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氷魔法師、氷浦真の日常  作者:
春日野氷麗
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解決後、先輩後輩の会話

 枯野の件から数週間が経った。彼女とは学年は違うけれど、廊下でたまたま偶然会えば軽く挨拶

 したり、時々教室に遊びに来るようになった。有栖川とは良きお友達という形で落ち着いたらしいが、

 あまり深いことは知らない。さすがの好奇心旺盛な桜子もそこに関しては遠慮して違う話に花を咲か

 せている。けどその話の内容は…。


 「この間、真さんと外に出かけた時なんですけどね」とか。

 「さっき真さんが何もない所でつまずいて、危うくこけそうになったんですよ」と、ほとんど僕の

  話ばかりしているのが、気に食わない。まぁ、本人に悪気はないかもしれないけどね。でも、やられ

  っぱなしの僕じゃない。


 「そういう桜子も何もない所でつまずいてたじゃん」

 「まっ、真さん!?聞いてたんですか?」

 「そりゃあ聞くでしょ?僕のこと話してたなら嫌でも耳に入ってくるよ」

  聞いてなかったとでも思ったのかな?っていうかすぐ近くにいること知ってるのに、どうして

 そんなに驚く?


 「すっ、すみません。決して悪口を言っていたわけではなくて…」

 「知ってる。だからそんな目で見ないでよ」

 

 まるでオオカミに食われるウサギみたいな顔してる。

 身体がブルブル震えて目がウルウルしてて今にも泣きそうなくらいに…。


 「あぁ、そうそう。休みの日に枯野さん達が行った遊園地に桜子とアリスの三人で行ったんだけどさ」

 「まっ、真さん。それは…「あの時は枯野さん達を探すの優先だったから、全然楽しめなかったって

  ことで行ったのは良いんだけど、僕とアリスが目を離した隙に桜子がどっか行っちゃって。それで

  二人で一生懸命探したんだけど、休日で人は多いし遊園地の中は広いしで…最後の手段で遊園地

  の人に頼んで呼び出してもらおうって考えてたら、アリスが桜子を見つけてくれてさ」

 「真さんっ、やめてください。恥ずかしいです!」

 「何言ってるの?最初にやったのは桜子じゃん」

 「だからってここで話すことないじゃないですかっ。ひどいですよ」

 

  なんでそうなるんだよ。


 「だって真さんとアリスさんが私を除け者にするから…」

 「除け者なんかにしてないよ。せっかく一緒に遊園地に来たんだから二人の意見も聞かないとって

  思って。僕ばっか乗りたい乗り物決めても良くないと思って、まずアリスから聞いてただけなんだ

  って」

 「えぇ~そうですかぁ~?」

 「なんだよ、その怪しい目は」

 「何でもありませんよ~」

 「あっそ。じゃあもう知らないから」

 「えっ!?」

 

 拗ねた人相手にすると疲れるし、ほっとくのが一番。


 「真さん、ごめんなさい。許してくださいっ!」

 「…もう拗ねない?」

 「拗ねません。だから許してください!」

 

 その言葉を聞いて僕は深いため息をついた。意外とあっさり謝ったな…と。

 「遊園地の時も言ったけど、本当に心配したんだからね?もう一人でどっか行っちゃダメだよ?

  でないと、今度はいなくなった時点で係の人に頼んで呼び出してもらうから」

 「気をつけます!」


 18歳で迷子アナウンスされるってすごく恥ずかしいことだし、これでもう大丈夫だろう。

 …たぶん。


 「あっ、あの…先輩方」と恐る恐ると枯野が僕達に声を掛けると「「何?(何でしょう?)」」と

  僕と桜子は同時に答える。

 「今日の放課後なんですけど、何かご予定はありますか?」

 「予定…真さん、あります?」と桜子が尋ねてきたので「いや、特にないけど」と答える。すると

  枯野が「あの…もし良かったら私の所属する被服部へ遊びに来ませんか?」と言ってきた。


  上級生の教室で突然の後輩によるお誘いは、僕と桜子以外のクラスメイトの耳にも届いている。

  なんでだろう。別に大したことを話しているわけじゃないのに…まるでクラスメイトの目の前で

  告白された感じがするのは…ひょっとして僕だけだろうか?


 

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