第一章(4)
なるほど。吸血鬼だったのか。そりゃあ素早く動くことくらいできるか。
「わかりました。じゃあ私はあなたに血を提供すればいいんですね。」
「そーいうこった。代わりに最高の快楽をお前にやるよ。」
「あれ、どーにかなりません?」
今思い出しても顔から火が出そうだ。そして周りは火事になるに違いない。
「無理だね。悪化しないだけましと思えよ。あればっかりはこっちがどうこうできるような問題じゃないし……それにまあ他人に聞かれることだけはないから。」
「あったら困りますよ。」
「どうしても嫌なら声出せないように何か噛ませてやるけど?」
「結構です。」
少し驚いた。この男は今、私のことを気遣ったのだ。案外そこまで鬼畜外道ではないのかもしれない。
「それで、この行為は私にどんな影響を及ぼしますか?」
「快楽を得るだろ?それから、最初だから明日あたりもしかしたら風邪になるかも。」
「貧血には?」
「ならない。あ、これ大事なんだけどさ……血が増える。」
「は?」
「血が増える。そのまんまの意味だ。なんていうか、餌になったからだと思うけど……そういうものらしい。出血さえなければ、体温が上がる程度で収まるんだが、出血するとちょっとのかすり傷でもかなりの血が出るな。うん。」
ちょっと待て。それはかなりの影響ではないか。
「えー……どうにかする方法は。」
「ないけど、俺に毎日血を与えていればそこまで大変なことはないしな。一週間くらいたまれば話は別だが。」
「……わかりました。毎日こればいいんですね?」
「そうだけど、明日は無理かもな。お前熱出すだろうし。」
「まあこけたりしないようにすれば大丈夫でしょう。」
「ん。そういうこと。」
結局のところ、私がこけたりしなければいいだけの話。
「で、ほかにも私がすることがありましたよね?なんですか?」
明けましておめでとうございます。今年もどうぞ、よろしくお願いします。




