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野良猫再び

 今回は無事、買いたい物を買う事が出来た。

 買い物も出来ないで着せ替え人形にされた奴が居るらしいっすよ?


「クレープ屋は2,3分も歩けば着くから、もうちょい待ってな?」


(ワクワク、早く、行こ)


 シルエッタは急かしてくる。


「まぁまぁ、焦ってもしょうがな……ッ!?」

 急に毛が逆立つ様な感覚、クロガネになってからこの感覚には覚えがある。


(魔物だ!)

(ん?この前と、違う)


 ヴァイスは魔物だと言ったが、シルエッタはこの前と違うと言う。やはりあの魔物は今までの奴とは違った様だ。


「向こうか、くそっ何でこれから行きたい方に魔物が出るんだ!」

 俺が魔力を感じた方はクレープ屋がある方向。


(クレープ、食べられない?許さん)

 食べ物の恨みってのは怖いって言うけどシルエッタはもう完全に殺る気だ……


「とにかく、どこかに隠れて変身しないと……」

 俺達が魔力を感じただけなので周りの人間はまだ魔物が現れた事に気付いていない。

 どこかに隠れてクロガネに変身して現場に向かえばまだ被害が出る前に倒せるかもしれないが……


(流石にこんな所で変身する訳にもいかぬ……)


「結構周りの目が多い……」

 夏休みシーズンのせいか周りに人が多くて隠れる場所を探すのも一苦労だ。


(クロト、あの、物陰)

 シルエッタは俺の影を路地の方へ少し伸ばす。


「オッケー、あそこなら変身出来そうだ!」

(よし、行くぞクロトよ!)


 路地に入り、周りの目が無くなった事を確認すると俺は変身する。


変身(リリース)!」


 クロガネへと変身した俺達は路地の上に跳び、魔物が現れたであろう方角に進む。


(うわ、なにこれ、力が、溢れる)

(おぉ、シルエッタもか!)


「えっ?シルエッタもこの変身に巻き込まれてるの?」

 シルエッタは俺の影に入っていたからもしかして巻き込んじゃったのか?


(大丈夫、むしろ、これで私も、クロトの為に、戦える!)

 シルエッタは力が増したお陰で俺に協力出来ると言ってくれる。ヴァイス達はきっとこちらの世界に来た時弱体化してしまったのだろうが、俺と一緒に変身してる間は力を取り戻せるのか?


「よし!シルエッタも協力してくれるならさっさと魔物を倒そう」

 建物の屋根を跳び、魔物の魔力を感じる方へ向かう。


(誰か先に戦闘しているな)

 ヴァイスが他の魔力を感じ取り、誰かが戦闘していると教えてくれる。


 感じる魔力に近付くにつれ、誰が戦っているか俺にも見えてきた。

 紙で出来た虎、地面から生えている様に見える戦車の砲塔。そしてあの二人組が。


「私達がクレープを食べようとするのを邪魔するなんて……許さぬ!」

「せっかく並んでたのに……絶対許さない!」


 うわぁ、どうしよ。


 野良猫同盟の二人組と一緒に戦うの良い。ただ、行く予定だったクレープ屋が壊れているのはどうしよう。

 クレープ屋の二階の窓辺りに結構大きめの岩が投げ込まれた様な形で建物に埋まっていた。


 それをやったであろう下手人は大きなゴリラの様な魔物。

 腕が4本ある大きなゴリラが岩を手に持ち、野良猫同盟の二人と戦っていた。


(あいつ、殺そ?)

 シルエッタさん怖いです。でも倒さないと被害が広がるから倒すのは同意だ。


(クロト、まずは銃で先制攻撃が良いのでは無いか?)

 まだ距離もある、銃で攻撃するのは良いかもな


「了解!オラッ喰らえ!」

 建物の上からゴリラに向けて銃形態に変化させた左腕から攻撃を放つ。


「ホホゥ!」

 俺からの攻撃を岩を使って防いだゴリラ。中々面倒そうだ。


「あっ!あれは!」

「クロガネー!助けに来てくれたか!流石、同盟の絆だ!」


 その同盟結んだ覚えが無いんですが……


 銃での攻撃が不発に終わったので、建物からジャンプしてゴリラに飛び込む。

 空中に居る事は無防備を晒す事になるが、今なら大丈夫なハズだ。




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