第4話
ウクレレの音楽と、鳥のさえずりが聞こえてくる。
「別世界みたいだな」
「そうですね」
想像以上にハワイな感じだ。
「穂乃果ちゃん、来たことあるの?」
「いえ、初めてです。前から気になってたんです」
出てくる料理やドリンクには、トロピカルな花が添えられていた。
「とりま、乾杯」
「乾杯!」
パイナップルとココナッツのお酒は、ストローで飲むと一気に酔いが回りそうだった。
「ハワイ行ったことある?」
「ないです。ってか、海外に行ったことないです」
「俺も」
照明が暗くて、料理の色がよく分からない。
でも、どれも少し甘めの味付けで、美味しかった。
「もう一杯、頼んでいい?」
「はい。どーぞ、どーぞ」
蓮くんはさっきとは別のハワイアンビールを頼んだ。
蓮くんは顔が国宝級にいいけど、手も負けず劣らずセクシーなんだ。
でも、さっき握ってもらった時に、気付いちゃった。
少し固くてかさついていた。
「手、荒れちゃうんですか?」
「あー、まー、前よりよくなったけどね。薬剤触ったりするし、クリームとかあんま塗れないからね」
「いつから美容師になりたかったんですか?」
「いつからだろう。勉強嫌いだから、専門行くってなって、そんでかな」
「お仕事好きですか?」
「好きだよ」
じっと見つめて微笑まれた。
「ね、穂乃果ちゃん、俺と付き合ってくんない?」




