第26話 戦士の休息
ここだけの話
俺のTwitterのTLで流れてきたツイートで、「結婚した白魔道士は勇者パーティから追放されるけど、その理由が『世界より家族を優先しろ』という不器用な優しさだった」という内容の話が流れてきて、絶対いい話になるな、と俺はそう思ったwwwwww
ドレムとエレーナは、ブティック屋に到着した。
「息抜き」と称しての買い物ではあったが、側から見たらただのデートのようにしか見えないのは事実である。
「……あのさ、ドレム……」
「なんだよ……」
「これさ、アンタに似合うと思うんだけど……どうかな?」
そう言って、銀のネックレスを持ってきた。
十字が施されているものではあるが、悪い気はしない。
「……ま、まあ……悪くは、ねえな……」
ドレムは照れながらそう答える。
正直嬉しいのはそうなのだが、ドレムは物欲が全くないのは事実で、“欲しい”という感情が湧かない。
それも紛れもない事実だ。
「……なによ? その反応。アンタが物欲が無いのは知ってるけど、もうちょっと身だしなみを、っていうかさー……」
「ま、まあ……たしかにそうだな……けどよ……俺はエレーナが一緒に居てくれるだけでもいいんだよ。コリーダにも息抜きはした方がいい、って言われたし……よくよく考えたら魔界に来てから自分のことばかりでさ、エレーナのために何かしてたと思えなかったのがあって、さ……それで誘ったんだよ。息抜きをしたかったのは事実だ。」
「……わ、私はさ! アンタの頼み聞いてあげてるだけだからさ! 付き合ってるだけよ!? 魔界がヤバいんでしょ? だったら息抜きなんてわざわざしなくても……やってけるのはあるし、でもアンタがそうしたいならそうするわよ!」
これを聞き、ドレムは悪戯っぽい笑顔で笑った。
「ハハッ、確かにそうだよな、お前らしいぜ。……で、なんだけどよ、エレーナ……今の俺は……さ、お前に相応しい男に見えるか……?」
「……え??」
「……簡単な話だ、勇者の仲間として……男として、お前に俺はどう……映ってるんだろうな、ってな。率直に聞いてみてえ。」
「……い、いや……急に聞かれても……でも……頼もしいとは思うわよ。私に無い発想も出来るくせに……どこか人間臭くってさ、自分の犠牲をも厭わないもの。多分私じゃなくてもさ、同じこと、アンタに言うと思うよ? カッコいい、ってさ? ……側にいる側からしたら面倒臭いところはあるけどね? けどさ、それはいいと思うの。人間何か一つ欠点があっていいと思うもん。それは……魔物であろうとそうじゃない? アンタにまた会って……そこの考え方は多少は変わった、って思うからさ?」
エレーナは嘘偽りがない笑顔をドレムに見せる。
「……嬉しいこと言うじゃねえか……やっぱり俺は……まだ死ぬわけには……」
「ん? どうしたのよ、ドレム。」
「な、なんでもねえよ!! さっさと買い物済ませんぞ!?」
ドレムはエレーナへの想いを隠したまま、ブティック屋を回ることにしたのであった。
(……エレーナ……もし俺が……ティタノゾーアを倒して生きてたらよ……その時は……一緒に居てくれるよな……??)
ドレムはもしかしたら魔界で最期を遂げるかもしれない、と思いながら買い物を済ませて行ったのであった。
そして2人は、ダースラットの居城・『ガウリス』へと向かうことになったのであった。
次回はまた交渉回。




