3.my frend
強烈な光で、目を覚ます。
――朝か
布団をめくる。自身の着ていた寝間着は、汗でびしょびしょになっていた。
時計の針は、7時を指していた。
朝ご飯を食べながら、昨日の夜のことを考える。
連にとっては分からないことだらけであったが一つだけハッキリしていることがある。
『あれ』は確実に夢などではなかった
――『鬼の子』
確かにあれはそう言った。それが、この前のことに関係しているのだろうか。5時まで、あと9時間ほどある。
どうしたものかと考え込んでいると
「よぉっ!」
急に、隣から大きな声がした。
「…ノックくらいしろ、心臓が飛び出るかと思ったわ」
そこにいたのは、陽日だった。
「心配したぞ〜1週間も連絡なしで休みやがって、お前の母ちゃんに聞くまでサボりかと思ってたわ」
「そうか、もう1週間か…てかお前、学校は?」
「今日は土曜だ、ボケ」
よく考えたら、曜日の感覚などまったくなかった病室にこもっていたから仕方ないは仕方ないことだが。
「クラスの皆びっくりしてたぞ、お前が通り魔にやられたって聞いてな。2年になってすぐだってのに、不幸なやつだ。てかお前、そんな知り合いいたのか?」
「まぁうちのクラス、1年の頃のメンバーがなぜか異常に多いからな。他の連中はなんて言ってた?」
「たける泣いてた」
「まじかよ」
小一時間ほど話し、昼ごはんを食べてゲームなどをした後、陽日は塾があるとか言って帰っていった。
「またなー!」
騒がしい奴が来てくれたおかげで、不安な気持ちが吹き飛んだ。
(今度、なんか奢ってやるか…)
そうこうしているうちに、約束の時間まで十分ほどになった。
(そろそろいくか…)
中庭には大きな楠がある。
おそらくそこがあの影が言っていた場所だろう。
傷がまだ痛むため、ゆっくり楠の下まで向かう。
近くまで来ると、下に人がいることに気がついた。
長い黒髪に、黒色のセーラー服。白いリボン。
自分より一つ年上くらいだろうか。
近寄りがたいような、遠くからでも分かる異質な雰囲気を発している。
昨日の夜、語りかけてきた女だと連は一瞬で気づいた。
連が近くまで行くと、女は連の方を向いた。
「…来てくれたんだね、うれしいよ。
早速なんだけど、少し話そうか。」
その女は透き通るような綺麗な声で、連に語りかけた。
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