20. 再びのチームクララ
「売り上げを発表します。」
委員長のクララは皆の前に立ちにこにこと言った。
学園祭が終わり、最初の学級会であった。
「カフェの売り上げは××、後夜祭での売り上げは△△です。これは経費を差し引いた額です。さぁ、何に使いましょうか?」
クララから伝えられた金額はかなりの額で、ちょっとしたイベントならできてしまいそうな程だった。クラスはざわついたが、これといって案は出てこなかった。
クララはパンっと手を叩くと元気よく言った。
「ここで提案です。仮装パーティしてみませんか?後夜祭で猫耳つけての参加は楽しくありませんでしたか?正装に猫耳もよいのですが、衣装の制限も取り払って考えてもいいのではと思っています。例えばカフェで来ていたようなお仕着せに猫耳でパーティに参加、とか。すぐに実行するのはは難しいですが、これだけ売り上げがありますから、会場を借りたり、いろいろ企画したりできるかと。」
クララは言い切るとニヤッと笑った。
クラスはおおぉとざわめき、賛同の声が上がった。
「面白そう!」
「いいねぇ。」
「なぁ、せっかくなら生徒会を巻き込んで全校生徒が参加できる企画にしないか?」
エリックが提案した。
「全校生徒が参加できれば他学年に婚約者や恋人がいる奴も一緒に参加できて楽しいんじゃないか?」
「素敵!仮装みたいな馬鹿なことは多くの人でやった方が楽しいですわよね。それに決まったパートナーがいる人はその方が楽しめますわね!」
クララは両手を胸の前で合わせ目をキラキラさせている。
「皆様、この案を生徒会に提案し、全校生徒が参加するイベントにすることを目指すでよろしいでしょうか?」
「「「異議なーし!」」」
「はい、では企画書の制作をどなたか手伝っていただけますか?」
何人かが手を挙げた。
「あのぅ、少しよろしいでしょうか?」
エミリアが小さく手を挙げた。
「なんでしょうか」
「パーティには賛成なのですが、一部他のことには使えませんか?」
「他のことですか?」
「えぇ。先日社会奉仕で孤児院のお手伝いに行ったのですが、絵本や物語といった本が足りていないように思ったのです。本を寄付できたら子供たちが喜ぶのではと思うのです。」
エミリアは一生懸命説明した。
「素晴らしいですわ!」
エリザベスはぱちぱちと拍手をした。
「賛成です!」
フェリシアも拍手を送る。他の生徒からも拍手が起こった。
クララは満面の笑みを浮かべた。
「エミリア様、素晴らしい提案をありがとうございます。こちらも生徒会を巻き込めれば、より多くの本の寄贈ができるのではと思います。こちらも提案してみましょう。」
「チャリティパーティって事かな?」
「そうですね、そういう風に銘打つのも一つの案ですよね。」
「それなら入場条件を家にある読まなくなった子供向けの本を寄贈してもらうってするのもいいかも。読まなくなった本の一冊や二冊、どの家にもあるんじゃないかな。」
「面白い案ですね。他に案はありますか?」
「何か物を販売してもいいよね。後夜祭の猫耳みたいにさ。」
「売り上げを出せれば、より多くの寄付ができますね。何を売ったらよいでしょうねぇ?」
「姿絵をその場で描いてもらうってどうです?細かく描くのではなく、簡単なイラストで10分くらいで描けるものにするんです。」
「私もそれ描いてもらいたいです!」
「事前に王子殿下や王女殿下の姿絵を描いて頂いて、それを売るっていうのもいいのではと思います。」
「私買います!」
「皆様素晴らしいです。次々にアイデアが出てきますね。それでは今回出た案を加味して生徒会に出す企画書を作っていきましょう!他に何か思いつきましたら私まで、よろしくお願いします。」
クララはにっこり笑って、会を閉めた。




