↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人狼 Zwei (ツバイ)  作者: 冬忍 金銀花


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
47/91

第47部 夏季合宿!


 1950年7月(昭和25年)東京都・神田区


 このスザンナとリリィの強引な誘いに折れて、綾香と彩香は剣道部へ入部する事になった。4回生の連日の勧誘にもまいっていたのも事実だが。



 姉の二人の助言が大きかったようだ。姉が妹を訪ねた時に、


「そうなんだ、ごめんね! 迷惑をかけたね」

「本当よ、毎日、毎日、熱心に勧誘というか、これは一種の脅迫ね!」


 張本人の沙霧が謝り、綾香が攻め立てる。


「だったら二人とも入部すれば? そして征服するよの!」


 澪霧が進言し、彩香が同調する。


「そうよ、綾香。入部してさ、部員を苛めちゃおうか!」

「彩香、なにを物騒なことを言うのよ」

「はは、良いじゃん、楽しそう!」



 綾香が言った。


「それとね、いつも話しているスザンナとリリィの姉妹も入部したいと言っているのよ」

「へ~、そうなんだ。その二人も剣道を習いたいのかな?」

「ううん、違うと思う。あの二人は何だか危険な感じがするのよ」

「え? どうしてそう感じるの?」


 澪霧が質問した。

 

「だって、一つ上と言ってるけど、実際には3歳は上のような気がするの。それに」

「それに?」

「それにさ、なんだか人を威圧? するような、強い力を持っているような気がするのよ」

「そお?」

「そうよ、綾香。気づかないの?」

「そこまでは思わないけれどもね、でも部活勧誘は変だと思うわ」


「そうなんだ、今度、機会があればだけれども、陰で見てみるね」

「澪お姉ちゃん、お願いね」

「見て見て編だったら、逮捕するから」

「もう止めてよ! そのような編は書きません!」

「そう言わずにね、少しでいいからお姉ちゃんが活躍する編! を作って」

「だ~め!」


「でもね、あんた達の実力を計りたいのかも知れないよ?」


 それが事実であった。



 1949年4月(昭和24年) アメリカ合衆国 CIA本部


 一方アメリカでは、

 1948年4月にサイコパス所長の要請を受けて約50人が日本へ渡日した。この行動にCIAが不信に感じた。これを調査した結果が、クーデターと判断されたのだった。


 高田ドブロク事件でそのアメリカ兵が強すぎるので、人狼兵と認識した。これらのアメリカン人狼兵を討伐する方向にCIA本部は決定する。


 安全課と警視庁の内偵と東京乱戦、いわゆる安全課襲撃事件で、桜子や双子の存在が明かされて継続の調査対象となった。さっぽろ雪まつりの若い婦人もCIAの諜報員だ。


 CIA本部は妹の二人にも諜報員をつけた。姉の二人は、国家公安委員会のTOPと話がついている。姉の実力も調査済なのだった。


 1950年のXデーが近いと判断された。



 1950年7月(昭和25年)神奈川県・藤沢市


 剣道部に入部した4人はめきめき上達し、向かうところ敵なしになった。警視庁の大会では姉の二人で決勝戦となり、惜しくも澪が負けてしまった。


 妹も全国大会に出場し、日本大学女子剣道選手権大会で優勝した。トーナメントで、3回勝てば良かった。なにせ女子で剣道を? 部員はとても少なかった。雇われか助っ人が混じる位にである。


 という事で剣道部の全国優勝記念に、夏季合宿が江の島で行われた。これはアメリカCIA本部の意向で開催され、目的は4人の強化合宿なのだ。


 という訳なのだから、国家公安委員会の双子も参加させられている。これもCIA本部の命令だった。名目は師範? 先生? という事らしい。なにせ、4人の相手を勤まる人間? はいないのだからしょうがない。仕様が無いとは(発音が難しいので、しょうがない、と言う)



 学長の知り合いで以前、新潟県女子師範学校の校長が、江の島にある神奈川県立湘南高等学校で校長をしている。ここの体育館で練習が行われた。初代校長は学業とスポーツにも力を注いだ。 サッカーが第一回国民体育大会で全国優勝している。赤木校長の教育理念が良かったのか、そういう時代だったのか、有名人が多数がこの高校より輩出されている。


「赤木校長、お久しぶりです」

「いやあ懐かしいですな。学長もスポーツに理解があったとは知りませんでした」

「お恥ずかしい限りです。自分の足元にかような人材が居たとは思いもしませんでした」


「いやいや、全国一位で素晴らしいです」

「今回は夏季合宿でお世話になります」

「うちの学校は男女共学になったばかりです。皆さんの足元にも及ばないでしょうが、女子生徒も夏季合宿に参加させて下さい」

「男子が強そうですのでこちらこそお願いします」


 という事で夏季合宿が始まった。警視庁からも応援が来ている。警視庁の大会で男性の優勝と準優勝者の二人だ。この二人なら6人の相手になるだろうと判断されての派遣だったが、3日と経たずに6人全てから負けてしまう。その内の一人が、「金太、負けが多いぞ!」 と囃し立てられ、笑われた。


「アメリカの姉妹はあなた達ね! 初めまして、妹がお世話になってて!」

「いいえ、こちらこそお世話になっています。今日からは稽古をよろしくです」

「お姉ちゃん、この二人は強いわよ覚悟していてね」


 終始6人で稽古がなされた。警視庁の男共は他の部員と高校生の指導へと格下げになる。こうして連続の5日間の合宿が行われた。明日は最終日で休暇となった。


「メーン」

「ドー」


 こてっ。警視庁の男はひっくり返ってしまった。最初の立ち合いだけで威圧されてしまうのだ。


 順位は、澪霧、沙霧、綾香、彩香、スザンナとリリィが同じ位だった。スザンナとリリィは、故国で何か特別な訓練を受けていたような癖が随所にみられた。これが原因で負けてしまう。


 大学の学長は初日に顔を出して、夜は勝手に宴会を催して翌日に帰ってしまう。顧問の助教授は何もする必要が無く、女子高生相手に遊んでいたのだった。


「明日は休暇だ!ヨシ、遊び捲るぞ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。