第九章「予期せぬ何か」
「ご主人様、あなたが何もない場所で独り言を言っていることに気づいていますか? あの……ご存知かどうかわかりませんが、それはまったくプロフェッショナルでもなければ、普通のことでもありません。知ってましたか?」——オメガの声は、鋭い囁きのように届いた。長年かけて完成させた、あの聖人のような忍耐の口調と混ざり合っていた。それは皮肉ではなかった。もっと悪いものだった。失望だった。「もしかして、もう……その、あれ、なんですか?」
ドリアンは眉をひそめた。眉間の皮膚が三本の平行な線に皺を寄せた。オメガがそれが何を指しているのかを口にする必要さえなかった。ドリアンにはすでに、彼女が一体何を言おうとしているのか、いまいましいほどわかっていた。
「いや、違う、違う」と彼は抗議した。まるで蠅を追い払うかのように手を宙で振りながら。「だが、お前はいつも俺と一緒にいるだろう、俺がどこに行こうとな。だったら、どうやってそんなものを使えるっていうんだ? お前、これはちょっと大げさすぎるんじゃないか、なあ? オメガ。そんなことをいきなり言ってくるとはな」——ドリアンもまた、今この瞬間に自分がどう扱われているかに、ひどく失望していた。
一瞬の息つく間も与えず。オメガは尋問を続けた。
「つまり、私があなたと片時も一緒にいなかったら……」オメガは、まったく必要のない、劇的な間を置いた。言葉を意図的にゆっくりと引き延ばしながら——「そちら側に行っていた、ということですね?」
ドリアンは掌で額を叩いた。その音は夜に響き、乾いた打撃音を、地面の地衣類が青い光の点滅で真似た。
その衝撃で彼の髪があらゆる方向に舞った。その仕草はあまりにも自動的で、あまりにも見慣れたもので、おそらく何百回と繰り返してきたのだろう。いつもオメガ相手に。いつも同じ理由で。あるいは、もっと常軌を逸した理由で。
「オメガ、なんでお前は俺の言うことを何でもかんでも曲解するんだ?」
ドリアンの表情はおかしく、こっけいだった。唇の端が持ち上がり、笑みとまでは言えない歪みを作った。たった今起きたことの後にしては、あり得ないはずのものだった。片足を地に、もう片足を墓に突っ込んでいたというのに、それでも震えることも、息を切らすことも、一人になる時間を必要とすることもなかった。
彼は独り言を言っていたかどうかについて、自分のAIと言い争っていた。そしてそれは、どういうわけか、他の何よりも治療的だった。
うなじの汗が乾き始めていた。そしてそれとともに、肩の緊張もミリ単位でほぐれていった。
「まあ、この話はもうやめよう。エヴォルトリスは排除した。内部構造は不明。後の分析のために生体データの抽出を推奨する」
とオメガが提案した。プロフェッショナルにしかできないほどの滑らかさで話題を変えながら。
ドリアンはそれを聞いて眉を上げた。
「もうすっかり忘れてたな」と彼は認めた。その緑の目は戦術的な視線で辺りを見渡していた。以前はなかった影を探しながら。「頭がどこに行ってたんだか。だが、あの生物があまりにも馬鹿げているから」——彼は首を横に振った——「あいつに文句を言う時間を取らなきゃ、気が済まなかったんだよ」
彼は戦術ベルトを探った。区画は彼にしかわからない体系で整理されていた。左のポケットに生体サンプル、右のポケットに道具。
指がストラップをなぞり、銀色の金属の小さな円筒を見つけた。彼の中指ほどの大きさだった。表面は冷たく、滑らかで、上部に親指用のくぼみが一つあるだけだった。
上部のボタンで、右手の親指で押して起動させた。細い赤い光線の先端から現れた。真昼の太陽が輝く環境なら、ほとんど見えないほど細いものだった。
だが、峡谷の闇の中では、その赤い線は血の糸が宙に浮いているように見え、血も凍るほどの精密さで夜を切り裂いていた。
「よし」——彼は深く息をついた——「サンプル採取を始めるとするか」とついに笑みを浮かべながら言った。
死体の前にしゃがみ込んだ。
膝が曲がる音がして軋み、浮遊肋骨のあざが鋭い痛みで抗議するのを感じた。痛みを無視した。それを頭の中のどこかに、疲労と空腹と一緒に記録した。
今はサンプルだけが重要だった。それ以外は何もない。
その生物は死してもなお圧巻だった。五百キロの筋肉と骨と天然の鎧が、崩れ落ちた山のように地面に広がっていた。
その鉤爪は、まだ鋭さを保ちながら、木々の赤い光をかすかに反射し、まるで開いては閉じる目のような小さな輝きを作り出していた。化学的な臭いはまだそこにあった。今はより穏やかだったが、消えることはなかった。ドリアンはそれを感じないよう、口で呼吸した。
ベルトから透明な容器を取り出した。ガラスは分厚く、強化されており、極限環境のサンプルを収めるよう設計されていた。
黒い血の水たまりに触れないよう注意しながら、それを地面に丁寧に置いた。それからレーザーを使い、首の付け根近くの外骨格の一片を切り取った。鱗が最も密で、ほとんど鎧のようになっている場所だった。
その素材は抵抗もなく裂けた。
赤い光線は熱いナイフがバターを切るように鱗を貫き、その破片は乾いた音とともに落ちた。まるで一枚のコインが落ちるような音だった。
サンプルは金属音を立てて容器の中に落ちた。その音は峡谷の静寂の中で不思議なほど音楽的で、消える前に一瞬だけ長く響く、高い音符だった。
「サンプル採取……成功だ。こっちに来い、相棒」
