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氷魔法師、氷浦真の日常  作者:
恋愛相談?
32/46

枯野の相談に乗った二人は…

 それから僕は枯野を連れて桜子のいる教室へと戻って来た。

「…というわけで、枯野さんを連れてきました。僕だけじゃ心配だから桜子達にも協力して欲しい」

 「よっ、よろしくお願いします」

 「はい。こちらこそ喜んでお手伝いします」


 上級生が一人増えたことで、さっきいた時よりも身体がぶるぶる震えている。

 大丈夫かな?まぁ、桜子は優しいし、心配ないとは思うけど…。アリスは部活に行っちゃったから

 明日にでも事情を説明しよう。


 「あっ。そういえば、枯野さんって部活とか入ってるの?」

 「えっ…あぁ…被服部です。今日は先輩と話す約束をしたので無理言ってお休みを貰いました」

 「被服部?」

 「真さんの学校で言うと家庭科部に近いですね。お料理ではなくお裁縫の」

 「あぁ~そっちか。へぇ…何か女の子らしい部活って感じだね」

 「そっ、そんなことないですよっ!私運動が全然ダメなので…たまたま勧誘受けて体験入部したら

  はまって…」

 「はいはい。分かった分かったから、落ち着いて」

 

 ゆでだこみたいに真っ赤になってるし。


 「今度の休みの日に会うってことはそんなに日がないし、僕達は学年違うから短い休み時間に会うの

  も難しい。やっぱりお昼休みか放課後に時間作って会うしかないと思うんだよね」

 「真さん、会う方が良いんですか?」

 「お嬢様達に合わせてるんだよ。まぁ、独学だけど」


 「あの。質問よろしいでしょうか?」

 「いいよ。なに?」

 「ひっ「あぁ、待って。一人の時ならいいけど、こいつといる時は下の名前でいいよ。僕達は二人共

  氷浦だからさ」

 「あっ…はい。では…まっ、真先輩」

 

 「ま」の部分からさっと言えずに詰まっている。これは慣れるまで時間が掛かりそうだな。


 「婚約者っていますか?」

 「いないよ。前に無理やりされた経験あるけど、解消されたから」

 「じゃあ…好きな人は、います…か?」

 「ノーコメント」「いますよ」

 「桜子」

 「いるのに嘘ついちゃだめですよ、真さん」

 「嘘なんかついてないよ。僕はノーコメントって言ったんだよ?嘘なんかついてないし」

 「じゃあ、ちゃんと言いなさい。めっ!」

 

 めっ!ってなんだよ、おい。

 

 「あの…」

 「あぁ~はいはい。いますよ」

 「そうですか。その人と二人きりで出かけたりとかしてますか?」

 参考がてらに聞いてるのか。


 「ここに来る前の話ね。学校が一緒だったし、何回かあったけど?」

 「どこに出かけたんですか?」

 「ちょっと、食事するだけじゃなかったの?そこも聞く?」

 「すっ、すみません。男性の方とお話しする機会があまりなかったもので…」

 「真さん、いいじゃないですか。話してあげても」

 

 いや別に言いたくないわけじゃないんだけど、なんか…恥ずかしい。

 

 「遊園地とかデパート行ったりとか。あとは桜子とか他の人達と一緒に海行ったりとかで」

 

 遊園地→橋屋と二人で何も言わずに行ったのがなんかむかついた。あと、自分は結局何も乗れなか

 ったからという理由もある。妹だと思い込んでいたこともあり、工藤さんに行くことを報告して

 連れて行った。


 デパート→影富先輩の態度にむかついて食堂で食べるのを諦めた。そこで前連れて行くと約束してい

 たリオンへと二人でお昼を食べにわざわざ行った。ついでに買い物もして。


 

 懐かしいけど、全部誰かに腹が立ってどこか行ってるんだよな…。

 まぁ、事実だけど。

 

 「じゃあ…最後に。てっ、手を繋いだことって…ありますか?」

 「手?」

 「はい。手です」

 「手を掴んだことは何度もあるけど、手を繋いで歩いた記憶は一切ありません」

 「真さん、なんで敬語になったんですか?」

 「なんとなくだよ」


 手を繋いだこと…だめだ。全然思い出せない。

 僕、あいつと手を繋いだことなんてあったっけ?全然記憶にないんだけど…忘れちゃった?

 あぁ~なんか段々いらいらしてきた。


 「まっ、真先輩。大丈夫ですか?」

 「大丈夫。悪いけどしばらくの間、桜子と話しててくれる?」

 「あっ…はい。分かりました」

 

 「大丈夫ですよ。真さんは精神がお強い人ですから」

 「はっ…はぁ?」

 「ところで枯野さんの婚約者さんってどんなお方なんですか?」

 「あっ、その…実は両親から話されたのみで、まだ直接お会いしたことがないんです」

 「そうなんですか?お見合い写真とかは…」


 「写真がお嫌いらしく、見たことがありません」

 「えっ…」

 「身長185センチで19歳。魔法科学大学の一年生だと聞いているだけで、それ以外は

  なにも…」

 「その方のお名前、分かりますか?」

 「えっと…確か…あっ、有栖川…満彦様です」

 「「えっ?」」


 有栖川?

 「それって…魔法師一族の有栖川のこと?」

 「はい。そうです」

 


 ということは…研究所にいたあの有栖川かよ。


 

 

 

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