↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灼炎の転生魔女 〜異世界で始めるいじめ復讐〜  作者: 明鏡止水
3章 闇と炎は何を紡ぐ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
69/106

69.折れた杖

 魔法決闘の授業があってから、クラスでは決闘が流行った。


というのは、この決闘はスポーツの一種としての側面も持ち、学院でもルールと安全性を守りさえすればやってよいことになっている、と先生から聞かされたのだ。


そんな話が出回れば、生徒たちが授業外でやる気になるのは半ば必然と言える。

特に授業で出場者に選ばれなかった生徒たちは、共に魔法の腕を競い合う友人と遊びの感覚で決闘をする子が多くいた。


 もちろん、安全面については多くの生徒が徹底している。

具体的には、相手に怪我をさせたら負け、二メートルより高く吹き飛ばしたら負け、といったルールを設けて危険をなるべく減らすようにしていた。


ちなみにこれ以外にも、同じ天賦の魔法使い同士でなければ決闘をそもそもやらない、一対一ではなくチーム形式で行う、など様々な独自ルールが生徒によって作られ、毎日のようにどこかで決闘が行われた。


 ただ、当然のごとくこれには問題があった。

安全面に配慮したルールを設けてやる分にはいいのだが、中にはむしろ危険なルールを設けて決闘をやる、またはやろうとする生徒がいる……という噂が出回り始めたのだ。


あくまでも噂なのだが、私は事実そのままだと思っている。

授業に限らず、生徒が何かの真似事をするとあまりろくなことがない……というか高確率で良くない面が、それもかなり闇が深かったり目立つものが出てくるものだ。


 ちなみにノエルたちもちょくちょく他の生徒から決闘を申し込まれていたが、私にそれをしてくる生徒は今のところ現れていない。

肩書きもあるだろうが、それ以上に最初の授業でウィローを盛大に吹き飛ばしたという事実が大きいのだろう。


それにみんな、つい最近授業で「炎の天賦を持つ魔法使いは、他の天賦を持つ者と比べて強大な感情のエネルギーを持ち、それをそのまま魔法の威力に乗せられる」ということを学んだばかりだ。


なので、私に限らず炎の天賦を持つ生徒には少なからず畏怖の目が向けられている。

だからといって周囲があからさまに怯えたり、普段の反応が変わったりするわけではなく、あくまでも決闘や戦いにおいて、という話ではあるが。




 そんな日々がしばらく続いたある日、私はウィローに決闘を申し込まれた。

この前のリターンマッチで……ということだったが、彼からどこか奇妙な違和感を感じた。


そのやりとりを見ていた生徒が大きな声を上げ、あちこちから観客の生徒を集めてきた。

別にそこまでしなくていいのに……と思うが、まあみんな私と彼の再戦は気になるのだろう。


 いざ決闘が始まると、ウィローは何もせずに棒立ちした。

私は疑問を感じながらも魔法を放ち、彼を場外に押し出そうとした。


すると、突然ウィローが異様なものを放った。

円形の、透明な魔法の衝撃。

ドン……という大きな音と共に周囲の空気を揺るがし、私の足元をすくい、吹き飛ばした。


間一髪で場外には出なかったが、すぐに追撃をしてきたので慌ててシールドを張った。

そしてそのまま何とか立ち上がり、魔力を抑えて「ハードブレス」を唱えようとした。


 その瞬間、なんと私の杖が折れた。

当然魔法は不発に終わり、私は成すすべなくウィローの魔法を食らって……場外に吹き飛んだ。


周囲の生徒たちから歓声が湧き上がる。

その中にはウィローの勝利に驚く者と、私の杖が折れたことに驚く者が混在していた。

そりゃ驚くだろう。杖が折れるなんてことは滅多にない。


 まあ、今回はもう放課後だし明日から週末なので、明日明後日で修理なり買い替えなりすればいい。

母も、事情を説明すればわかってくれるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。