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第10話
夕方になったけど、まだ既読がつかない。
もしかして、蓮くんスマホ失くしたとか?
もう一回、何か送った方がいい?
こんな駆け引きみたいなのは苦手なんだけど。
定時上がりの17:00だ。
蓮くんのお店まで1時間かからない。
ちょっと行ってみようかな。
だって、一応、彼女だし。
付き合い始めは肝心だって言うし。
「よし」
気合を入れて電車に乗り込む。
帰宅時の通勤ラッシュ。
家と逆方面はめっちゃ混んでる。
げんなり……
隣のおじさんと、腕が素肌で当たって嫌だった。
やっと駅に着いて、美容院まで徒歩2分。
蓮くんのお店は定休日がない。
お休みは不定期で、シフトで回してるって言ってた。
今日はいるのかな……
予約してないから、お店に入って行けない。
向かいの本屋からお店を覗き見する。
基本、中の様子は分からない。
「あ」
蓮くんが出てきた。
「よかった」
一人だった。
ダボっとした大きなTシャツに、ダメージの入ったジーンズを履いている。
無意識に足が動いた。
「蓮くん」
呼びながら近付いた。
「レン」
蓮くんに駆け寄る、おっぱいのでかい女性。
蓮くんは立ち止まって、私たちを交互に見ている。
えっと……
そちらの女性は?
って聞いていいのかな。
一応……
彼女は私、の、はず、だよね?




