最終話 神達との思い出
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三章最終話です
「まぁ簡単に言えば、複数の火山が大噴火して大陸が消滅します」
破壊神が大地の神を破壊した事で、下界に影響が出ると言う。
それは、今クロノアが言った事……大陸が消滅? え……ヤバくね?
『なんだ、その程度か』
「まったく、その程度で騒がないで下さい」
「まぁ大陸消滅くらいならね……」
「……本当は……ほっといても……いいくらい……」
「そのとお理!! なるようにしかならん! なるようになる!!」
何言ってんのこいつ等? その程度? 消滅くらい? ほっとく?
やっぱり神は何処かおかしいようだ、下界を大事にしているのかしていないのか、全然分からない。
「まぁそんな事言わないでさぁ~対象大陸はチュウオウ! 影響範囲はキタ、ミナミ、ニシ、ヒガシ! 全域だね!! 死者予想数約五億二千万人!!」
クロノアが少年の如きあどけない笑顔で告げる。
死者五億!? 大災害だよ!! 災厄の日だ! 終焉の日だ! 滅びの日だ!
なに笑ってんだよコイツは……全域だね!! じゃないだろ……。
「……五億も……死人……めんどくさい……」
「他の神からも苦情が来ているんだ~そもそも神の責任だし、今回は助ける事にしました!」
そりゃそうだろうよ……人が死ぬ事で神の仕事が増える、死の神なんかは大繁盛だね。
しかしそれは神の事情。
そもそも人間に非はない、ここで人間を見捨てるようなら、やはり神はその程度……と言う認識に再び変わる。
『それで? 具体的にどうすればいいのだ? まさか全ての火山を破壊して回れとか面倒な事言わないだろうな?』
違うんだ……僕はそう思っていた。
「新任の大地の神に確認してもらったよ! まず火山を見境なく破壊するのはダメ! 大地のエネルギーは噴火によって余計なエネルギーを吐き出して安定させているらしいからね!」
新任の大地の神、今度はクエイラスみたいな神じゃない事を願う。
……ん? と言うか新しい大地の神がいるのなら、その神になんとかしてもらえばいいんじゃ?
「全ての火山は繋がっているらしくて~その中心の火山がチュウオウ大陸にあるらしんだ! そこに溜まっている大地のエネルギーを破壊してくれればそれでオッケー!!」
チュウオウの火山……あれだよな? この世界で最も高い山。
中央霊峰……最後の秘境とされている、危険な山。
お宝を求めて、たくさんの人間が訪れるらしいが……生存率は低いとの話だ。
〈ほほぉ、なにか迷宮でもあるのか? 面白そうではないか! 聖剣でも探してみるか?〉
(そんな物あるの? 迷宮……なのかな? 霊峰には至る所に穴が……洞窟があるらしくて、上の洞窟に行くほど希少価値の高い宝が手に入るとか……)
[恐らく鉱石とか、その程度でしょう……そんな山に宝箱などあったら違和感バリバリです]
まぁエル姉の言う通りだね、ゲームの世界じゃないんだから、普通は自然物以外の物が落ちているなんておかしいし。
〔ん~ん、あるよお宝! 宝箱で!!〕
(あるの!? なんで!? 大昔あの霊峰はお城だったとか?)
〔いや~宝の神が面白がって設置してたよ? ……と言うか世界中に落ちている宝箱は全部彼が設置したはず……開けて中身を取り出すと箱は消えちゃうんだって!〕
なんて良い神なんだ……人間に娯楽を提供してくれているのか。
そう言えば昔近所の井戸に落とされた時、なんでか知らないけど井戸の底に宝箱があったな……。
中身は……何に使うか分からない小さなメダルだったけど、そのメダルを渡すと言う条件で井戸から引き揚げてもらったんだ。
宝の神様、ありがとうございます!!
『まあ何はともあれ面白そうではないか! 恐れるものは何もない、最深部の伝説の兜を見つけて億万長者になろうぞ!!』
「兜? 兜って一番微妙じゃない? 鎧とか盾の方が嬉しいな」
まぁでも、本当に色々なお宝があるのかも!
今まで意識していなかったけれど、至る所に宝があると知った今、隣の家の井戸の中すら覗いてみたくなる!
よし! お宝を求めてチュウオウを冒険だ! 小さなメダルを集めて強力な武器と交換してもらうんだ!!
「――――じゃ~宜しく頼んだよ? まだ時間には余裕があるから、ノンビリ神界を観光してから行くといいよ!」
時間あるんだ……時の神が言うと膨大な時間があるように感じるよ。
「……お兄ちゃん……またね……? ……困ったら……呼んで……? ……死を……届けるから……」
んなもん届けんな!! 困ったら死を……極端だな!
「ではな小僧! 困ったらワシを呼べ!」
「あ、はい、お疲れ様でした」
「……ワシの扱い酷くない? 理の神って、他だと凄い存在として語られてるよ?」
しかし、色々あったなぁ~。
やっぱり実際に触れあってみないと分からないものだね、神達の印象が大分変ったよ。
「では、参りましょうか? オルクス? すぐにチュウオウに降臨する?」
「おぉぉぉっとそうであった!! 断罪の、貴公には仕事があるぞ? まったく、今までどこにいっておったのだ」
エル姉を呼び止めた理の神……名はない。
と言うかエル姉お仕事? えェェェお別れなの!?
「コトワリィ……私は弟の事で忙しいのです、他を当たって下さい」
「コトワリィって誰やねん!? ワシはゼンリだ!」
コトワリィの方が分かりやすくていいね、今度からそう呼ぼう。しかしこの雰囲気は、ダメそう……。
「我が儘を言うでない……貴公は断罪、罪には罰だ、他に当てはない」
「…………ッチ、殺すぞコトワリィ…………オルクス、ゴメン! お姉ちゃんちょっとお仕事入っちゃった……ヒガシに行く時はついて行くから、チュウオウは私がいなくても大丈夫?」
エル姉、コトワリィがいじけているよ? 僕が言うのもなんだけど、もう少し優しくしてあげて?
「うん、大丈夫! ヴァルもいるし、ウィッチもいるから!!」
「……ウィッチ? そうでした、あのビッチが一緒でしたね……」
ウィッチはビッチじゃないと思うよ? エル姉がいないのは残念だけど、綺麗所は確保出来たし……みんなから不満は出ないかな。
……出ないよね?
「安心してお姉さん? あなたの弟は私がっ!! お守り致します。……私はあなたと違ってオルクス様の身内ではないので、男女の仲になる可能性は否定出来ないけど……」
「……ふふふ……ふざけるなよビッチ!! 今ここで断罪してくれようかっ!?」
「なによ!? 恋愛は自由よ! たとえ罪深き恋だったとしても、私は乗り越えてみせるわ!!」
ガヤガヤとうるさい女性たち。
聞こえているけど、面倒だし聞こえていなかった事にしよう。僕は鈍感主人公なのだ!!
その後時間があるという事と、エル姉としばしの別れという事もあり、神界を一緒に回った。
時の神と死の神も一緒だったよ。コトワリィ? う~んいたような気もするけど……。
死の神と生の神の一悶着。
残りの天蓋登場。
雑草とタンス、爆発の再来。
時の神、初めてのお使い。
などなど……時間があったら思い出話、紹介するね!!
神界を選んで正解だった。
全ての神がいい神とは言わないけど、それは人間も同じ事。
悪い人間もいれば、いい神もいる……逆も然り。
僕は様々な思い出を胸に、下界へと舞い戻った。
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次章は下界、中央大陸編です




