第13話:冷酷公爵の執着の原点
銀のスプーンから零れ落ちる黄金色のスープは、信じられないほど滑らかに、そして温かくエリアーナの喉を潤していった。
一口ごとに、全身の隅々まで解きほぐされていくような滋養の奔流。長年にわたって冷え切り、過労で悲鳴を上げていた内臓が、まるで春の陽光を浴びた若草のように瑞々しい息吹を取り戻していく。
だが、その至福の味わいと引き換えに、エリアーナの羞恥心は限界を突破していた。
「さあ、最後の一口だ。よく頑張ったね、エリアーナ」
蕩けるように甘い声音で囁きながら、クロードは空になりかけた純白の深皿から最後の一滴まで丁寧にすくい上げ、彼女の唇の前へと運ぶ。
至近距離にあるのは、彫刻家が一生を賭けて刻んだような白銀の美貌。切れ長の氷青色の双眸は、まるで愛しい幼子を慈しむかのように細められ、熱い情愛の光を隠そうともしていない。
「うぅ……ごちそうさまでした……」
エリアーナは赤面で耳まで火照らせながら、逃げるようにコクンと飲み干し、口元を両手で覆った。
結局、深皿いっぱいに盛られていた特製コンソメスープも、白身魚の極上スフレも、果実のピューレも、すべてクロードの手によって一口ずつ口へと運ばれ、綺麗に完食させられてしまったのだ。
「素晴らしい。すべて平らげてくれたな。料理長も腕を振るった甲斐があったと喜ぶだろう」
クロードは心底満足そうに目を細めると、リネンのナプキンでエリアーナの桜色の唇の端を、赤ん坊の肌を拭うかのような手つきで優しく拭った。
その背後で静かに控えていたメイド長のミレイユが、音もなく歩み寄る。
「お見事でございました、閣下。お下げいたします」
ミレイユの手際はいささかの乱れもなく、空になった純白の食器を銀のワゴンへと収めていく。その琥珀色の瞳は、先ほどまでの冷徹な光が嘘のように消え去り、主君と令嬢の甘やかな空気に深く感じ入るような、温かな光を湛えていた。
「エリアーナ様、お召し替えはもう少し胃が落ち着いてからにいたしましょう。どうぞ、お布団の中でゆっくりとお休みくださいませ」
「あ、ありがとうございます、ミレイユさん……」
恐縮して頭を下げるエリアーナに、ミレイユは完璧なカーテシーを返すと、ワゴンを押して音もなく主寝室を辞していった。
カチリ、と重厚な黒檀の扉が閉まる。
部屋の中に残されたのは、再び二人きりの濃密な静寂だった。
壁面の魔導暖炉がパチパチと心地よい音を立て、白檀と針葉樹の清涼なアロマがふわりと部屋を満たしている。
クロードはベッドサイドの革張り椅子に深く腰掛け直すと、エリアーナの布団の端をそっと引き上げ、首元に冷気が入り込まないよう丁寧に整えた。その自然すぎる甲斐甲斐しさに、エリアーナの胸の奥がきゅっと締め付けられる。
(どうして……?)
