第12話
蓮くんの家に誘われてしまった。
『門限までに返すから』と言われてしまえば、『うん』としか言えなかった。
蓮くんが手続きをしている間、長椅子に座って待つ。
家に行って何をするんだろうか……
Q:そもそも『付き合う』とは?
A:ただの仲の良い関係から、肉体関係を含めた男女になる。
Q:では、付き合い始めたら即、そういう関係になる?
A:人によるよね。
Q:じゃ、私は今夜、蓮くんと関係を持ちたい?
A:
「お待たせ、穂乃果ちゃん」
最後の答えを出せないまま、タイムアップになった。
「夕飯どうする?俺、なんか作るよ」
家に行くことが大前提だから、聞かれているようで、答えは出ている。
「パスタでいい?あるもんで良ければ買い物しなくていいし」
直行しようとしている。
蓮くんは、最速で私と帰ろうとしている?
「やっぱり嫌?」
覗き込まれてドキッとする。
「気が進まないなら、その辺で食べて行こうか」
がっかりさせたくないけど、ほっとしてしまった。
「あの……今日は、ここに来る予定じゃなかったから、お母さんに夕飯要らないって言ってなくて」
「あー、そっか。俺のスマホが繋がらないから心配して来てくれたんだもんな?」
「ごめんね。食事はまた今度でもいい?」
「いいよ。じゃ、ここで」
ちょうど地下鉄の出入り口の前だった。
蓮くんが両手を広げて立っている。
「ハグくらいしてくれない?」




