木曜日・想い 10
「カード?」
「どうした?」
固まっている友梨に昌獅は不思議そうな顔をして彼女の視線を辿る。
「……。」
「ねぇ、昌獅。」
「何だ。」
「あのカードの裏側見覚えがあるんだけど。」
「……。」
「昨日のあのタロットの裏側だよね?」
「……。」
黙り込んでいる昌獅に友梨は溜息を一つ零し、カバーとカードを拾い上げる。
友梨が拾い上げたカードに描かれた図面は草のようなものの中心に人が描かれており、その周りに、天使、鷲、牛、ライオンが描かれている。
「……。」
友梨はハッとなり、昨日帰ってから調べて書き留めたノートを取り出した。
「あった。」
友梨はノートの最後に書かれている「世界」のカードが今回の描かれているものだと知った。
「世界…か。」
正位置の意味だと成就や感性などど良い意味があるが、これは果たして何の意味があるのだろうかと、友梨は表情を曇らせる。
「……。」
友梨が表情を曇らせている間、昌獅は自分の携帯を取り出し、そして、裏のカバーを外す。
「友梨。」
「何?」
「俺の所にもカードがあったぞ。」
昌獅はカードを抜き取り、それを友梨に見せる。
「天使がラッパを吹いている絵か…。」
友梨は再びノートに目を落とす。
一枚前のページに戻れば、昌獅の持っているカードが書かれている。
「審判のカード。」
「どういう意味があるんだ?」
「復活、結果とかの意味があるみたい。」
「……復活な。」
ジッと昌獅は友梨を見てそんな事を言う。
「どうしたの?」
「いや、何でもない。」
「そうなの?」
「ああ。」
友梨は何か言いたそうな顔をするが、間がいいのか悪いのか、彼女は検査に呼び出される。
「あっ。」
「行って来いよ。」
「うん。」
「いってらっしゃい。」
「行ってきます。」
薄らと笑みを浮かべ、友梨はレントゲン室に入って行った。
「さて、あの魔王にメールしとくか。」
絶対に知らせておかないと後々面倒な大切な人の妹に昌獅はメールを打ち込むのだった。




