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灼炎の転生魔女 〜異世界で始めるいじめ復讐〜  作者: 明鏡止水
4章 学院に吹く風

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97.母から贈られた武器

 帰宅後、母からちょっとしたプレゼントがあった。

なんと、私に新品の弓と短剣とブーメランをくれたのだ。


昨日、学院で私の適性武器がわかったと話したことで、わざわざ私専用の各武器を今日買ってきてくれたらしい。

そんなことをした理由は、家でも武器の練習をしてほしいからだそうだ。


「学院でも、武器の訓練はしてるよ?」


 それとなく聞いた。もちろん、母に逆らう意図はない。


「それだけでは足りないのよ。実際に冒険するようになると、学院での訓練が基本的なものでしかなかったってことに気づく」


かつて冒険者だった人がそう言うなら、そうなのだろう。


「学院で教わるのは、基本的に今後生きていく上での最低限の技術ばかり。本格的に何かを専攻したいなら、卒業後に独学で学ぶことになるわ」


「そうなんだ……それはそれで厳しそう」


「ええ、なかなか厳しい道よ。だからこそ、冒険者を選ぶ者が多いの。大変な道には違いないけど、少なくともこれから自分で学んでいかなきゃないことは減るからね」


 それは確かに楽かもしれない。でも、その後のことを考えると、果たして本当に楽だと言えるのだろうか。


「私は、あなたが冒険者を目指すのなら応援する。この武器は……まあ、私からあなたへの、ある種のはなむけよ。適性のある武器を、ちゃんと扱えるようになってね」


「もちろん……!」




 私はさっそく短剣を取り、裏庭に出て素振りを行った。

的が何もなくても、ただ振るっているだけでなかなか楽しいものだ。

腕の振り方、足の動かし方、姿勢など、自分で考えて改善できることが次々と浮かんでくる。


素振りを始めてしばらくして、母が出てきた。

その手には、今回私がもらったのより一回り長い短剣がある。


「そろそろ的が欲しくなってきたんじゃない?私が相手するわ」


「えっ?いいの?」


「もちろんよ。娘が頑張って訓練してるんだもの、付き合ってあげるのが母親でしょう?」


 母の適性武器は杖と剣、それに短剣だという。

なんだか意外だが、短剣を使えるのであれば私にとってはいい先生になってくれそうだ。




「それじゃ、行くよ……!」


「ええ。来なさい!」


 私は短剣を右胸の前辺りに構え、全速力で突きだした。

この攻撃は受け止められたが、すぐに右足を軸に体を回転させて反対側から突いた。

しかしこれも受け止められ、私は数秒間だけ動きが止まった。


「ダメよ、止まっては」


母が私の短剣を弾き、すぐに突きを入れてきた。

もちろん、胸の前で刃を止めてくれたが。


「短剣は、手数と素早さと技術が重要な武器。リーチが短いから、少しでも動きを止めたら反撃を食らうと思いなさい」


「でも、さっきは体を変にひねってたから……」


「そういう時は、体を逆にひねって戻すか、左足で蹴り払うの。短剣に限らず、近接武器は手以外も武器として扱うのが基本。武器を動かせないなら、まずは足を使うことを考えなさい」


「はい……」


 さっそくさっきの動きをもう一度、ゆっくりとやってみた。

体を回転させてからの突きの後、左足で斜めに蹴り払い、その後すぐに短剣を突き出した。


「悪くない動きだけど、ループは危険よ。次の動きを悟られる」


「わかった。次は同じ動きを繰り返さないようにする!」




 私と母の武器を使った訓練の日々は、こうして始まった。

休日はもちろん、学院から帰ってきた後にも毎日のように行う。

短剣だけでなく、弓とブーメランも母に攻撃を受け止め、批評してもらう。


大変だが、絶対に無駄にはならないはず。

いつか、冒険者になった時に役に立つ……そう信じて、ひたすら訓練を続ける。

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