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ガチ恋っ!!ってことで  作者:


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44/61

44. 最適解⑤ 大好き

「決してお二人を邪魔するようなことは致しませんわ!」


 エリザベスは両手を胸の前で組み、少しうるんだ目でフェリシアを見た。

 美少女はどんな顔しても美少女なんだなぁとフェリシアは感心していた。


「フェリシア?」

 エリザベスは何も言わないフェリシアに不安を覚え、フェリシアの顔を覗き込むようにじっと見た。

 フェリシアははっとした後、立ち上がりエリザベスの横に行きエリザベスの手を自身の手でそっと包んだ。

「言い辛いことを話してくれてありがとう。とても嬉しい。」

 フェリシアは微笑みながら続けた。

「時々苦しそうな顔しているの気付いてたんだ。でも言いたくない事なら気付かないふりしていた方がいいのかなって思っていたの。でもそんなことしてエリザベスとぎくしゃくしたら嫌だなって思って・・・だってエリザベスのこと大好きだから。」

「フェリシア・・・いいの?怒らないの?」

「なんで怒るの?恋をしてるなんて私からしたら羨ましいことだよ。それに謝りたいのは私の方なんだ。本当なら大好きな友達のコイバナ聞いて、成就するように応援したいの。でもそれができないんだ。ごめんね。」

 フェリシアは思っていることを正直に隠さずに言葉にしていく。

「私さ、エリックのことは大事な気の合う友達としか思っていないんだよね。いい奴だとは思っているの。だからエリザベスの想い聞いて、エリックってばモテるねぇ、エリザベス見る目あるぅ、とか思っても嫉妬とか何にもないんだよね。むしろ婚約がなければいいのにって思うの。でもこの縛りだけは私じゃあ何もできないのが現実で・・・もう本当にごめん。話を聞くぐらいしかできなくて。でもね、誰にも話せないことでエリザベスが苦しむくらいなら、話させちゃおうって思ってしまったの。恋に先がないことで苦しませちゃうかもだけど、少しは気持ちが軽くなればいいなって。」

「あなたを裏切っているようなものなのに、許して下さるの?」

「裏切ってなんかないよ。前にね、ノアやバルトが言ってたの。人の心はどう動くか分からないって。その通りだと思うんだ。仕方ないよ。エリックっていい奴だもの。でもね、表立って応援できないんだよねぇ。それがもどかしいだけ。私、まだ恋ってどんなものか分かっていないから、エリザベスの苦しさをしっかり分かっているんじゃないと思う。残念なことに初恋もまだだしね。でも何か力になれればッて思っているよ。」


「・・・ありがとう、フェリシア。わたくしもフェリシアは大好きで大事な友達ですわ。」

 エリザベスはしっかりとフェリシアを見つめた。

「私も大好き。これからも友達でいてね。それと何もできない私を許してね。」

包んだ手に力を入れフェリシアは言った。エリザベスは目をつむり、首を横に振った。

「許してほしいのはわたくしの方ですわ。」

 エリザベスはぽろぽろと大粒の涙を流し始めた。フェリシアは大慌てで手を放しハンカチを差し出した。

「うわぁ、泣かないで!いくらでもエリック想って構わないからっ、ねっ。」

「ふふっ、ありがとうございます。フェリシアにそう言ってもらって少し気持ちが楽になりましたわ。」

「本当!よかったぁ。」

 にっこりとフェリシアが微笑むとエリザベスもにっこりと微笑みを返した。


「わたくしこの気持ちをフェリシアに隠していることが後ろめたくて、苦しかったんですの。でも簡単に言えることではありませんでしょう。フェリシアにとって楽しい話ではありませんし。この国に来て友達はできましたけど、皆様フェリシアを介して友達になった方ばかりで、こんなこと誰にも話せなかったのです。」

「そう、一人で悩んでいたんだね。」

「えぇ、ぐずぐずと考えってしまって、答えが何か分かり切っているのに、好きだという気持ちを消せなくって、知られてフェリシアに嫌われるのが怖くって・・・。」

「うん、私に関しては考え過ぎ。エリザベスの気持ち聞いて何も思わないわけじゃないけど、エリザベスが思うようなものじゃないよ。私の婚約者モテるじゃないってくらい。」

 フェリシアはわざとらしくおどけた言い方をした。

「ふふふっ、そんな感じですの?」

「ええ、そんな感じですの。」

 二人は顔を見合わせふふふっと笑った。


「そうだ!」

 フェリシアはエリザベスの隣に椅子を引きずってきて座った。そして目を輝かせエリザベスに聞いた。

「ねぇ、エリックのどんなところに惚れたの?」

 エリザベスは目を見開いた後、顔を真っ赤に染めた。そして頬に手を当てしどろもどろに言葉を発した。

「が、学園祭で玉子を割る練習していた時に手を差し伸べてくれたのがエリックでしたの。不器用なわたくしを馬鹿にすることなくできるまで付き合ってくれて・・・優しい人だなと思いましたの。その上、学園祭の最終日にクッキー美味しかったよって笑って言ってくれましたの。笑顔が爽やかでどきっとしましたわ。それに褒めてくれたのが嬉しくて。わたくし王女のくせに本当に出来が良くなくて、皆様から向けられる期待に応えるには人より多くの努力が必要なんです。でもその努力もして当たり前で誰も褒めてなんか下さらないのです。でもエリックは頑張ってたよなって、言ってくれたんですの。そんな方初めてで、それから彼が気になってしまって、気が付くと目で追っているようになっていましたわ。い、いつの間にか好きになっていることに気が付きましたの。」


 もじもじと話すエリザベスがとてもかわいくって、思わずフェリシアはエリザベスに抱きついた。

「かわい過ぎだよ、エリザベス!」

「ふふっ、こんな話面白くないですわよね。」

「いやっ、かなりいい。正直に話してくれてありがとう。ますますエリザベスが好きになったよ!」

「ありがとう、フェリシア。わたくしも大好きよ。」

 エリザベスはギュっとフェリシアの背に回した腕に力を込めた。



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