月曜日・第一ゲームの行方 8
屋上に続く扉の前に立った三人、昌獅、勇真、友梨は互いの顔を見合わせ頷き合う。
「大丈夫か?」
「ああ。」
昌獅の言葉に勇真は答え、友梨は頷く。
「行くぞ。」
扉を開くとそこには十数人の男女が家庭用複合機くらいの大きさのそれを守るかのように囲んでいた。
「ビンゴ。」
「昌獅、油断――。」
「誰に言っている。」
勇真の言葉に昌獅は噛みつくように言う。
「そうだな。」
勇真は眉を下げ、悲しそうな顔をするが、そうさせた本人である昌獅は彼を無視して人形のような生気がない人たちと向き合う。
「行くぞっ!」
走り出す昌獅の勇真が追う。
友梨は呼吸を整え、そして、目立つ彼らの陰に隠れるかのように進んでいく。
友梨の脳裏には先ほど昌獅が決めた作戦とは呼べない指示を思い出す。
『いいか、お前は無理をせず俺らに守られながら目的の物に近づけ。』
友梨は始め役立たずと言われているようで傷ついたが、すぐに、昌獅は言った。
『俺やこいつはお前と違って多少腕に覚えがある、だから、荒事になったのならそっちに回る方がいい、お前はその間に礼の物を壊すか、解除するかに専念しろ。』
友梨はそこでようやく昌獅がちゃんと自分も戦力にカウントしてくれている事に気づく。
『絶対、無茶はするな、無理そうだと思ったら声を掛けろ。』
友梨はしっかりと頷く。
自分の能力は平凡かそれ以下、それを自覚している。
下手に自分のプライドで彼らを危険に晒さないように友梨は気を付ける。
友梨は昌獅や勇真が取りこぼした人に何度か攻撃を受けそうになるが、身を捻り避ける。
足を引っ張らない、それだけを心で呟き、友梨は進む。
距離で言えば大股で十五歩あれば十分な距離だが危険を避けるように移動している為、どうしても遠回りしてしまう。
「……。」
焦りで突っ込んでいきそうになる体に友梨は歯を食いしばる事で我慢する。
「私がしなければいけないのは焦らない。無茶をしない。」
友梨は何度も声に出して、そして、彼女の頑張りと敵を引き付けたお蔭かあと数歩でたどり着ける距離までたどり着く。
この時、友梨は完全に安心感から油断していた。
彼女の背後に忍び寄る影。
それに気づいた二人。
「危ないっ!」
危険を知らせる叫びに友梨は振り返るが、それは彼女の目の前でギラついていた。
友梨は咄嗟に腕を上げて、自分の顔を庇う。




