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氷魔法師、氷浦真の日常  作者:
嘉瀬翼
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嘉瀬家訪問

 

 「嘉瀬の家ってここから遠いの?」

 「えっ?いえ、近いですけど…どうしてですか?」

 「決まってるでしょ?家宅捜索かたくそうさくだよ」

 

 事実を知ってしまった以上、彼女の部屋の部屋を捜索しないと気が済まない。

 すらすら描けてしまったと言うなら、この三冊のスケッチブックだけじゃないはずと考えた僕は

 彼女の家がここから遠いのかと聞いてから訪問するかどうかを決めることにした。


 「えっ!?それは困ります!」

 「そうよ、真。いきなりすぎるじゃない?それに家宅捜索っていくらなんでも」

 「桜子、嘉瀬の描いた漫画とかもっと見たいよね?」

 「はい。それはもちろん!ですから、私も嘉瀬さんのお家に遊びに行きたいです!」

 「桜子までっ!?」

 

 桜子は僕が嘉瀬に説教している間に、彼女が所持していたスケッチブックをすべて読み終え

 ご丁寧に漫画の感想を細かく彼女に伝えていた。特に僕をモデルにしたBL漫画には結構熱く

 話しているのが嫌でも耳に入ってきたために我慢の限界で強制的に終了させたのだった。


 「じゃあ、僕と桜子で嘉瀬の家に行ってくるよ」

 「えっ?!」

 「アリスさん、ではまた明日学校で」

 「えっ、ちょっと待ちなさいよ!」

 「「なに?(なんですか?)」」

 「わっ、私も一緒に行くわよ!」

 

 アリスは一人除け者にされるのが耐えられなかったのか、結局一緒に付いていくことになった。

 


 「ここが、私の家です」

 「なんだ。普通の一軒家か」

 「真さん、失礼ですよ?」

 「いや。影富先輩の家が大きかったからさ、嘉瀬の家も大きいかなって思ったんだよ」

 「あの…。家には母と兄がいるので、二人に「影富」の話はしないでください。お願いします」

 「…分かった」

 

 影富兄弟の話を聞いていたから、嘉瀬が言いたいことも理解出来た。

 月ノ宮家の現当主の息子夫婦に子供が出来なかったために影富幸樹が選ばれ、月ノ宮家へと引き取

 られて養子になった。恐らくそれが関係しているのだろう。選ばれたら魔法師一族の次期後継者と

 なるのだから、自分の子供が選ばれるかもしれないと期待していたのかもしれない。

 

 僕達は嘉瀬により家の中へと入ると、すぐに彼女の母親と対面する。

 中等部の娘が高等部の上級生を家に連れて来たということで驚いていた。だが、一番に驚いていた

 のは部屋から出てきた彼女の兄の方。どうやら彼女はあまり友達を家に連れて来ないらしく、珍しい

 こともあるんだなと言っていた。思っていたよりも普通の家族だ。想像していたのと全然違う。


 それから嘉瀬の部屋へと二階へ行く。

 「こっ、ここが私の部屋です。どうぞ」と嘉瀬が扉を開ける。

 

 「わぁ~すごいお部屋ですね?ポスターがたくさん貼ってあります」

 「まさにオタクの部屋って感じだね?」

 

 さて、ここに来た目的を果たさないと。

 だがここで好奇心旺盛な彼女のスイッチがオンになる。


 「うわぁ~すごい少女漫画がいっぱいあります!小説もありますね?」

 桜子が本人の許可なしに漫画本を手に取り、ぺらぺらとめくり始める。

 

 「あっ、ここにスケッチブックがありますね。それもたくさん」と奥に隠されていたスケッチブック

 を何冊か発見する。


 「すごいです。真さんにそっくりです!」と堂々と僕達に見やすいように大きく広げて見せてくれる

 桜子に嘉瀬は「先輩、やめて!恥ずかしいから広げないでください!」と慌てて桜子からスケッチブ

 ックを取り上げて隠してしまう。


 「やっぱりまだあったか…さてと、残りのものも確認しないとね」

 「ちょっと真。あまり彼女を責めない方がいいんじゃない?別にモデルになるぐらいいいじゃないの」

 「アリス、例えそれが写真じゃなくて絵だったとしても気持ち悪いでしょ?仮にもしアリスをモデル

 にした主人公が、見ず知らずの変質者に襲われるっていう漫画を描かれちゃったらアリスは気持ち悪

  いと思わないの?」


 「なにそれっ!?嫌よ、絶対に嫌っ!」

 「でしょ?あっ。でも、アリスって外見Sだけど、中身は完全にMだから別に…「ちょっと、

 なに勝手に想像してるのよ?!」

 「えっ、なんのこと?僕はSかMかの話をしているだけなんだけど」

 「なっ!?」

 「アリス、勝手に想像って、どういう意味?」

 「もう、からかわないでよ!!」

 「いや。本当に分からないんだって」

 「嘘よっ。その顔は絶対に嘘に決まってるわ」

 「ひどい。僕、嘘なんか付いてないのに…」

 「真、嘘泣きってバレバレよっ!」


 漫画を読んだ際に、嘘泣きの場面があったから試しにアリスで実験したものの全然上手くいかなかっ

 た。僕は役者には向いてないようだ。まぁ、役者なんてなりたくもないけど。

 


 「あの…もう少しお静かにお願いします。二人に怒られちゃうんですけど…」

 


 

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