温かな食事で満たされ、頭がクリアになったからこそ、胸の奥底に澱のように溜まっていた疑問が、急速に輪郭を持ち始めていた。
目の前にいるのは、アルジェント帝国の大公。
他国では「氷の魔将」「歩く天災」「氷の死神」と恐れられ、冷酷無比にして感情を持たぬ最強の武将と噂される男だ。
そんな雲の上の絶対者が、なぜ。
国境の危険な樹海まで伝説の竜を駆って自ら迎えに来て、
みすぼらしい古着を着た自分を抱きしめ、「ずっと探していた」と声を震わせ、
自らの神聖な主寝室に寝かせ、丸二日二晩にわたって睡眠を削って看病し、
あまつさえ、自らの手でスープを食べさせるほどの過保護な愛を注いでくるのか。
エリアーナには、どうしても理解ができなかった。
彼女の記憶にある己の価値とは、「地味で愛嬌がなく、何の役にも立たない雑用係」でしかない。実父からも、義母からも、元婚約者のユリウスからも、妹のティファーヌからも、そう繰り返し刷り込まれ、虐げられ続けてきたのだ。
自分のような無価値な人間に、これほどの過剰な愛と施しが与えられるはずがない。
もし、この過保護の裏に何か途方もない誤解があるのだとしたら――。
いつかその真実が暴かれた時、自分は再び「期待外れだ」と見捨てられ、今度こそ完全に壊れてしまうのではないか。
その恐怖が、ふわりと胸を掠めた。
「……あの、閣下」
エリアーナは意を決し、布団の中でぎゅっとシーツを握りしめながら、小さな声で呼びかけた。
「ん? どうした、エリアーナ。まだどこか痛むのか? それとも、寒気がするだろうか」
クロードは瞬時に眉根を寄せ、弾かれたように身を乗り出して彼女の顔を覗き込んできた。その反射的なまでの心配ぶりに、エリアーナは小さく首を横に振る。
「いいえ……お身体は、驚くほど温かくて、どこも痛くありません。……そうではなくて、その……お伺いしたいことが、あるのです」
「私に? 何でも聞いてくれ。君に隠すことなど、何一つない」
一点の曇りもない、澄み切った氷青色の瞳。
エリアーナはその眩しすぎる眼差しから逃げ出したい衝動を必死に抑え込み、喉の奥に引っかかっていた問いを、震える唇から紡ぎ出した。
「どうして……どうして閣下は、私のような者に、そこまで良くしてくださるのですか……?」
部屋の空気が、ふっと止まった。
「私には、何もありません。見目も地味で、気の利いたお喋りもできず、貴族の淑女としての華やかさも持ち合わせておりません。……それに、私は王国の元婚約者から『無能で役立たずの雑用係』だと捨てられ、身一つで国を逃げ出してきた、ただの哀れな追放者です」
言葉を重ねるごとに、かつて浴びせられた罵倒の数々が脳裏をよぎり、声が小さく湿っていく。
「閣下が仰るような『愛しい人』と呼ばれる筋合いなど、私にはどこにもございません。私には、閣下のこの至高のご恩にお応えできるような力も、財産も、美貌もないのです……。なぜ、私なのですか……? 私を、どなたか別の方と勘違いされていらっしゃるのではありませんか……?」
泣き出しそうな瞳で、エリアーナはクロードを見つめた。
すがりつくような、それでいて引導を渡されるのを待つような、あまりにも痛々しい眼差し。
その問いを聞いた瞬間、クロードの顔から、微かな笑みが消え失せた。
「…………」
彼は言葉を発することなく、ただ静かに瞳を細めた。
拒絶された怒りではない。
目の前の少女の魂に、どれほど深く、残酷な呪縛が刻み込まれているのかを思い知らされ、胸を鋭利な刃物で抉られたかのような――底知れない苦悶の色が、その美貌を覆っていた。
クロードはゆっくりと右手を持ち上げると、自らの胸元――深藍色のシャツの奥、心臓の真上あたりにそっと当てた。
そして、静かに、遠い日を懐かしむような低く深い声で語り始めた。
