14.白金蛹
今回はモンスターがなかまになります!
私が目を冷ますと、横にはドゥクサーたちが寄り添っていた。ゴム皮の弾力が気持ちいい。私は体を起こし、傍らで様子をうかがっていたポイズンゲノムの方を向く。すると、ポイズンゲノムは私にテレパシーのようなものをはっした。
(我が族を導き、守ってくれたことに礼を言おう。本当に助かった。)
その言葉が終わると、周りのドゥクサーたちが頭を垂れる。中にはころころと倒れるドゥクサーもいる。頑張ってる。可愛い。私は倒れているドゥクサーを撫でて立たせてやる。結構可愛いな。こいつ。暫くすると、2~3匹のドゥクサーがなにかを頭に乗せて現れた。頭には白い謎のモンスターがいた。丸っこいが体には突起がいくつかあるモンスター。なんだろう。解説を頼もう。
白金蛹(ランクF)
白金の如く輝く殻を被ったモンスター。その中には無限の可能性を秘めている。
……なるほど。私がこの世界に来た当初のモンスターか。あのとき私は光殻蛹だったと思うんだが。
(我々が管理するよりも、御主がこの子の面倒を見てやってくれないか。きっとよく育ってくれる。そんな気がするのだ。)
ポイズンゲノムはそうテレパシーで私に伝える。当の蛹は私たちを認識している様子はない。というか寝てる。その蛹の大きさは林檎と同じか少し大きいかくらい。まぁ断る理由もないか。ちょうどなにかと寂しくなってた頃だし。
私は頷くと、白金蛹をマフラーで包んでやる。一瞬震えたようだが、またすぐに就寝にはいった。私はそれを見て少し笑み浮かべ、ポイズンゲノムたちに礼を言ってその場を去る。
≧≦
〈白金蛹のステータスを閲覧できるようになりました。〉
突然そんなアナウンスが響いた。一度蛹をマフラーから出してやると、目はぱっちり開いており、こちらをみてきゅうきゅう鳴いている。めっちゃ可愛い。可愛すぎ。……と。ステータスを見よう。
白金蛹(ランクF)
Lv1/50
Vit8/8(0)
atk3(0)
dif9(0)
spd3(0)
……こんなステータスも懐かしいな。この世界で過ごして1ヶ月経とうとしてるが、やはりこの衝撃的なステータスは忘れられない。この頃は果実を食べたり蝶を倒したりしていたのか。私のランクもまだ低いが、この子も上手いこと戦わせてあげたい。あわよくば強くしてあげたい。エゴではあるが、損はない。強さはいかなる時も必要なのだから。
てなわけで…沼地から離れ、再び山林をさまようかたちになった。これは果たして正解だったのか否か……
「チチチ……」ガサガサッ
草むらから小さなひよこがこちらへ歩いてきた。その無警戒すぎる姿には儚さを覚える。一度確認を頼む。
雛ひよこ(ランクF)
何らかの経緯で親から離れてしまったひよこ。しかし稀に親が近くにいるケースが存在するため、狩る際は注意が必要。
Fランクバランサーとして進化先があった雛ひよこ。実物を見るのは初めてだが、クヌギネズミ同様愛らしさがある。倒してしまうのは遺憾だが、こちらには既に蛹がいる。潰えろ。その命。私はぽんと地面に蛹を置いてやる。そして、攻撃の合図をした。
「きゅうっ!」ポコン!
「チチィッ!?」ころんっ
その合図をちゃんと聞いて体当たりしてくれた。やはりこちらを仲間だと思ってくれてるようだ。嬉しい。一方でひよこは体勢を建て直そうとするがころころと転がっているだけ。私は再び指示すると、蛹もひよこに体当たりした。
ひよこの息の根が止まったようだ。
〈Expを14獲得しました。白金蛹のレベルが3に上がりました。〉進化先、クヌギネズミ、ゲドウ、ガッツドラゴン、雛ひよこ、閻魔コオロギ、早散蝶を解放しました。これ以上の解放先はありません。
どうやら白金蛹は光殻蛹以上に素質があるらしい。あまりステータスに左右されずに進化することができるらしい。さて……どのルートにしてあげるか。いや、ここは本人の意思で決めさせてあげるべきか……。いや、私が決めてあげよう。当の本人は体を傾けて「?」を浮かべている。これは進化に関しての関心は一切ないということか。
前々から気になっていた、ガッツドラゴンか早散蝶にしたいと思う。まだ出会ったことがないからだ。さらに進化先がほとんど予測つかないので、どうなるかに期待を込めて……だ。
さて……どちらにしよう。これは迷ったぞ。
どんなルートになるのか、これからもお楽しみください!




