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第十九話 規則違反

お読み頂き、ありがとうございます

ブクマや評価下さった方、ありがとうございます

 ボンボンを連行し神教会まで戻って来た僕達は、ボンボンが魔者の討伐報告をする様を見ていた。



「おい人間ッ!! 魔者を狩った、さっさと報酬を寄こせ!!」



 こいつ、ほんと弱者には強いんだな。母ちゃん……育て方、間違ったのではないでしょうか?



「はい? まもの…………魔者!?」



 受付嬢が驚いている。


 そりゃそうだろ、討伐したと言った男は神だが、ただの世間知らずの人間の男にしか見えない、とても魔者を倒せるような雰囲気はないのだから。


 まぁモヒカンだから少しヤバい雰囲気は出ているけど……。



「これは…………しょ、少々お待ちください!!」



 ボンボンから魔者の一部である討伐確認部位を受け取った受付嬢は、驚きの表情のまま奥の部屋へと駆けこんで行った。



 そして待つ事数分……。



「お待たせ致しました。……申し訳ございませんが、少々お伝えしたい事がございますので、奥の部屋までご足労頂けますか?」


「はああ!? なんで俺様が足を運ばなければならねぇんだよ!? そっちが来いよ!!」



 ……あの受付嬢、雰囲気が変わったな……。


 可愛い顔してるのに、さっきとは違い冷たい印象を受ける。


 ボンボンや女神達は気づいていないようだが、僕達は気づいていた。



「……ご足労頂けますか? 報酬も奥の部屋に用意してありますので」



 その言葉にボンボンの背中に冷や汗が流れる……が、理由が分からない。


 何故だか分からないが、従わなければならないという気持ちになり、それに従う事にした。



 教会の奥の部屋まで案内された僕達、呼ばれたのはボンボンだけだが、金を持ち逃げされても困るしね。


 しかし大きな部屋だな……お祈りでもする場所なのかな?



 部屋の中央まで進み出る受付嬢、そしてゆっくりと僕達の方に振り返った。



 その顔は無表情……しかし感じるこの圧は…………神気。



「上位神、爆発の神ボンボン……神界法規に従い、貴方を断罪します」



 突然そう告げた受付嬢の姿が徐々に変わっていく。足元が光輝き、その光がゆっくりと上がっていき全身を包み込む。



 纏った光が収束した先に見えたのは、美しき女性。


 何処にでもいる可愛らしい女の子の面影は全くない。切れ長の目、白く長い髪は腰近くまであり、見る者の目を奪う。


 そして綺麗な脚! そしてニーハイだ! お似合いです!



 綺麗だなぁぁぁ~……正直、ウィードやタンちゃん以上かも……でもこの人……この神、温かみが感じられない。


 冷めきっている…………でもこういう女性がデレる所、見てみたい……。



〈……オル、随分と余裕があるようだが、少し気を引き締めろ〉


(え? ヴァルは見たくないの? あの神がデレる所)


〈興味はあるが……それどころではない。……あいつは……最上位神だ〉



 さ、最上位神……初めて見た。これが最も神らしい神、最強最高最上の神か。



〈念の為言っておく。我、最上位神ぞ?〉



「ひ、ひィやァァァァァァァ!!?? あ、あんた……貴女様はァァァ!?」



 ボンボンが腰を抜かしてケツを地に着ける。彼女の神気を一身に受けたボンボンは震えが止まらない。


 おや、ボンボンは彼女の事を知っているのか。さすが最上位神は有名なんだな。



〈念の為言っておく。我、それなりに有名ぞ?〉



「爆発神、貴方は下界に大きな影響を及ぼす所でした」



 影響? ……ああ!! ウィードが言っていた下界の経済を破綻……ってやつか!


 そうだよなぁ、あんな魔者を倒せる人間なんて珍しい……神の力を使って金稼ぎをやったせいか。



 しかし透き通るような綺麗な声だ。あぁ、耳元で囁かれたい……ヴァル、覚えておけ……これがクーデレだ。



(ん……? あれ? それなら僕達も断罪されちゃわない?)


〈で、あるな〉


(で、あるなじゃないよ!? せっかく考えた金稼ぎが違法だったなんて……)


〈違法であったとして、誰が裁けるのだ? 我ら、最強ぞ?〉



 暴君かよ!? ……でも、面白いかも……やりたいようにやるってのはそう言う事だよね!!



「も、も、申し訳ございませんっっ!! 田舎者故、都会のルールを知らず……」



 認めたよ、田舎者って事……別にルールは田舎でも都会でも同じだろうに……。



「例外は認めません。例外を認めれば、その瞬間から規則は規則ではなくなります」



 こ、怖い……なんていう目…………美しい……睨まれてみたい……踏まれたい……。



〈お前、いくつ性癖を隠し持っているのだ?〉



「すすすすみません!! 魔者を狩って金稼ぎしようとした事は謝罪します! で、ですから……」



 その時、彼女の表情が微妙に変化した事を見逃さなかった。


 彼女の視線がモヒカンに向く……あぁ、怒られるぞ……こんな雰囲気の中、そんなふざけた髪型をしていたら……。



「……っプ…………謝った所で無意味です、貴方が犯した規則違反の事実は消えません、断罪致します」



 ……え? 気のせいかな? あの神……一瞬笑わなかった?



「ひひひひィィィィィィィ!!!」



 慄くモヒカン、まさに世紀末の雑魚。哀れな……そんな髪型をしているからだぞ。



「罪状、禁則的髪型の使用……その髪型を……ふふっ……下界に広めるのは許されません。そのような髪型の人間が増えた下界を見るのは、我慢なりません。これは最上位神の総意です」



 なんて言ったこの最上位神……? あと今度は絶対笑った!!


 なんだよ、禁則的髪型って……モヒカンはそこまで酷い髪型じゃないだろ!? やっとまともな神が出て来たと思ったのに……。



 ゆっくりとボンボンに近づく最上位神。


 こめん、正直もう……怖くない。


宜しければブクマや評価のほう、お願い致します!

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