↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獣たちの王ザングウェン  作者: ヨシ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/14

2.黒爪

 グリフォンは両翼を動かして上空へと跳び上がった。

 その間、グリフォンの鋭い視線は地上の獲物から離れない。


 地上の獲物。それは黒髪の若い男、ザング・アーレント。

 長身で筋肉質。若く健康な肉体を持つザングは、グリフォンにとっては絶好の獲物。


 上空のグリフォンを見上げ、ザングはあくまで余裕の表情。


「来い、クソ鳥」


 挑発するように言うザング。

 強気な態度だが、ザングは武器らしき物を装備していなかった。


 その光景を離れた位置から見ていたロイドは、ノイに尋ねた。


「彼、武器もなくて本当に戦えるのかい?」


「問題なし。それに、武器ならちゃんとあるよ」


 どこに?

 とロイドは訊こうとしたが、それを口にする前にグリフォンが動き出した。


 グリフォンは上空から急降下。

 鋭い鉤爪で獲物の命を絶つつもりだ。


 途轍もない速度で襲い掛かってくるグリフォン。

 それをザングは、並外れた反応速度と運動能力で躱した。


 グリフォンの鉤爪は空を切るが、翼を持つグリフォンは優位な立場にあった。

 グリフォンは再び空へ上昇しようとしている。


「させるか」


 そう言ってザングは、左手を下から上に振るった。

 それは一見、意味のない行動のように見えた。


 しかし、その効果は絶大。


 赤い血が飛び散り、グリフォンの首が飛んだ。

 首と胴が別たれ、グリフォンは死亡。


 遠目では、ザングが腕を振っただけでグリフォンの首が飛んだように見えた。

 だからロイドは理解できなかった。


「な、何が起きたんだ……?」


「言ったでしょ? ザングには武器がある。それがあの爪だよ」


「爪?」


 ロイドは目を凝らした。そして、ノイが何を言っているのか理解した。


 ザングの爪が鋭く伸びていた。

 それはまるで鋭い刃物のように。

 そしてその爪の色は、深い黒色。


 黒に変色し、鋭く伸びた爪。

 どういった理屈でそうなっているのかは、ロイドには分からなかった。

 だが、ここでようやくザングの通り名を思い出した。


「そうか、あれが彼の武器……。『黒爪(こくそう)』のザング……か」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。