過去 世界のハジマリを
それは最初で最後
永遠に忘れられない精霊たちの恋と悲願
今ここで約束を
これは私、リーリアである私が生まれるよりも過去…
歴史を辿れば今の国王や人々ですら知らない失われた過去
シャールから語られる妖精の目的を実現させるためにあった…異界人と現世人の大戦争である
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遥か彼方遠い昔…それこそ今の歴史に残らないくらい過去の話です
私はその頃に丁度生まれました
妖精には実質的に寿命がないので過去の事を思い出そうと思えばとても楽です
すみません少し話が逸れましたね
その頃の世界ですが、それはそれはとても綺麗な世界だったんです
緑は満ち溢れ、空には多種多様な生物が飛び、海は輝きを放っていました
現世人…改めこの世界で生きていた人々も笑顔で暮らしていたのです
ですが、事件はとある王国で起きました
とある王国にある日、異界人を名乗る一人の旅人が来たのです
その旅人が、自分の元居た世界の話をしたのですがこれに王国の上層部…一部の貴族が強い興味を示し自身の資金を使い、その異界人が言っていた世界の話…特に兵器の開発に乗り出したのです。
それから三年の年月が経ち、遂に兵器の一部として「小型銃」が完成したのですが…問題がありました。
異界人が話した「火薬」を作る為の材料がこの世界から取れなかったのです。
貴族たちは落胆しましたが…その兵器を作ってる所を偶然見た学者がとある理論をくみ上げてしまったのです。
それが「魔力運用変換法則」でした。特定の素材で組み合わせられた物体であれば、魔力を燃料として動力を発生させることが出来る理論でした。
ただこれには常人では出せぬ程の魔力が必要でした。
だから、狙われたのです…異界人が。
異界人は普通の人より多くの魔力を体内に宿していました。
それ故、魔力運用変換法則を使用し、弾薬を装填出来る装置が作られた際、異界人の魔力を燃料として運用できる特別なスペースすらも用意されていました。
諸々は省きますが、その装置の誕生により世界は一時期荒れ果て、多くの異界人が犠牲になりました。
その頃の妖精はその現状を見て、荒れ行く世界を見て悲しみました。
ですが、何が物足りないのか、更に人は禁忌に手を出しました。
勇者召喚です。
今はもう、書物は全て焼かれた為、存在しませんが世界と世界を繋げ、酷い時は両方の世界が崩壊するかも知れない魔王と呼ばれる存在が生まれた時に対抗する手段としてあった禁忌です。
それを人々は燃料欲しさに三度も行ったのです。許されない事です。
妖精は泣き叫ぶ事しか出来ませんでした。何も出来ぬ自分たちを悲しみました。
そんな時でした。
ある妖精使いが世界に誕生しました。他の妖精使い達とは違い、数多くの妖精と契約を結び戦う存在が。
それが初代エレメンタルマスターでした。
彼女は別の世界で死に女神からとある指名を与えられた存在でした。
その使命は現代世界の兵器を真似て作られたものを破壊し、世界を元に戻すことでした。
そして、初代エレメンタルマスターはそれを実行するために妖精種族全体に特別な力を与えました。
それが、自然人…後に最初の精霊の親と呼ばれた存在でした。
最初は妖精使いに数多く呼び出された経験豊富な妖精が自然人となりました。
自然人は自然界に関して絶大な力を誇り、雪崩を起こし、津波を起こし、嵐を起こしました。
数多くの自然災害を浴び、兵器を生み出すものも、それを作り出すものも、全てが消し去られました。
そして、長き時をかけ、世界は再び緑を取り戻しました。
それと同時に、初代エレメンタルマスターは、伝言を残し息を引き取りました。
伝言は「異界から来るエレメンタルマスターは世界を救う鍵となる。起こし続けなさい、災害を。いつか兵器が蘇ろうとする時、それを起こさせないために。貴方たちで止めきれない時に、鍵が助けとなる」と言い残しました。
それから幾千年もの歴史の間、自然人は災害を起こし、人に恐怖を与えつつ、危険な兵器を生み出す考えを、自然に対する恐怖の感情で押さえ続けました。
その間にもエレメンタルマスターは何度か生まれましたが、そのどれもが異界人ではありませんでした。
いつしか、精霊たちの間では異界人のエレメンタルマスターが生まれた時が、世界に兵器が再び生まれようとしている合図だと悟り始めました。
そして、何百もの精霊たちが経験を積み、自然人となり、精霊を生み、その精霊が経験を積んで、また自然人となり、また精霊を生みと繰り返されました。
そして今、初代エレメンタルマスターが死んでからおよそ37億6891万2371年9か月3週21日が経ちました。
あの日を今も私は忘れてません。
そして今、初代の伝言となる鍵…即ち世界の救世主が現れたのです。
それが、貴方様です。マスター…いやリーリア様。
彼ら精霊たちにとって初代エレメンタルマスターは精霊にない感情…恋を芽生えさせた最初で最後の存在でした
故に彼らはあの日を忘れない
例え無量大数と言えるぐらいの時が流れても、忘れない
そして初恋が残した救世主が今居る




