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第八章 上流へ向かう

高昇は泣き声を帯びて言った。

「あれは鬼兵だぞ!」


梅心児はおかしそうに言った。

「もう意識がないって気づかなかったの?昨日の夜の鬼兵だったら、とっくに襲いかかってきてるわよ」


謝半鬼は瓶を弄りながら言った。

「俺たちが鬼兵の主官を斬ったことで、鬼兵は制御を失い、全部蛍火になって水中に潜んでいる。もしお前が川に潜って見れば、川底の石の隙間が全部この蛍火で埋まっているのが分かるだろう」


「結構だ。興味ない」高昇は手を振った。「お前の言いたいのは、王虎臣がこの鬼兵を操る主官だってことか?じゃあ王虎臣を操っているのは誰だ?刑台か?」


「違う」謝半鬼は首を振った。「刑台は元々は無生物だ。もしあれが役鬼を操れるなら、少なくとも精や妖になるレベルに達していなければならない。あんなに大きな刑台がもし化け物になっていたら、俺たちはとっくにその養分になっている」


若い役人が口を挟んだ。

「もしかしたら河神かもしれない!」


年配の役人が叱りつけた。

「馬鹿言うな。河神の怒りに触れるぞ」


若い役人は首をこねて言った。

「言ったって何が悪いんだ?劉頭は良い言葉を三千六百も並べ、一日中頭を叩き続けたのに、結局は血抜きじゃなかったか。言ってみたって、このお二人が俺たちを助けてくれるかもしれないだろう?」


謝半鬼は頷いた。

「続けろ。もしかすると本当に役に立つかもしれない」

励まされた若い役人はすぐに話し始めた。

「年寄りの話だと、鎮水の川には河神が住んでいるそうです。毎年秋になると姿を現して人を収める。もともと非道な連中だけを狙っていたのが、いつの間にか誰でも収めるようになって、鎮水県の人間は川辺に住めなくなったんだそうです」


謝半鬼は眉をひそめた。

「河神はいつも同じ場所に現れるのか?」


「いいえ、昔は上流でした。去年から下流に現れるようになったみたいです」


謝半鬼は独り言のように言った。

「それが鎮水県衙が四度も移転した理由なのか?上流まで行ってみなければならない。上流にはまだ人が住んでいるのか?」


「いますが、川からはかなり離れています」


謝半鬼は立ち上がった。

「今夜はしっかり休め。明日、上流へ向かう」


役人たちはうかがうように謝半鬼を見た。

「旦那、俺たちはどうすれば?」


梅心児が先回りして言った。

「私たちが発つ前に、県衙に法陣を張っておくわ。あなたたちはその中に身を寄せていなさい。私たちが戻るまで」


誰かが小声で言った。

「もし法陣が河神を防ぎきれなかったり、あなたたちが戻ってこなかったらどうするんですか?」


謝半鬼は話した者をじっと見つめて言った。

「お前の言う通りかもしれない。俺たちは戻れないかもしれないし、俺たちが戻る前に法陣が突破されるかもしれない。生き残れるかどうかは、運次第だ。もし俺たちを信用できないなら、夜が明けたらお前たちを河原から逃がしてやってもいい。自分で安全だと思う場所に行けばいい。自分が信頼できる者の庇護を求めても構わない」


役人たちは顔を見合わせ、すぐには決断できなかった。


謝半鬼は彼らが口を開かないのを見て、続けた。

「生死に関わることだ。よく考えろ。夜が明けたら、返事をくれ」


梅心児が勢いよく立ち上がった。

「なぜ連れて行かないの?彼らをここに残すのは危険だわ!」


謝半鬼は怒った見習い捕手を見て、仕方なさそうに言った。

「連れて行く方がもっと危険だ。先行きは生死も分からない。自分たちだけで手一杯だ。先天に達していない武道の腕前もなく、道術もまったくできず、法器も持たない者たちを連れて行って、面倒を見る余裕があると思うのか?」


