第30話 駆け引き
さてさて、心理ゲームの始まり始まり〜〜
さて、ドレムとプルトニアのヌメロン対決が始まったわけなのだが、城内には緊張感が走っている。
まずは初戦、手の内を探り合う時間である。
ドレムの設定ナンバーは、「841」、対してプルトニアの設定ナンバーは「640」。
どこで何を使うかが勝敗のカギを握っている。
先行はドレムだ。
ドレムは早速動いた。
「じゃあ早速行かせてもらうぜ、プルトニア………『slush』!!」
「slush」のカードを前に提示し、一気に絞り込もうというタマだ。
スラッシュナンバーは「6」。
この場合、「9-3」、「8-2」、「7-1」、「6-0」となる。
ほぼセオリーみたいなものである。
「なるほどなー、6か……だったら上から潰すか……『935』。」
「935、ね……『0イート0バイト』。」
最も良い出目である。
何せ10個の数字のうち、3つを一気に潰せるのだから。
そして後攻、プルトニアのターン。
「一気に絞られちゃったねえ……そうなると、俺の攻め手は……攻撃は最大の防御。というわけで……『High&Low』。」
ドレムの設定ナンバーは、上から順に「ハイ、ロー、ロー」となっている。
「さて……どうしようか。」
プルトニアは顎に手を置いて考える。
そしてナンバーをコールした。
「『734』。」
「『0イート1バイト』。」
High&Lowに於いて、0-1のパターンは決して悪いわけではない。
2つある内の番号をどちらかに絞ることができるわけであるのだから。
続いてドレムのターン。
(……9-3はねえ、ってことは……かといって7が潰れちまったということは正直アイツならハイを絞りにくるはず……つまり一気に詰めていくしか選択肢はないな。)
ドレムはこう思考し、コールをする。
「『602』!」
「むっ……やるねぇ……『1イート1バイト』」
「おっ……良い手が出たな。」
この瞬間、ドレムは6-0というスラッシュナンバーを確定させ、あとは嵌めていく作業。
残る数字は1、4であり、残るパターンもわりかし絞れている。
「610」、「106」、「406」、「640」の4択だ。
25%の確率で当てられるところまで迫っていたのであった。
そしてプルトニアのターン。
「『840』。」
即決でプルトニアはコールをした。
「チッ……流石だな……『2イート0バイト』。」
一気に2択まで絞り込まれたドレム、残るは「841」か、「842」だ。
(クソッ……流石に勘がいいな……だが一気にいくしかねえ、ここを外せばほぼ負けだ……!!)
ドレムは覚悟を決め、一つ息を吐いた。
「………いくぜ……『640』!!!」
プルトニアは笑みを浮かべた。
「………お見事……『3イート』。」
ドレムは小さくガッツポーズを取り、エレーナもホッとした顔を浮かべた。
(……結構いい勝負だな……ただ2人とも4桁で使いにくい『double』と『target』は早いところで使いたいはず……ドレムはHigh&low、プルトニアはslushを切ったら後がキツくなるはず……第二戦が案外勝敗を左右するかもしれないね……)
エレーナはお茶を飲みながら、戦況を見守るしか出来なかった。
何せ口出しはできない。
というのも、緊張感が凄すぎて入れない。
何せ一瞬の判断ミスが勝敗を分けるタイミングで口出しをすれば、邪魔になりかねない。
エレーナはただ、ドレムが勝つことを信じることしかできないのであった。
続く第2ラウンド。
ドレムは『073』、プルトニアは『805』で設定する。
先行はプルトニアからだ。
(……さて、ドレムは流石に同じような手で来るようなバカではないだろうから……着実に攻めますかね。)
「ここはセオリーで……『012』。」
「はーん……案外チャチな手で来るもんだな。『1イート0バイト』。」
いきなり0をイートさせるスタートとなり、ドレムは一気に不利になるが、勝敗はまだまだこれからだ。
(slushを考えると……changeは使いにくいしな……そうなると……ここで攻撃を仕掛ける方がベストかもな……いや、だがプルトニア相手に無駄な真似はできねえ、冷静に仕留めるしかねえ……)
「……『582』。」
いきなり2バイトするスタートだ、物事も動きやすくなる。
「……『0イート2バイト』。」
プルトニアを一気に追い詰めた格好になり、ドレムも食らいついていく。
「ドレムが若干有利、か……だったら一気に決めにいく方がいいかもしれないね。これで決める自信はある『double』。」
ドレムとエレーナが驚きを隠せなかった。
2ターン目でdoubleは、最悪致命傷になりかねない。
それでもいくということは、何やら策でもあるのか、と勘繰りたくなる。
「……さあ、俺に開けてほしい位を言いたまえ。」
「……『十の位』。」
「いいだろう……『0』だ。」
ここで1ターン目で入っていなかった0が出現する。
プルトニアはコールをする。
「まず一発目……『095』。」
「『1イート0バイト』。」
「……なるほど、0がイートだね……そうなると……『037』。」
(!!! マジか……どっから出てきやがった……!? やっぱり侮れねえな、コイツは……!!)
ドレムは一息吐いた。
「………『1イート2バイト』。」
「おっと……これで一択だね、俺は……さあ、ここで俺を刺すことができればドレムの勝ちだ。どうする?」
(……俺はまだパターンがあるが……shuffleをすれば逃げ切れる可能性は高い……だがプルトニアのことだ、混ぜても当てにくる可能性が高い……ならやることは1つだ!!)
ドレムはカードを取り出した。
「『target』!!! 俺は『5』を狙い撃つ!!」
「5は……『一の位』だ。」
「ここで外したら……落とすもんな……だったら決めてやる!! 『205』!!!」
外した。
ドレム、一敗が決定。
プルトニアは「あ〜〜〜〜〜……………」と、天を見上げる。
どっちだ……どっちなんだ……ドレムの心臓が張り詰める。
プルトニアは顔を戻した。
「……負けたかと思ったよ……」
「う〜〜〜〜…………わ、マジか〜〜〜…………」
「『2イート』…………『0バイト』!!」
「クソッ……805か……!!」
「それじゃ、一勝いただくよ。『073』。」
「ここは俺の敗けだ、『3イート』。」
白熱したバトルになり、一勝一敗と並ぶ。
だが、頭脳バトルではどちらかと言えばドレムの方が上で、プルトニアは直感勝負で当てにきているようなものだ。
つまり、理詰めVS本能の構図となっているのであった。
続いて第三ラウンド。
ドレムは「825」、プルトニアは「816」と、似たような数字になった。
勝負の分かれ道を決めるラウンド、どちらに転ぶかは予測不可能なのであった。
次回は3、4ラウンド目をお送りします。
4桁は長え、マジで。




