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タイトル未定2026/09/24 02:12

 西郷は自ら東海道軍先遣隊増援に随伴を願いでた、西郷は乾にも口を掛けたが乾には下知でないならと断られ西郷は憂いを抱えたままで新政府は東征大総督府参謀の出陣であると北陸道への増援の一部を東海道軍に充てる始末に西郷は申し訳なさげに京を後にした。


 西郷の随伴する援軍は沼津まで八日で着いてみせたがそこで西郷を待っていたのは負傷した意気消沈の兵と亡骸の山、兵を問いただすと箱根関所にて夜襲をうけ士官の殆どは果て統制がとれずやむを得ず箱根から沼津へ各々退却してきたとの事、ではその敵はと聞くと誰も見た者はおらず、事切れた者が譫言(うわごと)にて侍が一人芦の海に逃げて言ったと戯言の範疇を出ない報せだけであった、他には関所の数多(あまた)のところで爆発が起こった事を聞き西郷は失火により火薬に火が移った変事が濃厚と侍の事を頭から取り去ろうとしたが乾の言葉がそれを拒み拭えずにいた。


 沼津から江戸に抜けるには東海道を進み箱根関所へ向かうが常であったが乾の申すが真でそのもの達が箱根にて守備を固めておれば東山道軍の甲府での二の舞が西郷の頭を執拗に過ぎり思い倦ねていた、ではその定かにない注進に対す備えとしては足柄峠に迂回する手であるがそのもの達が関所夜襲に加担しその後、何処(いずこ)へ展開しておるか見当も付かず、もし甲府と箱根の筋での守備に務めているとした場合、その筋における唯一の平地である御厨へ駐屯の可能性は高いこれでは足柄峠へ向かうも箱根に向かうも同様であった、では他の手立てとしては熱海に抜ける手立てであるが、こうして沼津の地を手負いなく踏めたのはそのもの達は箱根より南には展開していない事を物語っていた、では熱海へとしたいのは山々であるが道中険しく大砲など幾分沼津に置いてゆく羽目になるであろう更に熱海から小田原までも険しい峠が続き東征先遣隊である東海道軍の趣旨を失うのだ、西郷は頭を抱えた鳥羽伏見では圧倒的強さを見せたが実際は幕府側に何らかの憂いがあり本来の力量を出せなかったのではないのか甲府での戦いこそ幕府方の真の力量ではないのかそんな事を考えざる得なかった。


 結局、西郷は搦め手(からめて)を捨て箱根に向かう事にし同時に京へ東海道先遣隊の現状と更なる増援の要請を打診、そして増援を七日で到着させると千人強に膨れた増援軍は箱根関所へ向け進軍を開始した。


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