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第十三話 神型

お読み頂き、ありがとうございます

「――――心臓破壊!!」



 街を出発してから数時間、四体目の魔者を仕留めた僕達は、討伐対象の魔者であるかの確認を女神達にお願いしていた。



「うぅぅ気持ち悪い……臭いし……お風呂入りたい……」


「これも違う……これも違う……これも……これも……ぜぇんぶ違いますぅぅ……」



 また空振りだ……探すといないもんなんだね、魔者って……。


 でも本当かな? 神教会が全ての魔者を知っている訳はないし、今倒した魔者なんて今までの魔者の二倍近く大きかったぞ?



『これ、もっとよく調べなさい! この魔者……大きいではないか、危険度黒なんじゃないか?』


「き、危険度黒は天変地異、世界の終末レベルですぅ……一撃で倒れたんだから危険度はきっと白なんですぅ……」



 恐らくその天変地異級も一撃だと思うが……参ったな、討伐対象が分からないなんて……。


 仕方ないか……目撃情報があるだけで、必ずしもその付近にいるとは限らない。


 まったく、ゲームみたいにどっかの洞窟の奥で待っていてくれればいいのに。



『どうするオル? 他のを探すか、このデカブツを街まで持って行って確認してもらうか……』



 この魔者を引きずって街に……どうなるだろう? 大騒ぎは確実だな……でも討伐確認に死体ってあるし、いいのかな?




 ――――ボォォォォォォォォォォォォォン――――




 …………え? なんか急に魔者が破裂した……。


 近くにいた僕達と女神達に魔者の臓物が降り注ぐ……なんだ? ガス抜きでもしなきゃいけなかったのか?



≪ヒィヒャハハハハハハハハハ!!!!≫



 突如響いた下品な笑い。しかし、魔者の血が邪魔をして確認する事が出来ない。



〈オル、気を付け……なくてもいいが、この気配は神だ〉


(神……? ねぇ、僕に神の気配が分からないのは仕様なの?)


〈え……分からないのか? ど、どうだろう? 今度神ネットで調べておく〉



 神ネットってなんだろう……それよりも体を綺麗にしないと、汚すぎるしグロすぎる。僕は汚物破壊を使い、体を綺麗にした。


 しかし気持ち悪い、スプラッター画像もビックリの光景だよ。ほんと便利だよなぁ、お風呂入らなくてもいいんじゃないかな?



「は、破壊神様ぁぁぁぁ私達もォォォォォォキモいィィィィィィ」


「……………………………………」



 おっと、忘れていた……うわぁ……これは酷い、まさに汚神だ。


 タンちゃんの首にソーセージが巻き付いている、マジキモい。でもウィードは落ち着いて…………こいつ、立ったまま気絶してやがる!?



≪ヒャハハハハハハハ!! 汚ねぇ奴らだな!? ったく、俺様の獲物を奪うから神罰が下ったんだぜぇ!?≫



「ヒャッハァァァァァ!! 汚物は消毒だァァァァァ!! 汚物破壊ィィ!!」


「あああああありがとうございます!! ……うぅ、もう嫌よ……お風呂に入りたい……」


「……………………………………」


『おい世紀末雑魚、そのテンションは苦手と言っていなかったか? というかタンス、お前の体は生まれて来てから一番綺麗になったぞ? 風呂に入れば逆に汚れる……おい雑草! 貴様はいつまで白目向いておるのだ!?』



 なにはともあれ、体は綺麗になった。僕が美神達の体を綺麗にしてやったんだ! ……なんかエロくない?


 ウィードもやっと気を取り戻したようだ、二人抱き合いながら愚痴を零している。



 ……さて、魔者も吹き飛んでしまったし、今日はもう切り上げようかな? 仕方ない……今日も女神に奢ってもらおう。



≪おいテメェら!! 俺様を無視すんじゃねぇよ!!??≫



 魔者狩りを切り上げ、街に戻ろうとした僕達に制止の声が入る。


 忘れていた。この感じ…………まさか世紀末覇者か!?



〈あの御方がこんな雑魚っぽい訳なかろう、こいつは生涯に沢山の悔いを残しそうだぞ?〉



 声のした方を見る。


 神と言う話だったが…………な、なんとこれは……神々しい、まさに神! 分かったぞ……こいつが何の神なのか!!



「ヒャハハハ、おいゴミ人間共、テメェらに聞きてぇ事があんだよ」



 一歩、また一歩。ゆっくりと近づいて来る神様。


 その顔は自信に溢れ、一度の敗北も喫した事がないと言う絶対的強者の貫禄!


 僕達はその神々しい神から目が離せなかった……だって……。



「その魔者だけどよォ、まさかテメェ――――」



「――――アフロだ」


『――――アフロである』


「――――アフロね」


「――――アフロですぅ」



 そう、神々しきアフロヘアー。


 まさに神の髪型…………いいや、神型だ!! ここまで素晴らしいアフロは見た事ない。



 絶対そうだ、疑いようがない。こいつは……この御方は最上位神、アフロ神様だっ!!



〈……最上位神の定義は、世界に影響を及ぼせるほどの力を持っている事だぞ? アフロで世界が救えるか? ……救えるかもしれんな!〉


(出来る訳ないだろ? なに言ってんだお前?)


〈……たまに辛辣になるのはどうして? ノッてやったのに……〉



 アフロ神様はその様子に満足したのか、ニヤニヤしながら近づいて来る。


 選ばれし者の髪型……いいなぁ僕も……。



〈やめとけ、あの髪型はゴミが沢山つくぞ? まさにゴミ箱だ……〉 【個神の見解です】



「おぅそこの不細工人間! いい女連れているじゃねぇか? 俺様に寄こせよ?」



 うわぁ……典型的な雑魚のセリフ……アフロなのに、雑魚なのか?


 って言うかふざけんな! 人の女に手を出すんじゃねぇよ!? こいつらを取られたらまた友達が零になってしまう……。



〈……もういいであろう? 壊せ、あんな物……〉


(え……でも最上位神だぞ? 正面から破壊の力を叩き込んでもダメなんだろ?)


〈……あれをどう見たら最上位神に見えるのだ? 我と全然違うであろう?〉



 いや……大して変わらない気もするけど……。


 まぁいい、ニヤニヤと人の女を舐めまわす様に見やがって……そのアフロ、破壊してくれる!!



〈オルの女ではないと思うけどな……〉


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