第二十七器 次なる舞台へ
夜詩と游、アリスは医療施設の食堂で昼食を食べていた。
「そうだ、刀磨はどこ行ったんだ?」
「刀磨ね…瓦礫の撤去やら再建作業も手伝わず修行に行くって出ていったわ」
笑みを浮かべる游から黒い波が出ている。
「そ、そうか。
ロバートとかは無事だったのかな?」
「ロバートは…」
游とアリスの表情が暗くなっていく。
「まさか!?」
「元気は元気なんだけど、対能力者用に作ったロボットスーツを保管していたのがバレちゃって、しかも本当は製造は許可出てなかったのも発覚してザルガンに5時間もお説教」
「しかも給料なしで10年間タダ働きなんだって。
アリス達を見るたびに泣きそうな顔で見てくるの…」
「視線がまとわりついて鬱陶しいのよ」
「そ、そうなんだ…あはははは。
ロ、ロック達はどうしてるんだ?」
「ロック達はホランドの指示で色々手伝ってるわ。
涼子ももう動けるようになって頑張ってる」
「そうか。
二人はどうするんだ?」
「私とアリスはハートネスが残した資料の調査よ。
ハートネスの自宅に隠し部屋があって、能力者に関する情報が沢山出てきたみたいなの」
「色々調べてたんだな。
実は俺行きたい所があって」
「まさかサボる気!?」
再び游から黒い波が現れる。
「ち、違う違う!
凛々と幻龍の遺骨を故郷に帰してやりたくてさ…」
「そうだったの。
辛いわよ?」
「分かってる…でも、あいつに勝った俺の役目だから」
「仕方ないわね。
中国行きのチケットと旅費を用意するわ」
「ありがとう!」
「無事に帰ってきてね!」
「ああ!」
アリスの頭を撫で三人は笑みを浮かべ、それから三日後の空港に夜詩を見送りに游とアリス、涼子とロックが集まっていた。
「気を付けてね」
「お兄ちゃん、お土産忘れないでね!」
「なんで俺まで…」
「ダ、ダメだよロック君!
気を付けてくださいね」
「ありがとうみんな。
俺が居ない間頼む」
「お前なんか居なくたって変わらねぇよ!」
「俺が戻るまでに涼子ちゃんと進展しろよな!」
「なっ!ば、馬鹿な事言ってんじゃねぇ!
さっさと行きやがれ!」
夜詩はみんなと別れ飛行機に乗り込む。
「凛々、幻龍もうすぐだからな」
夜詩を乗せた飛行機は大空へ飛び立っていく。




