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悪役令嬢だって暴れたい。婚約破棄の絶望から一転、溺愛される悪役令嬢に転生した私が、99人の兄弟と最低の父親を眠らせるまで。  作者: mania
4章 レジャック

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第54話 ヒモみてえなもんさ

「僕の母さんも『あの人は、私がいないとダメになる』って、いつも言っていたな。それで苦労ばかりしていたよ」

「ちょっと、一括りにしないでよ」


 腕組みをして黙り込むジュレン。カチンとくる言い方だけど、悪意はないのよねえ……


「ふー……こいつが裏切ったときには、僕が責任を持って氷漬けにするしかないか」

「そいつは楽しみだな」


 突然、足元から声がした。見下ろすと、いつの間にか意識を取り戻していた男が、縛られたまま口を挟んできている。


「よお、兄弟。俺の名前はレジャック。母がレース、父がジャックだ」


 さっきまで命をかけて戦っていたとは思えない、朗らかな自己紹介。どうやら途中から話を聞かれていたらしい。確かに麻酔は浅めにかけておいたけど、こんなに早く目覚めるとは。


「ん? 父親はトラヒム王じゃないの?」

「実の親はそうだが、俺がいたときの父はジャックだ」

「あー……再婚ってことか」

「そんなに綺麗なもんじゃねえよ。ヒモみてえなもんさ」


 やっぱり思ったとおり、人間関係には恵まれてないみたい。あまり深くは聞かないでおこう。


「で、どうして俺は生かされてるんだ?」

「手を貸してほしいからよ」

「お、一体何をさせたいんだ?」

「一人、怪物のような参加者がいるの。あの子に倒されないためよ」

「面白え。乗った」


 かっっる……駄々をこねられても困るけど……ここまで素直だと、逆に不安を感じるわ。

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