たない左手をブワンと横に振るうと、そこから毒々しい黒い矢を数本放った。それは村人のいた高台の柱をいとも容易く破壊する。1本…2本…3本…そして柱をうしなった高台は崩れ落ちた。
「う…うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ----……」
村人の叫びは高台の崩れ落ちる音にかき消され、その崩れ落ちる音がやんだ頃には聞こえなくなっていた。
……犠牲者か。これ以上増やすわけにはいかない。とにかく今は奴を仕留めなければ、犠牲は増える一方だ。私は高台の瓦礫を見据えているスパルトイキング・ドゥレムへと駆け、毒のポーションを投げ込む。それは見事に奴の背中に直撃し、割れてでた液体が傷口から侵入していく。
「グオオオオオオオオオオオオオ!?」
効いてる効いてる……めっちゃ効いてる。奴は全身を掻き毟ったりドッタンバッタンのたうち回ったりゴロゴロ転がったり………………テラシュール。こちらに転がってきたので、私は足で奴の頭を潰すように踏みつけた後、首を右腕で切断した。なんだこの終わりかた……。
〈Expを320獲得しました。〉インサーニアのレベルが26になりました。ガッツドラゴンのレベルが15になりました。進化先、リトルワイバーンを解放しました。
ここでうちのドラゴンが進化できるようになったか。肩にしがみつき続けていたガッツドラゴンを地面に下ろしてあげる。
「がぅ?」
可愛い。このドラゴンがどのようになるのか楽しみだ。よし。リトルワイバーンに進化させるよ。私がそう思考し、ガッツドラゴンの頭を撫でる。ガッツドラゴンは気持ち良さそうに瞼を閉じると、その体が徐々に変化を始めた。
進化が終わった時のガッツドラゴン……改めリトルワイバーンは漆黒の羽毛で覆われた小さなドラゴンだったのである。なにこれなにこれ。めっちゃ可愛いんだけど。ワイバーンというからに翼はある。羽毛で覆われた細長い翼だ。瞳は紅く、クリリとした丸い目だ。耳の部分には、魔族の角を思わせる黒い角がある。
「もきゅヴ!!」
リトルワイバーンがふわふわと飛行し、私の肩に乗る。めちゃくちゃなついてんじゃん。可愛いすぎかよぉ!!
リトルワイバーンへ進化しました。魔法、ダーク、ダークレスト、スキル、仔竜の息吹を習得しました。
覚えるスキルも豊富だ。気になったスキルがあったからそれについて解説を頼もう。
ダークレスト
魔族と亜人魔族の体力を回復させる魔法。人間には毒になる。
仔竜の息吹
別名ドラゴンブレス。ブレスというよりも火球に誓いがツッコんではいけない。そのドラゴンの属性に応じて属性が変わるため注意が必要。
魔族と人間はやはり明確な違いがあるのか。覚えておこう。亜人魔族はその中間みたいな感じと考えて良さそうだ。
「きゅヴん!!」
しかしかなり体が長いな。1mは確実に越えてるんじゃないかこいつ。多分尻尾が長いのも竜の一つだろうが。
(。・ω・。)因みにここで第1章が終了します。結構ハイスピードで進んじゃったよなぁ……。
あまり長々しくごねごね書くのが苦手なんです。




