第三十器 暗躍する者
翌朝、朝食を終えた夜詩は崇戒を訪ねていた。
「崇戒さん。
最近、人を襲っている連中について何か分かってる事はないですか?」
「それを聞いてどうなさるおつもりですか?」
「もしかすると俺と同じ様な力を持った連中なのかもしれません。
もしそうならすぐに止めないと」
崇戒は険しい表情を浮かべ口を開く。
「確かに我々では太刀打ち出来ないのかもしれません。
たいした情報はありませんがある場所に出没しているそうです」
「ある場所?」
「山を下りた近くの森で遺体がいつも見つかるそうです」
「何か意味があるんでしょうか?」
「詳しくは分かりません。
行くのでしたら案内に方明を同行させましょう」
「ありがとうございます。
必ず解決してみます!」
方明に案内され夜詩は森の奥へと向かう。
「ここに遺体がよく見つかる場所です」
「ありがとうございます。
方明さんは戻っておいてください」
「しかしお一人では…」
「大丈夫ですよ。
危なくなったら逃げますから」
「分かりました。
ではお気を付けて」
夜詩を残し方明は去っていく。
「さて…周囲に強い波は感じないな。
能力者じゃないのか?
だとしたらただの殺人…」
その時、強い波が接近するのを感じる夜詩。
「これは能力者!?
どこから…上!」
頭上を見上げ夜詩は急速に落下する物を咄嗟に避けた。
「避けたか…お前能力者か?」
砂埃の中に男の姿が現れる。
「ああ。
なぜ人を襲う?」
「暇潰しだ。
しかしこんな所に何のようだ?」
「遺体をここに放置してるそうだな」
「捨てる場所がなくてね。
俺を倒しに来たのか?」
「そうだと言ったら?」
「無謀だな」
夜詩の回りに三人の男女が姿を現す。
「四対一か」
「一人で来た事を後悔するんだな」
四人は一斉に夜詩に襲い掛かる。




