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灼炎の転生魔女 〜異世界で始めるいじめ復讐〜  作者: 明鏡止水
4章 学院に吹く風

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94.五百年の節目

 始業式の日から一週間ちょっと経った日の全校朝会で、学院長のオルフェウス・レインハート先生が「今日は、皆に報告がある」と言った。


「今年は、このゼスメリア魔法学院の創立五百周年という節目の年だ。それに伴い、今年はいくつかの校内イベントがある。いずれも過去にも行ってきたイベントだが、古いしきたりだと侮るな。ここにいるすべての者にとって、良き思い出となることを保証しよう」


この学院、そんなに歴史があったのか。

まあ、母の頃……二百年前には既にあったらしいし、そこまで不思議でもないが。


「それからもう一つ……今年の夏の終わり頃、この学院に留学生が来る。こちらも、創立五百周年を記念して行われるイベントだ。ただし、詳細はまだ決まっていない。夏休みが終わる頃に来る、とだけ言っておく」


 何気にこの人はかなり長生きで、なんと母が在学していた頃から学院の先生をやっているらしい。しかも、その時からほとんど見た目が変わっていないとか。

……この先生、一体何者なのだろうか。


「諸君は、ゼスメリア魔法学院の創立五百周年という節目の年に在学している、ある意味で選ばれた者たちだ。だが、それは同時に相応の責任を負うということでもある。学院の内外を問わず、学院の評価を下げるような言動にはより一層気をつける必要がある」


まあ、これについてはどこの学校でも似たようなことを言われるだろう。

私はそんなことをする気はないので、心配は無用……と言いたいところだが、今後また誰かに復讐を果たす場面が出てくるだろう。

でも、その時はその時だ。


 それより、留学生が来るというのが気になる。

何人来るのか、何年生のクラスに来るのか、どこの学校から来るのか……ありとあらゆることが気になってしまう。


何となくだが、一人は私のクラスに来るような気がする。

もちろん、それならそれでもいいのだが……どうも、新しい人が来るというのは、想像するだけでも慣れないというか、緊張するものだ。




 うちに帰ってきて、全校朝会で言われたことを母に話した。

すると、母も学院の創立三百周年の年に四年生だったと言い、当時のことを語ってくれた。


「あの時は、毎月のように大きなイベントがあってね……別の意味で勉強に集中できない状況だったわ」


でも、今となってはそれはむしろ良かったのかもしれない、と母は言った。


「当時は戦争中だったから、みんないろいろと怖くて大変な思いをしていたの。でも学院は、そういうイベントをちゃんとやってくれた。きっとあれは、先生たちの優しさの表れだったんだと思う」


 確かに、それはそうかもしれない。

戦争中でいろいろと足りない中では、学院のイベントをやるのも大変だっただろうに……。


「イベントって、楽しかったの?」


「もちろんよ。ただ、今年もあの時まんまのイベントをやるかはわからないわ。何しろ二百年も経っているし、あの頃とは細かい事情も変わっているだろうしね」


ちなみに母の頃は、ゼスメリアは今よりずっと小規模な学院だったらしい。

現在では生徒数は千人近いのだが、かつては二百人もいなかった。

そのため、校舎も相応に今より小さかったという。


「今の校舎は、確か百年くらい前に建て直したものだったはず。初めて見た時は、昔と全然違う大きさに驚いたものよ」


「昔から、名門校だったの?」


「まあ、そうね。私の頃から、大陸の魔法学校の中では上位だったのは間違いないわ。そしてそれは、今もそう。だからこそ、名だたる炎の大魔女の娘が通っているわけだしね」


 母は私を見、少しばかり誇らしげに微笑んだ。

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