彼はそう言いながら容器を持ち上げ、それを観察した。小さな破片が中で浮かび、その縁はまだ薄い蒸気を上げ、ガラスに小さな滴となって張りついていた。彼は容器をあらゆる角度から回してみた。鱗は層状の内部構造を持っていた。まるで一冊の本のページが圧縮されて岩になったかのようだった。峡谷の赤い光の下で、その破片の縁はドリアンがこれまでどの標本でも見たことのない琥珀色に輝いていた。
ヘリオン・アストラには、こんなものは何一つなかった。
「よし、これでいい」と彼は呟いた。まだしゃがんだまま怪物の死体を見つめながら。その姿勢のせいで、腰の下、脊椎が骨盤と接する場所がずきずきと痛み始めていた。「さて、これからどうしたものか。もう何匹もの怪物と戦ったな。前に八体、そしてついさっきアルファ一体。それでもまだ夜で、夜は一秒ごとにより危険になっていく」
彼は立ち上がった。
その動きはゆっくりで、慎重だった。一時間前と同じ機敏さで脚が反応しなくなっていたからだ。重力がより重くなったのか、それとも単に疲労が、砂時計の中の砂のように筋肉に積もっていっているだけなのか。
奇妙な生物からサンプルを採取したのは、これが初めてではなかった。彼の船には、数十もの世界から集めた標本のための、一つ丸ごとの区画があった。もう名前も覚えていない惑星の獣の歯、別の奇妙な世界の飛行爬虫類の鱗、単独任務の一つでスーツに融合しようとした寄生生物の皮膚。
だが、こんな怪物からサンプルを取ったのは、これが初めてだった。あの容器の中の何かが、違って感じられた。うまく説明できなかった。ただ、そのガラスが本来あるべきより重く感じられ、中の破片が独自のエネルギーで振動しているように感じられることでそれを感じ取っていた。オメガは何も検知していなかったにもかかわらず。
また新種が出てきたな、と彼は思った。宇宙は、殺すことしか考えていない馬鹿げた生物を発明するのを、決して飽きないらしい。
彼は深く息を吸った。空気は鼻から冷たく金属的に入り、口から熱く湿って出ていった。ついに。まるで今、サンプルをしまった後になって初めて、本当に終わったと感じる贅沢を、自分に許せるかのようだった。
「じゃあ、このラウンドはクリアしたってことだよな?」——ドリアンは空を見上げた。
夜は深かったが、星々はヘリオン・アストラでは見たことのない強さで輝いていた。同じ星々ではなかった。あるものはより青く、あるものはより赤く、そして地平線のちょうど上に一つ、遠くの灯台のように規則正しいリズムで瞬いているものがあった。
「これで次のシナリオに進めるってことだよな?」——まるで何もない場所に話しかけているようだったが、実際にはそうではなかった。「対戦相手を倒したんだから。それとも二人とも、幼馴染みたいに次に一緒に進むこともできるのかな」
彼は小さく笑った。短く、乾いた、ほとんど鼻息のようなものだった。
「それはさすがに笑えるだろうな。こんな風に命を懸けて戦わずに次に進めるなら」
夜の微風が峡谷を吹き抜けた。暖かく、ほとんど愛撫するようで、夜の冷たい空気とは対照的だった。それは彼の髪を撫で、額の汗を乾かし、そのまま吹き抜けていった。血と化学物質の臭いを東へ、黒い森の方へと運びながら。肌に触れる風の感触は安らぎだった。まるでこの惑星が「そうだ、続けろ。まだ先がある」と言っているかのように。
ドリアンは微笑んだ。心からの笑みだった。戦闘中の張り詰めた歪みではなかった。頬の筋肉が緩み、一瞬、疲労が彼の顔から消え、惑星や怪物やあり得ない月々が彼の人生を埋め尽くす前の、かつての子供の姿を覗かせた。
すべてがきちんとしているか確認した。
戦術ベルトに手を這わせ、それぞれの区画を確かめた。サンプルの入った容器、レーザーの円筒、剣用のエネルギーカプセル。左脚には予備のナイフ。右脚にはイオン銃のホルスター。
手首のセンサーはすべて緑を示していた。体温は安定、心拍数は下降中、血中酸素濃度は最適。
すべて順調だった。
彼は先へと進み続けた。
峡谷は徐々に開けていった。以前は左右にそびえ立ち、天然の要塞の壁のようだった壁が、次第に高さを失い、傾斜も緩やかに、より滑らかになっていった。地面はより均一になり、以前は縦横に走っていた亀裂や黒い根は姿を消し、踏み固められた土の、ほとんど道のような表面へと変わっていった。
やがて、より広い区域にたどり着いた。巨大な岩々が天然の柱を形作り、円形や通路のように配置され、まるで忘れられた神々が建てた大聖堂の廃墟のようだった。
その構造物は三十メートルもの高さにまでそびえ、その表面は青と緑の色合いで輝く地衣類に覆われ、まるで夢から抜け出してきたような光の饗宴を作り出していた。柱々の間では、風が幽霊のような旋律を奏で、一歩ごとにその音色を変えた。時には低く、遠くの獣の唸りのように。時には高く、どんな鳥も真似できない、奇妙な芸術家の歌声のように。
ドリアンは柱の間を、どんな影にも危険が潜んでいるかもしれないと知る者の慎重さで歩いた。彼の足取りはゆっくりと、慎重だった。スーツのマイクロプレートは、動くたびにほとんど音もなく調整されていった。ほとんど、というのは、この石の谷の静寂の中では、肩が空気をかすめる音さえ、囁きのように聞こえたからだ。
その谷の中心、他よりも幅の広い二本の柱の間で、ドリアンは予期していなかった何かを見つけた。




