第二十話 断罪の神
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「神界に戻り、しばらく反省して頂きます」
ボンボンを断罪しに来た最上位神、名前は…………あれ? 聞いたっけ?
〈最上位神、断罪の神……エルフレイア……だったかな?〉
断罪の神!? 強そう……破壊よりカッコいい……。
〈おい、それはないであろう? ……それならエルフレイアに行ってもいいんだけど?〉
(拗ねるなよ……冗談だよ)
「そ、そんな!? この髪がダメなのですか!? これはそこの破壊神にやられたのです! 俺様が好き好んでセットしたのではありません!!」
僕を指差すボンボン。こいつ……破壊神様だろ、様。
それに反応したエルフレイア様の目と僕の目が合う。はぁぁぁぁ……美しい……クールビューティー最高!!
「破壊神……ヴァルハザードですか、お久しぶりですね? 出不精のあなたが下界にいるとは、どういう風の吹き回しですか?」
『貴様には関係ないであろう? ……目障りだ、破壊するぞ?』
な、なんだ? なんかヴァルの様子が……いつになく威圧しているな……。
「……はぁ……まだ怒っているのですか? 完成間近のジグソーパズルを蹴ってしまったのは謝ったでしょう? いつまでもグチグチと……」
完成間近!? いやそれは怒るよ!? なんて惨い事を……。
『黙れ……謝った程度で許されるか……総ピース三十万の大作だったのだぞ!?』
三十万ピース!? そんなのあるんだ……さすが神界。
「破壊神のくせに……破壊していい奴は、破壊される覚悟のある奴だけだ……です」
どこかで聞いたような……ボンボンも女神もポカンとしているが……僕にはヴァルの怒りが伝わって来る。
あ、この感じ……ヤバいかも……。
『……ふざけるなよ? なら貴様も断罪される覚悟があると言うのだな?』
「無論です」
その瞬間、ヴァルに強制的に体の支配権を奪われる。
お怒りだ……触らぬ神に祟りなし……大人しくしていよう。
『なら消えろ……完全破壊!!』
ヴァルが放った圧倒的な破壊の力、完全破壊……存在そのものを破壊し、転生の輪から外す破壊。
神と言えど、二度とこの世界に生れ落ちる事はない。
「っく……最後ノ審判!!」
二つの強大な神力がぶつかり合う、大気が怯える様に振動し、空間をもの凄い圧の神気が支配する。
二人の間にいたボンボンは……あらら、漏らして気を失っている。
それはタンちゃんの役目だろ……バッチィな……。
「きゃァァァァァ!!」
「うぴィィィィィ!!」
強烈な衝撃に、後ろにいた女神達が漫画の様に吹き飛ばされ転がり回る。
……ウィードは緑、タンちゃんは……おおぉぅ……Tバックとは……。
放たれた神力は拮抗し、数瞬のち消え失せた。
や、やっぱり最上位神……破壊の力が止められた……。
「…………本気でやるつもりですか?」
『………………』
二人の間に沈黙が降りる……アカン、これはバトル漫画じゃないんだ! これ以上の戦いの様子を説明する事は僕には出来ない!
「ストップストップ!! ライターストップ!! これ以上は表現出来ません!!」
僕の呼び声に反応を見せる二人、この場は治めてもらわないと……バトルシーンの描写……説明は苦手だ。
「……人間を飼っているのですか? 面白い趣味ですね?」
『黙れ、貴様には関係ない』
飼われるならエルフレイア様がいいなぁ~……おっと、またヴァルが拗ねちゃう。
「あのぉエルフレイア様、どんな理由があろうと、パズル蹴っ飛ばしたのは貴女なのですから……ヴァルも、そんなネチネチとする性格じゃないだろ? 楽しく行こうぜ?」
数秒の沈黙。
最上位神同士が戦ったら、どうなるのか想像もつかない。僕はまだ心の準備が出来ていません。
『……オルに免じて許してやる』
そう言うと、ヴァルは僕に支配権を戻して奥に引っ込んでしまった。
「あの破壊神が……人間、貴方の名はなんと言うのですか?」
「えっ……僕はオルクス、オルクス・リミットレスです」
なんか、久しぶりに姓まで名乗った気がする、基本誰も名前なんて聞いてくれなかったからね……。
「そうですか……いいですかオルクス? 私の名はエルフレイヤです、次の間違いは許しませんよ?」
〈……ゴメン、間違ったみたい〉
「は、はい! すみません、エルフレイヤ様! ……あのぉ~それで、お仕事の方はいいのですか?」
僕は漏らして伸びているボンボンに目を向ける。ボンボンを断罪しに来たのなら、さっさと断罪して帰ってほしい。
「……神判」
エルフレイヤが呟くと、ボンボンの体が光に包まれ消え去った。……え? 殺しちゃったの?
「……殺してはいません、彼の事は神界の神罰室に送りました。そこでしばらく反省してもらいます」
あれ? 顔に出ていたかな? 神罰室って……なんか神界も下界と変わらないのかも。
「ふぅ……さて、お仕事しゅ~りょ~う!! あぁ疲れた……まったく、シリアスな雰囲気出すのもシンドイよぉ……」
え、なにその表情……クールビューティーはどこいったの?
急に砕けた!? 相変わらず美しいけど、氷の女王キャラが近所のお姉さんキャラになっちゃった!!
「ねぇオルクス、肩揉んでくれないかしら? 凝っちゃってさぁ」
え? いいんですか? 神に触れられるなんて……はい喜んでぇぇぇぇ!!
「っううん……あぁ……そこ……気持ちィィ……あん……んんん……いいわ……」
ひょォォォォォォォォォォ!?!? なんじゃこのエロ神!? 髪はサラサラだし、肌も綺麗……胸は…………Dと見た!! 丁度いいィィィィ!!
〈この女狐が……オル、こいつ何を考えているのか分からん、気を許すな〉
(いいんだよ!! 女の子に初めて触れたんだ!! しかもこんな美神に! もう死んでもいい!!)
〈……もう死んでおる〉
「あぁん……そこそこ、もっとぉぉぉぉ……」
「ひィはぁぁぁぁぁ!! オルクス、いっきまぁ~す!!」
この後、約三十分ほど揉み続けた。
ヴァルは溜め息を付いたのち眠りはじめ、女神達はゴミを見るような目で僕をずっと睨み続けるのであった。
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