野良猫再び
「おぉ!これが新作!これがArrange!」
起動した途端これだ。まったく、ヴァイスは子供っぽいなー
「ヴァイスはしゃぎすぎだぞ?このくらい……うおー!すげー映像!まるで実写だ!」
オープニング映像のクオリティ凄すぎだろ!これは凄い進化だ!
「よく、それで我にはしゃぎすぎと言えたな……」
ヴァイスに突っ込まれてしまったが、気にするな
新作のArrangeはオープニングからかなり進化している。パッケージの情報から前作より機体のパーツ数もかなり増えているらしく、これからパーツを集めたりするのが楽しみだ。
「早く戦おう!これは対戦がしたくてたまらない!」
早くもヴァイスは戦いたくてウズウズしているが、まぁ待て。
「ヴァイス、このArrange対戦しか出来ないと思ってないか?」
今までのシリーズは対戦か、一人でストーリーモードをやる事が出来ていたがArrangeは違う。
「ん?他にモードがあるのか?」
良くぞ聞いてくれました。実は今まで遊んでいた装コアは1世代前のゲーム機のゲームだ。今使っているゲーム機は昔のゲームも遊べる仕様の為、1世代前の装コアと今回出たArrangeが同じハードで遊べるのだ。
ハードが進化するとゲームも進化する。今まで対戦か、一人用のモードしかなかったゲームが新ハードの力で新たにモードを追加することが出来たのだ。
「あぁ、あるぜ!協力モードがな!」
協力モード、最大4人まで一緒に同じミッションを協力してプレイする事が出来るようになったのだ!
「協力出来るようになったのか!これはアツい!」
ヴァイスも協力出来るようになったと知って盛り上がっている
「前作からパーツを引き継げるからすぐ遊べるし、どうする?対戦か協力か選んで良いよ」
一番やりたがっていたヴァイスに選択権を譲るとヴァイスは唸りながらもモードを選んだ
「うーむ、大変悩ましい。悩ましいがここはやはり、対戦を先にやろう!」
悩んだ結果、対戦を選んだ様だ。俺も前作で組んだ機体が今作でどのくらい綺麗になっているか気になる。
「じゃあ対戦モードで、データ移行は済んでるし……機体データを、うおっリアリティがすげぇ!」
ビルドした機体は鉄っぽい所や所々の錆の質感などがとても素晴らしい
「我の機体も凄い!これがArrange!」
ヴァイスも自分の機体を確認して驚いている様だ。
「二人とも、楽しそう」
シルエッタが俺達を羨ましそうに見てくるのでヴァイスに提案する。
「今回から4人まで協力と対戦が出来る。ならシルエッタも入れないと不公平って奴じゃないか?」
「そうか!シルエッタすまなかった。自分の機体を作って我らと遊ぼう!」
コントローラーを一つ追加で接続してシルエッタに渡す。
「ありがとう、私も、やる!」
シルエッタの機体を先にビルドする為、一旦メニュー画面に戻り、アセンブルメニューに行く
「シルエッタ、機体を組んでみて?」
特に横からこれが良いとかあれが良いとか言わないでシルエッタの自由にビルドさせてみた
「出来た」
シルエッタはライフルとミサイルを積んだ中距離型のビルドを組み上げた。ブースターの容量など申し分ないので俺達相手でもちゃんと戦えるだろう。よく見たら機体の旋回速度が中々高い。この前ヴァイスに旋回性能で苦しめられた事を覚えていた様だ。
「じゃあ、早速3人でバトルしてみようか!」
対戦と言っても3人なので戦闘方法はバトルロイヤル。最後まで立っていた者の勝ちだ。
「やるぞ!Arrange初バトルだ!」
「今回は、負けない」
皆やる気十分で戦闘を開始した。
近接高機動のヴァイス、中距離誘導兵器有りのシルエッタ、遠距離近接の両極端の俺。この3人でバトルするなら俺はシルエッタが厄介になる。ヴァイスは誘いに乗らなかったら正直完封出来るが、流石にまだ初心者のシルエッタをヴァイスと二人で倒すなんて出来ない。なら俺は……
「まずは様子見かなぁ」
二人を戦わせて弱ってる方の助太刀をし、両方が弱るまで援護して漁夫の利を狙っていこう
「まずはクロトだ!」
「私も」
あれ?おかしいな予想と違うぞ?
「「ふふっ」」
貴様らァ!また組んだなぁ?
「上等だよ!二人とも沈めてやるよぉ!」