第三十四器 新たな戦火
「神塚様!」
「方明さん!皆さんは?
そうだ重海さんを残したままだった!」
「動ける者がすでに向かっています。
それよりその腕は…」
「え?ああ、昔見た映画にこういう人物がいて咄嗟に出たのがこれでした。
ガントレットの威力を刃に乗せて敵を裂く。
繋がる魂」
「凄い力ですね。
中で体を休めてください」
「分かりました。
後はおね…」
夜詩はそのまま気を失う。
「神塚様!」
それから二日後に夜詩はようやく目を覚ました。
「おはようございます」
「崇戒さん…お怪我の方は?」
「大したことはありません。
それより神塚様の方はどうですか?
二日も寝たきりで心配いたしました」
「二日も!?
特に異常はなさそうです(やっぱり能力の複合は負担が大きいのか…)」
「実はこんな時になんなのですが、もし神塚様がお急ぎでなければここに滞在して腕を磨いていきませんか?」
「いいんですか?」
「あなたは我々の恩人です。
そしてこれからもあなたは強敵と戦う事になるかもしれません。
共に戦いは出来ぬともあなたを鍛える事は出来ます」
「よろしくお願いします!」
こうして夜詩は寺院に留まり更なる強さを目指す。
それから数ヵ月後。
「神塚様、携帯が鳴っていますよ!」
「方明ありがとう!
誰だろう?」
方明から携帯を受け取り電話に出る夜詩。
「もしもし?」
「夜詩!游よ」
「久しぶり!なかなか連絡出来なくてごめん。
そっちはどう?」
「お願い!アリスを助けて」
「アリスがどうしたんだ?」
「私達はハートネスの自宅にあった資料を整理していたの。
パソコンに厳重にロックされたデータがあって、ようやく昨日に解除できたの」
「ハートネスの…」
「そのデータには私達を含めて色んな能力者の情報があった。
それを見ていたアリスの様子がおかしくなって、今日の朝早くにアメリカを出ていった」
「アリスは何を見たんだ?」
「アリスは自分のデータを見てたみたいで、そこには両親の死の真相が書いてあった」
「死の真相?」
「ある組織がアリスを仲間に入れる為にメドヴェーゼに襲撃させた」
「メドヴェーゼって前にアリスがいた組織だろ?
それにメドヴェーゼの上に組織があったなんて」
「ヴァイナーというロシアで最大の組織。
キングリーという王の器を持つ男が支配しているわ」
「キングリー…分かった。
俺は直接ロシアに向かう!」
「私は刀磨に連絡した後で向かうから空港で合流しましょう」
夜詩は崇戒達に事情を伝えロシアへと向かった。




