第五十二器 天への一撃
「さあ、私をどう倒す?」
「(奴を超える波の一撃を放つしかない…外せば死か)」
「どうした?」
「やるしかない!」
刀を地面に突き刺し部屋中に刀の刃を出現させる刀磨。
「なるほど、一斉に攻撃する気か」
「いや、お前は俺が斬る!」
足の傷口から血が噴き出しながらも刀磨は床を強く蹴り刀を振り下ろす。
「無駄な事を」
刀磨の素早い攻撃はグロームの体をすり抜けていく。
「まだだ!」
「何度やっても同じだ」
刀を掴み刀磨へ雷を流すグローム。
「ぐあぁぁぁ!」
「黒焦げになるぞ?」
「この…程度か?」
「ほう…ならこれならどうだ?」
刀を伝いグロームは刀磨の体と一体化する。
「ぐああぁぁぁぁぁぁ!」
「いつまで耐えれるかな?」
「ぐっ…」
ゆっくり刀を持った手を掲げる刀磨。
「何をしようとしている?」
「ぐああぁぁぁぁぁぁ!」
グロームが力を込めると刀磨の体が激しく輝き出す。
「このまま跡形もなく消してやろう!」
「消える…のは…おま…えだ!」
すると部屋中の刃が刀磨の周囲に集まる。
「諦めろ!」
「雷刀・建御雷!」
周囲の刃に閃光が走り頭上へと刀磨から光りが放たれた。
「ぐっ! 体が…引っ張ら…れる!」
「そのまま空に散れ!」
「ぐおぉぉぉぉ!」
天井を突き破り光りは天高く伸び空で方々に散る。
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
刃は消え天井の穴から青空が覗いていた。
「…まだ休んでいられないか」
刀磨がゆっくり体を起こすと部屋が揺れ始める。
「なんだ!?」
揺れが収まり部屋を出ると横たわる夜詩と側にいるアリスと游を見つける刀磨。
「これは…」
「刀磨!」
「グロームも破れたか」
「お前は…」
「キングリー、能力者を統べる者にして世界の王だ」
「お前が…夜詩は生きてるのか?」
「気を失ってるみたい」
「お前達を我が側近に迎えてやろう」
「生憎だがお前には死んでもらう」
「そうか…ならば我が兵器の糧となれ」
凄まじい波を纏うキングリーに三人は恐怖を覚えた。