「勘違いなど、天地が裂けても有り得ない」
その声は、静謐でありながら、岩をも穿つような確信に満ちていた。
「エリアーナ。君は覚えているだろうか。……今から三年前、中立国ルミエールで開かれた、各国の若手貴族が集う『四国親善の夜会』のことを」
「三年前の……ルミエールの夜会……?」
唐突に出された地名に、エリアーナは記憶の糸を手繰り寄せた。
確かに、行った記憶はある。
当時十七歳だったエリアーナは、まだ婚約して間もなかったユリウスの「見栄」のために、荷物持ち兼従者同然の扱いで連れて行かれたのだ。
煌びやかな夜会ホールの中心には一歩も入れず、会場の裏手にある配膳室やテラスの隅で、ユリウスが飲むための冷たい水や胃薬を準備し、延々と雑用を言いつけられていた、寒々しい記憶。
「はい……覚えております。ですが、私はあの時も裏方に徹しておりましたので、大公閣下のような高貴な方とお話しした記憶など……」
「君にとっては、そうだったのだろうな」
クロードは自嘲するように、微かに唇の端を歪めた。
そして、その氷青色の瞳の奥に、昏い炎を宿らせて言葉を継いだ。
「あの日――私は、死にかけていた」
「え……?」
耳を疑う単語に、エリアーナは息を呑んだ。
「死にかけていた……? 閣下が、ですか……?」
「そうだ。他国の反帝国派の残党による、綿密に仕組まれた暗殺計画だった。私が口にしたグラスの縁に、古代の呪術によって精製された『神代の魔毒』が塗布されていたのだ」
クロードの声音が、低く沈み込んでいく。
「それは、体内に入った瞬間に魔力回路を内側から焼き切り、血液をドロドロに凝固させて全身の臓器を壊死させる、遅効性の猛毒だ。現代のいかなる解毒魔法も、いかなる高級ポーションも通用しない、確実に死に至らしめるための呪毒」
エリアーナの背筋を、冷たい戦慄が駆け抜けた。
想像を絶する暗殺の魔の手。
「毒が回り始めた時、私は異変に気づいた。だが、すでに身体は麻痺し、声帯は焼け爛れ、助けを呼ぶことすらできなかった。帝国の護衛たちを巻き込めば、夜会会場が戦場と化し、無関係な他国の貴族を巻き込んだ国際問題に発展する……。私は人目を避けるように、一人で夜風の吹き抜ける裏庭のテラスへと逃れ、冷たい大理石の床に倒れ伏した」
クロードの視線が、虚空へと向けられる。
その瞳には、三年前のあの絶望的な夜の光景が、克明に焼き付いているようだった。
「全身の血管が沸騰するような激痛。呼吸器が塞がり、肺が押し潰され、視界は真っ黒に染まっていった。……ああ、私の生涯はここで終わるのかと、そう諦めかけた。戦場ではなく、見知らぬ他国の裏庭の石畳の上で、誰にも看取られず、無様に息絶えるのだと」
「そんな……」
あまりにも過酷な現実に、エリアーナは思わず胸元を押さえた。
大陸最強と謳われる男が、誰にも助けを求められず、暗闇の中で孤独に死を待っていたというのか。
「だが――その時だ」
クロードの視線が、再びエリアーナへと戻った。
その瞳に宿ったのは、暗闇の中に突如として差し込んできた、唯一無二の光を見つめるような――狂おしいほどの熱情だった。
「カサリ、と足音がして、暗闇の中に一人の少女が現れた。……粗末な衣服を纏い、両手に銀の水差しを抱えた、小さな令嬢が」
「あっ……」
エリアーナの脳裏に、パズルの最後のピースがはまるように、古い記憶が鮮明に蘇った。
――あの日。
ユリウスに「喉が渇いた、早く冷たい水を持ってこい」と怒鳴られ、厨房の井戸から汲んできた冷たい水を運んでいた時のことだ。
テラスの暗がりを通り抜けた際、柱の影に、息も絶え絶えに倒れ込んでいる若い青年を見かけたのだ。
顔は影になってよく見えなかったが、苦しそうに胸元を掻きむしり、肩を激しく震わせていた。
『大丈夫ですか……? 喉が渇いていらっしゃいますか?』
