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幻想の器  作者: 夢物語
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第四十一器 自分の歩む道

時は遡り、ゆうはモスクワのホテルの一室で眠っていた。



「…ゆ…う…ゆう



「サト…リ…サトリ!?」



浜辺で目を覚ましたゆうは隣にいるサトリに驚く。



「こんな所でどうしたの?」



「私…何が出来るかわからなくなっちゃった」



「そっか。

じゃあ、普通に戻っちゃえば?」



「普通に?」



「学校に行って勉強して、部活したり友達と寄り道して遊んだり。

ゆうなら彼氏もすぐに出来ちゃうよ」



「いいね。

でもそこにサトリはいない…」



「まだ私の事考えてるんだ」



「だって忘れられるわけないじゃない!

親友だったんだよ!

なのに私が…」



「こらっ!」



俯くゆうの額を指で弾くサトリ。



「痛い…」



ゆうが私の事を大切に思ってくれてるのは嬉しい。

でも、そのせいで他の大切な物まで失いそうになってる。

ねぇ? ゆうはどうして戦ってるの?」



「私は守りたい…大切な人達を…ううん、苦しんでる人達を救いたい」



「じゃあ、逃げちゃダメでしょ?

ゆうのこの力はゆうその物なんだよ。

優しくて強い想いがあれば大丈夫!」



「サトリ…」



「そろそろ行かないと…」



「どこに行くの?

待ってサトリ! 待って!」



サトリの姿が徐々に薄れていく。



「大丈夫…私はいつも一緒…だか…負けな…で…」



「聞こえない!

サトリ…サトリ!」



ベッドの上で目を覚まし涙を拭うゆう



「ダメだな私…いつもサトリに頼ってばかり。

大切な…物…」



「穏やかで優しいエナだ」



「レイ!? いつの間に」



壁に寄り掛かりゆうを見つめるレイ。



「強力なエナを感じたから来てみた。

それがお前本来の力…いや、まだ断片か」



「強いエナ…」



「お前が望むなら鍛えてやる。

あいつらは先に始めている、同じレベルに上がれるかはお前しだいだが」



「…追いついてみせる!」



「作戦の日時と場所は教えてやる。

行くかどうかは修行の成果で判断しろ」



「足手まといにはならない!

(サトリ…見ててね!)」



それから時は進み、作戦実行日の朝。



「覚悟は出来た。

みんな待っててね!」



ゆうは研究施設へと向かう。

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