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ガチ恋っ!!ってことで  作者:


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58/61

58. カミラ④ 作戦会議

 話を終えた後、フェリシア達は離れたところで見守ってくれていたエリック達と合流した。そして食堂に移動し、お茶を飲みながらエミリア達とのやり取りについて話した。


「というわけで、彼女たちはノアのファンだった。いっぱい私の噂のこと言ってたよ。」

 フェリシアはにっこり笑った。

「ふふっ、噂の中の私ってすごい悪女でノアを誑かしてるんだよ~。」

 シルビアはこくんと頷いて言った。

「本当ならヴィルは喜ぶのにな。」

 エリックははぁといため息をついた。

「呑気だなぁ。で、何か分かったのか?」

「一緒に来ていたカミラって子が気になった。」

 シルビアが言った、

「そういえば彼女、一言も話さなかったね。」

 フェリシアは思い出しながら言った。

 シルビアは彼女について気付いたことを伝えた後、言った。

「あの目はフェリシアに何らかの嫌悪感、憎悪といったものを感じている奴の目だ。」

「お前もそう思うか?」

 エリックはフェリシアを見て言った。フェリシアは首を傾げた。

「うーん、エミリア様たちを見ていたから気が付かなかったなぁ。」

「フェリシアは自分に向けられる感情に対して特段に鈍い。好意だけではなく、悪意に対してもだ。」

 シルビアは首を横に何度か振り、真剣な顔で言った。

「あー、そうだな。あてにはならないな。」

「シルビアの洞察力は確かだよ。」

 オスカーはどや顔で言った。

「そうだな。」

「一度カミラについて情報を集めて見ないか?」

 シルビアが提案すると全員が同意した。


「私はエミリア様たちに聞いてみるよ。今度お茶するから。」

 フェリシアはにっこり笑って言った。エリックを含め全員がはぁっと訝し気にフェリシアを見た。

「なんで嫌がらせをしてきた相手とそんなことになっているんだ?」

 エリックは眉間にしわを寄せ言った。

「へへ、友達になったから。ノアのファンだったから、小さい頃のノアの姿絵見せる約束したの。ほらっ、小さい頃のノアって本当にかわいかったでしょう。」

 ふふっっとフェリシアは楽しげに笑って言った。

「ノアって本当にモテるよね。」

 全員が残念なものを見る目でフェリシアを見た。

「ねぇ、シア。僕に他の女の子と仲良くしてほしいの?」

 それまで黙って聞いていたヴィルノアはフェリシアの両肩を掴み、冷めた声で言った。

「仲良くすることはいいことじゃない?だめ?」

 フェリシアはこてっと首を傾けた。

 ヴィルノアは表情を無くしたまま動かなくなった。

「ど、どうしたの、ノア?」

 フェリシアはヴィルノアの頬に手を当てた。


 シルビアはヴィルノアの顔を見て言った。

「まだ無理だと思うぞ。」

「・・・そうだよね。」

 ヴィルノアはやっとのことで声を絞り出した。

「ああ、今は無理だ。でもそう遠くない未来にヴィルの願いは叶うと思うよ。」

「!!」

「もう少しだけ待て。」

「・・・うん。シルビアがそう言うなら待つよ。」


 そう言ったヴィルノアはフェリシアがヴィルノアの頬に当てた手を握り、空いている方の手をフェリシアの背に回し、フェリシアをそっと抱き締めた。

「ど、どうしたの、ノア?」

 ヴィルノアはフェリシアの手に自身の頬を摺り寄せた。

「今はまだでも、早く僕に追いついてね、シア。」

「追いつくって、ノアはここに居るよ。」

 フェリシアは首を傾げた。

 ヴィルノアはふぅと小さく息を吐いて言った。

「僕はね、シア、シアが他の男と仲良くしていたら、相手の男を消し去りたいくらい嫌だからね。僕が他の女の子と仲良くするのが嫌って思ってほしいんだよ。ねっ、今はまだ気持ちに気温差があるでしょう。でもいつか同じくらいになったらなって思うんだ。」

「・・・追いつくって、そういうことなのね・・・確かにノアと私は違うね。」

「うん、だからシアの気持ちが僕がシアを想う気持ちに追いついたら嬉しいな。」

「・・・善処します・・・。」

 フェリシアは自身の頬や耳が熱くなっていくのを感じた。


「・・・シアは僕の姿絵を他の女の子に見せるんだよね?」

「うん!だってすごくかわいいんだよ。天使だよ!天使!ノアのこと好きなら見たいだろうし、喜ぶと思うの。そう思わない?」

「うん、そう思うよ。僕のこと好きって言ってたよね。ファンだって。でも僕を好きって、シアはそれでもいいの?」

「もちろん、いいよ!ノアいい子だもん。ノアの良さを認めている子が私以外にいるって嬉しいよね。」

 フェリシアは嬉しそうに微笑んだ。

 ヴィルノアはフェリシアを抱く腕に少しだけ力を込め、フェリシアの肩に自身の頭を乗せた。

「シアの純粋さが大好きなんだけど、たまにそれが辛いね。でもシアの笑顔が好き。大好き。」

「うん、知ってる。」

 フェリシアはヴィルノアの頭を撫でながら、にっこり笑った。


「今は我慢だ、ヴィル。」

 シルビアは腕を組み、目をつむってうんうんと首を縦に振った。

「悪魔だ・・・。」

 オスカーはそう呟き、眼鏡を押さえた。

「頑張れ、ヴィル・・・。」

 エリックは手を握りしめた。

「フェリシアったら・・・。」

 エリザベスは頬に手を当て小さく息を吐いた。

「ヴィル・・・最近どこでも人目も気にせず、フェリシア様に抱きついてるよな。いいな・・・。」

 バルトはまじまじとヴィルノア達を見ていた。



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