放っておくことなどできず、エリアーナは持っていた銀のトレイからグラスを取り、水差しから冷たい水を注いで、その青年の口元へと差し出したのだった。
「思い出したかい?」
クロードの声が、甘く震えていた。
「君は、見ず知らずの他国の男……いつ暴発してもおかしくない危険な魔力を放っていた私を、恐れもせずに駆け寄ってくれた。そして、震える手でグラスを支え、私の唇へと水を運んでくれたのだ」
「で、でも……!」
エリアーナは慌てて声を上げた。
「あれは……あれは、本当にただの、井戸から汲んできたばかりの冷たいお水です! 喉が渇いて苦しそうにしていらっしゃったから、少しでも楽になればと思ってお渡ししただけで……! お薬でも、解毒のポーションですらありませんでした!」
「そう、君にとってはただの水だったのだろうな」
クロードは優しく、しかしどこまでも深遠な笑みを浮かべた。
「だが、君が触れ、君が差し出したその水が、私の喉を滑り落ちた瞬間――世界が反転したのだ」
青年の手が、自らの喉元を愛おしそうに撫でる。
「焼け爛れていた食道が、一瞬で雪解け水に洗われるように鎮まった。全身を巡っていた致死性の呪毒が、跡形もなく浄化され、霧散した。それだけではない……。毒によって焼き切れ、二度と元には戻らないと絶望していた私の魔力回路のすべてが、以前よりも遥かに強靭に、完璧な調和を保って再生したのだ」
「な……っ!?」
「神話の霊薬すら足元にも及ばない、完全なる再生と浄化の奇跡。……あの一杯の水がなければ、私はあの日、あの場所で確実に命を落としていた。クロード・ディス・アルジェントという男は、三年前のあの夜、君というたった一人の少女の手によって、新しく命を与えられたのだ」
エリアーナは言葉を失い、ただ呆然と口を開けていた。
――【万物最適化】。
触れたもののポテンシャルを極限まで引き出し、最も完璧な調和の状態へと限界突破させる、彼女の固有異能。
当時、苦しむ青年を救いたいと一心不乱に願ったエリアーナの無意識の魔力が、手にした水差しとグラスの中の水分を、不純物ゼロの「神聖な奇跡の霊水」へと昇華させてしまっていたのだ。
だが、当のエリアーナ自身は、青年が少し落ち着いたのを見て「よかった、少し楽になられたのですね」と微笑み、ユリウスに怒鳴られるのを恐れて、名乗りもせずに慌ただしくその場を立ち去ってしまったのだった。
「君が立ち去った後、私は必死に君を探した」
クロードの声音に、切実な痛みが混ざる。
「だが、君は他国の令嬢であり、しかもロシュ侯爵家の跡取りの婚約者として名前が登録されていた。帝国と王国のパワーバランス、そして何より君自身の立場を思えば、当時の私が強引に君を奪い去ることは、君を破滅の泥沼に引きずり込むことを意味していた」
クロードは拳を固く握りしめた。
自らの権力がまだ盤石でなかった当時の己の無力さを、呪うかのように。
「私は耐えた。帝国の実権を完全に掌握し、何人たりとも文句を言わせぬ絶対的な力を手に入れるその日まで、君を見守り続けようと心に誓った。……だが、あの愚か者どもは、私の唯一の救済者であり、世界で最も尊い君を、何一つ理解していなかった!」
ドンッ、と。
クロードの低い声に、抑えきれない怒りの覇気が微かに混ざり、部屋の窓ガラスがビリリと共鳴した。
「地味だと? 愛嬌がないだと? 何の役にも立たない雑用係だと……!? 万死に値する愚行だ! 神の奇跡そのものである君の力をただ貪り、すり減らし、あまつさえ薄汚い妹のために君を切り捨てただと!? あの報せを耳にした瞬間、私は全身の血が逆流するかと思った!」
クロードは椅子から立ち上がり、ベッドの縁へと両手をついた。
エリアーナを逃がさぬように、覆い被さるような至近距離。
