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終末世界で俺は  作者: やまてい


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7/8

探し物

現実味を出すために試行錯誤しながら書いたのですが、合わないところがあるかもしれませんご了承ください



そんなことを考えながら、俺たちは彼女たちがはぐれたという場所へ車を走らせた。


運転しながら、俺は二人に尋ねた。


「どうやってはぐれたんだ?」


エバが少し考え込むように答えた。


「ライブが終わってホテルに戻ったあと、暴動が起きて避難所へ向かうことになったんです。本当は四人一緒の車に乗る予定だったんですけど、混乱していて二人ずつ別々の車に押し込まれて……。その途中で事故に遭ってしまって。私たちはそこから歩いて逃げて、彷徨っているところをあなたに助けてもらいました」


話を聞き終えた俺は、ふと思いついたことを口にした。


「それなら、ミナとリオはもう避難所に着いてるんじゃないか?」


二人は顔を見合わせてうなずいた。


「……確かに、その可能性はありますね」


俺はニュースで見た避難所の情報を頼りに車を走らせた。


しばらく走っていると、メーターに給油ランプが灯った。


「まずい……ガソリンがもうほとんどない」


俺がそう言うと、カリンが不安そうに聞いてきた。


「車を乗り換えるの?」


俺は少しためらった。


せっかく手に入れたインプレッサだ。できれば手放したくない。


周囲を見回すと、一台の派手に改造されたクラウンが路肩に止まっていた。


「あのクラウンからガソリンをもらってくる」


そう言って二人を車に残し、俺はトランクを開けた。


中には最初から積まれていた携行缶がある。


「前の持ち主も車好きだったのか?」


そんなことを考えながら携行缶を担ぎ、クラウンへ向かった。


給油口をバールでこじ開けた瞬間だった。


キィィィィィィン!


案の定、盗難防止アラームがけたたましく鳴り響いた。


「うるせぇ……!」


急いで燃料を抜こうとするが、一滴も出てこない。


「しまった……最近の車は逆流防止か」


焦っているうちに、周囲から足音が聞こえ始めた。


ゾンビだ。


物音につられ、次々とこちらへ集まってくる。


車の方を見ると、カリンとエバが心配そうな表情で俺を見つめていた。


「くそっ!」


俺は携行缶を放り投げ、そのまま全力で車へ駆け戻った。


助手席のドアを閉めると同時にアクセルを踏み込み、その場を離れる。


息を切らしながら、俺は一言だけ言った。


「……ダメだった」


さすがにこの車ともここまでか。


そんなことを考えながら走っていると、前方に営業中のように看板が光るガソリンスタンドが見えた。


「なんで電気がついてる……?」


違和感を覚えた俺は、慎重に車を止めて様子を見に行くことにした。


店内へ入ると、照明は生きていた。


事務所のパソコンにも電源が入っている。


画面には、


**『非常用電源作動中』**


と表示されていた。


「災害対応のスタンドか……」


思わず安堵のため息が漏れた。


俺は急いでインプレッサのタンクをハイオクで満タンにし、スタンドに残されていた携行缶にも燃料を補給した。


これでしばらくは走れる。


車へ戻ると、俺は二人に言った。


「これで当分は大丈夫だ」


カリンは胸をなで下ろしながら笑った。


「さすがに焦ったわ……」


エバも小さく息を吐き、安心したように笑う。


その笑顔を見て、俺もようやく肩の力が抜けた。


再びエンジンをかけ、避難所へ向かう。


しばらく走ると、目的地だった学校が見えてきた。


だが、人の気配はまったくない。


校庭のフェンスは倒れ、外に張られていたテントは引き裂かれていた。


避難者があふれ、校庭まで使っていたのだろう。


俺は車を降りた。


「何か手がかりだけでも見つけたい」


そう呟くと、二人も降りてきた。


エバが少し怒ったような、それでいて心配そうな顔で言った。


「さっきから私たち見てるだけじゃない。手伝わせてよ。三人で探した方が早いでしょ?」


俺は少し考えてからうなずいた。


「わかった。でも条件がある」


二人は真剣な表情になる。


「危ないと思ったらすぐ引き返せ。ゾンビは俺が相手をする。人間相手は分が悪い。怪しい奴を見つけても近づくな。何かあったらすぐ俺を呼べ。いいな?」


「うん」


二人は力強くうなずいた。


俺たちは手分けして校庭を探し始めた。


テントの中は血だらけだった。


頭や腕、足がなくなった遺体がいくつも転がっている。


感染する前に食い殺されたのだろう。


外を一通り調べ終えた俺たちは、校舎へ向かう。


俺は二人に言った。


「ここから先は危険だ。中では俺から離れるな」


二人は静かにうなずいた。


だが、この時の俺たちはまだ知らなかった。


校舎の中に、本当の地獄が待っていることを。


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