老銭も説得した。

「謝半鬼の言う通りだ。連れて行くのはここに残すよりも危険だ。昨晩は私たち自身が危うかったんだぞ。ましてや鬼を見ただけで足が震える普通の人間ならなおさらだ」

最後に老銭は付け加えた。

「それに、私たちはあの死んだデブの世話もしなきゃならないんだ。お前まで無闇に善心を発揮するな」


「なんで俺の世話が必要なんだ?」高胖子は飛び上がらんばかりだった。


「なんで私が無闇に善心を発揮するのよ?あなたたちは冷酷よ!」梅心児は悔しさのあまり泣き出した。


三人の男は顔を見合わせた。結局、謝半鬼は仕方なく肩をすくめると、梅心児のそばに歩み寄った。

「泣くな」


「ほっといて!」梅心児はまったく気を遣う様子もない。


謝半鬼は彼女の隣に座り、梅心児が聞いているかどうかも構わず話し始めた。

「ずっと昔、俺もお前と同じように血気盛んだった。鬼捕としてすべての人を守るべきだと思っていた。厲鬼坳で村中の老少男女を連れて包囲を突破しようとした時、自分がどれほど大きな過ちを犯したのか初めて思い知らされた。目の前で彼らが粉々に引き裂かれるのをただ見ているしかなかった。俺自身も鬼将に心臓を抉られかけ、師匠が間に合わなければ、今ごろ俺も鬼魂になっていただろう」


謝半鬼は服をはだけ、喉から左下腹部まで続く傷跡を見せた。古い傷だが、まだ所々ピンク色の新しい肉が覗いており、その時の傷の深さがうかがえた。


謝半鬼はため息をついた。

「師匠は言った。あの村はかつて達人が風水の大陣を敷いていた。村民が恐怖に耐え、自分から外に出さえしなければ問題は起こらないはずだった。ところが俺は彼らを無理に連れ出し、全員を黄泉路へ送ってしまった。時に自分の能力を過信する代償は、負えぬものがある。俺の言いたいことが分かるか?」


梅心児は涙を拭いて言った。

「でも、でも彼らは本当に私たちが戻るまで持ちこたえられるの?」


「運を天に任せるしかない」謝半鬼は首を振った。「私たち自身も運を頼りにしている。秘衙の捕手として、自分が何に遭遇するかは前もって分からない。任務ごとに相手は鬼かもしれないし、妖かもしれない。あるいは魔や神かもしれない。だから鬼衙では、任務に出る前に必ず遺書を一通残す。後事を託す間もなく消え去ってしまうのを防ぐためだ。ふふ……小さなお嬢ちゃん、経験を積めば分かるさ」


梅心児は目を見開いた。

「それなのに秘衙捕手を続けるの?」


「ふふ……」謝半鬼は苦笑した。「父の跡を継いだだけだ。俺は鬼を捕まえる以外に何もできない。さもなくば何をすればいい?もう動けなくなったら、鬼衙のあの二人の老いぼれみたいに小さな商売でもするさ。お前は、なぜ秘捕になったんだ?」


「楽しいから、じゃダメ?」梅心児は口を尖らせて顔を背けた。「あんたに言う必要ないでしょ」


謝半鬼は苦笑いを禁じ得なかった。

「分かった。もう聞かない。早く休め。明日は移動しなきゃならない」


高昇は笑いをこらえて言った。

「弟よ、聞くべきだったな。『人家おひと』って誰だよって。そうすりゃ妹は頬を膨らませて怒って、『人家は人家よ!バカ!』って言うに決まってる」


「お前、試したことあるのか?」


「もちろんあるさ」高昇は得意になって言った。「お前の兄貴も昔は『百花の叢を過ぎても、一葉も身にまとわず』と謳われた男だ。美女の怒りのさまざまな風情を経験してきた。その情趣たるや、言葉に尽くしがたい!はは――はは――はーっ――」


梅心児が飛び上がって鋭く叫んだ。

「これ以上ははは、と笑ったら、あんたに女鬼を呼びつけて、ありったけの風情を味わわせてやるからね!」


老胖子は泣きそうになった。

「お嬢様、勘弁してくれよ」


梅心児はにやりと笑った。まるで最初から泣いていなかったかのように、顔の涙も拭かないまま陣を張りに行った。


謝半鬼は目玉が飛び出そうになった。

「手強いな……」


老銭はため息をついた。

「無邪気というかなんというか……」


(続く)

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