その氷青色の瞳は、先ほどまでの穏やかさをかなぐり捨て、剥き出しの独占欲と、狂おしいほどの情愛の炎で燃え上がっていた。
「エリアーナ。君が自分をどれほど無価値だと思い込もうと、私の前では絶対に許さない」
彼の熱い吐息が、エリアーナの震える唇を掠める。
「君は、私の命の恩人だ。私の魂の救済者であり、私の世界のすべてだ。君がかつて私に命をくれたように、今度は私が、私の富も、権力も、この命のすべてを捧げて、君を愛し、守り、甘やかす番なのだ」
「か、閣下……」
「だから、もう二度と『自分には何もない』などと言わないでくれ」
クロードの大きな手が、そっとエリアーナの頬を包み込んだ。
親指の腹が、彼女の柔らかな肌を、壊れやすい花びらを愛でるように優しく撫でる。
「君の存在そのものが、私にとっての奇跡なのだから」
「…………っ」
胸が、苦しいほどに高鳴っていた。
頭がくらくらするほどの熱量。
ただの水一杯を手渡しただけの、自分にとっては記憶の片隅に追いやられていたような些細な出来事が。
この大陸最強の男にとっては、三年間もの間、魂を焦がし続けるほどの「執着の原点」になっていたという真実。
エリアーナの瞳から、じわりと涙が零れ落ちた。
それは悲しみではない。
長年、冷たい泥の中に押し込められていた自分の存在を、世界で一番強い男が、命を賭けて「尊い」と肯定してくれたことに対する――言葉にできない感情の濁流だった。
「……信じられ、ません……」
震える声で、エリアーナは呟いた。
「私……本当に、ただのお水をお渡ししただけなのに……」
「ふっ……君は本当に、どこまでも欲のない人だな」
クロードの唇が、蕩けるような甘い笑みを刻んだ。
彼は彼女の頬を伝う涙の雫を、自らの指先でそっと拭い去ると、その指先を慈しむように見つめた。
「だが、それでいい。君が無自覚なままでも、私がすべてを教えてあげよう。君がどれほど尊く、どれほど愛されるにふさわしい存在であるかを、これからの人生のすべてを使って、嫌というほど思い知らせてやる」
冷酷公爵の、甘く、恐ろしいほどの愛の誓い。
その絶対的な腕の中に捕らえられたエリアーナは、もはや赤くなって俯くことしかできなかった。
しかし――そんな二人の甘やかな時間を破るように、エリアーナの小さな身体が、ふっと微かに揺れた。
休むことなく語り合い、感情を揺さぶられたことで、長年の疲弊が残る身体に、再び微かな倦怠感が押し寄せてきたのだ。
それを見逃すクロードではなかった。
「……いけないな。話が長すぎた。君を休ませなければならないのに、私の独占欲が勝ってしまったようだ」
クロードは即座に表情を引き締めると、エリアーナの身体を優しく横たえさせ、再びふわりと毛布を肩まで掛け直した。
そして、サイドテーブルのベルに手を伸ばそうとする。
「今、ミレイユを呼んで、身体を温めるハーブティーを用意させよう。……いや、城の薬師に特製の安眠茶を調合させるか」
「あ、あの……閣下!」
エリアーナは毛布から細い手を伸ばし、思わずクロードのシャツの袖をキュッと掴んでいた。
「……ん? どうした?」
「その……お茶なら、私に……私に淹れさせていただけませんか?」
「君が?」
クロードが驚いたように眉を上げた。
「はい……。私、ずっと誰かのお役に立てるような人間になりたくて、お茶の淹れ方だけは、たくさん練習してきたのです。……閣下のお身体の疲れを癒やすようなお茶を、私の手で、お淹れしたいのです」
自分をここまで慈しんでくれる男に、何か一つでもお返しがしたい。
その一心から出た、エリアーナの健気な願い。
だが、彼女自身はまだ知らなかった。
その「ちょっとした工夫のお茶」が、大公城の首脳陣を根底から揺るがす、次なる規格外の奇跡を引き起こすことになるということを――。




