二人を探してなんとやら?
僕達三人が見ていない間に二人の姿はどこにもなかった。考えられるとしたら次のうちどれかになる。
1.有栖川が枯野を連れて逃走
2.お手洗い
3.テーブルの下に隠れている(僕達からはテーブルの下は見えずらいため)
「私は2を選択します!」
「いかにも有栖川らしい行動と言えるが、どう考えてみてもこれは逃走しかないだろう?」
「だろうね…」
クイズ大会みたいなことになっていたけど、とにかく二人を探しに行かないとな。
「有栖川が行きそうな所はだいたい見当が付く。お前達も来るか?」
「当たり前でしょ?枯野さんをほっとくわけにはいかないし」
「真さん…なんか今のすごくカッコ良いです!!」
「ちょっとそれどういう意味?」
「とにかくそうと決まればすぐに出発するぞ」
木野原達が見ていない隙に脱出した有栖川は、枯野の手を引っ張って行き公園へと辿り着いた。
「はぁ…はぁ…。よし、ここまで来れば大丈夫っ」と掴んでいた手を離す有栖川に枯野は恐る恐る
尋ねる。
「あの…どうして、こんなことを?」
「いやぁ、申し訳ない。これにはいろいろと事情がありまして、あそこにいずらくなって…それで
こっそり抜け出したというわけなんですよ」
「…そうですか。これから…どうしましょう?」
「あっ。そう…ですね~あはははっ」
有栖川は考え始めた。
「(いくら先輩でもさすがにもう俺達がいないことに気づいてるはず。雪村と氷浦はどうか知らない
けど…先輩が俺達を探しに来ることはまず間違いない。どうしよっかな~どうしたら先輩に捕まら
ない?)」
「あの…」
「えっ、あっ…はい!なんでしょうか?」
「私…行きたい場所があるんです」
その頃僕達は木野原の所有する車に乗り込んでゲームセンターに来ていた。
「本当にここなの?」
「俺が言うんだから間違いない。何年あいつと付き合っていると思っている?」
「知らないよ、そんなこと」
金持ちがこんな庶民の遊びを好むとは考えにくいんだけど…と思っていると、好奇心の強い姉が何か
を発見して間近で見つめている姿を捉える。
「桜子、何してるの?」
「真さん!これなんですか?!すごく光ってます!」
お前の目の方がすごく光ってるよ。
「パチンコっていうゲーム機だよ。お金を入れたらゲーム出来る」
「やりたいです!」
「あのねお姉様、僕達遊びに来たんじゃないんですよ?枯野さん達を探すのがさ・き!」
「えぇーやりたいです!やりたいやりたいやりたいやりたいやりたい―――!!」
「あぁ…もう、うるさい!!」
カチカチカチッ!!!!!!!!!!
「また今度アリスと一緒に連れて行ってあげるから…今日のところは我慢して。…ね?」
「あっ…はい」
好奇心を止めることには成功したが突然の冷気とかちこちに凍った地面を見て、周りの一般人達は
いったい何が起こったのか全く理解出来ていなかった。ただ一人を除いては…。
「有栖川達はここにいない。次行くぞ」
「桜子。行くよ」
「あっ…はい」
桜子はパチンコ台を見て名残惜しそうにしていたが、さっきのこともあるためすぐに僕達の後を追い
、木野原の車へと乗り込んだのである。
本当に二人はどこへ行ったんだ?




