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第十一話 金を稼ごう

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「よっしゃぁぁぁ!! 無事に店を出られたよ!? 僕は犯罪者じゃない!」


『よくやったオル!! 一時はどうなる事かと思った、責任者が出て来た時は皿洗いを覚悟したぞ!』



 女神達にたかり……ご馳走してもらった僕達はシャバに出た。


 頭を下げた僕に、まさに神の如き笑顔で承諾してくれた女神達、当分彼女達に頭が上がらないな……犯罪者になる前に救ってもらったんだから。



〈いや、忘れていないか? 我らは犯罪者であるぞ?〉



「ま、まさか財布を落としたなんて……その状態でよくあそこまで食べたわね……」


「タ、タンちゃん! 聞こえちゃいますぅ……」



 後ろで彼女達がブツブツなにか言っているが、無視だ。


 外に出てしまえばこっちのもんだ! 我は破壊神、気に入らない者は破壊する!



〈そんな豪気なら店を破壊すればよかろうに……それで、これからどうする? オルを虐めた奴を破壊しにでも行くか?〉


(あぁ、お礼参りは必ずするよ……破壊するかどうかはともかく、少しお礼したいからね…………しかし、まずは………)



(〈金を稼がなくてはならない!!〉)



 いつまでも女神達のヒモなんて嫌だからな……ん? そう言えば彼女達はどうやって……。



「ねぇウィードにタンちゃん、君達はどこからお金を入手しているの? ……もしかして神様は金を無限に生み出せたりする?」



 僕の言葉に二人は顔を見合わせ、何言ってんだこいつ……的な表情をしたのを僕は見逃さない! 減点一だ……零になった時は……。



「……えっと、私達は自分達で稼いでいますよ?」


「ですね~下界の経済を破綻させないように、神がお金を製造……または神力を使っての違法な金集めは厳しく取り締まられているはずですぅ」



 な、なんと!! 神が下界でアルバイト!?


 タンちゃんはメイドカフェ、ウィードはマッサージ店といった所だろうか?


 っく……僕達は彼女達がプライドを捨てて稼いだ身銭を切らせてしまったのか。



「……ウィード、今度働いているマッサージ店教えて? 通うからさ……」


『おいっ! 我はメイドカフェの方がいい! タンス神、店の名はなんだ?』



 二人は頭にハテナマークを浮かべている。


 なんだ? 僕達なにかおかしな事言っただろうか……一見さんお断り、とかかな?



「……あ、あのぉ~よく分かりませんが、私達は神教会で依頼を受けて、その成功報酬でお金を頂いているのですが……」



 神教会…………あぁ!! そっか、思い出した! 僕も教会に登録している神徒だったよ!!


 ……説明、いらないよね? よくあるあれだよあれ。



(ヴァル、胸ポケットだ、神徒証があるだろ?)


〈……ふむ、これか?〉



 良かった、残っていたみたいだね。これ失くしたら再発行、でも金がないから再発行出来ないし……。


 でも神教会、神徒か……神を崇拝している組織、そして神徒と呼ばれる信者。


 今の僕に、神を敬う気持ちはない……まぁ昔からなかったし、みんな信者とは名ばかりの何でも屋だけどね。



「えぇぇえ!? 破壊神様も神徒だったのですか!? み、見せて下さい、神徒証!!」


「私も見たいですぅ~もしかして、破壊神様なら黒色神徒だったり…………」



〈……黒色神徒? なんの事だ?〉


(下界の事本当に知らないんだな? 引きこもりだからか? 黒色というのは……まぁランクだよ。黒色は最上位、とてもとても凄いって事だ!)



 二人は目を輝かせながら僕の元まで走り寄り、ほぼ奪うような形で神徒証を手に取る。


 何色だったけ? 黄色……緑色……? 赤色でないのは確かだけど。



「……………………青色……?」


「え……青色って…………私達より下ですぅ……」



 えっ!? 青色だったっけ!? それは初心者に毛が生えたレベルの神徒色だ。数年前の事だから忘れていたよ……。


 彼女達の可哀そうな者を見る目が突き刺さる。馬鹿野郎……人はランクじゃねぇんだよ!!



〈で、どうなのだ? 青色と言うのは〉


(……青色の成功報酬は子供の小遣いレベルだ、神教会で金を稼ぐなら早々にランクを上げなければいけないね)


〈で、どうするのだ? ランク上げと言うのは〉


(……手っ取り早いのは凶悪な魔者を狩り、その証拠を教会に提出する事だ。正攻法……同色の依頼を受け続けても時間が掛かるだけだからね)


〈で、どこにいるのだ? 凶悪な魔者と言う――――〉



「――――少しは自分で考えろっ!? 僕はお前の母ではない!! ででで煩いんだよ!!」


『そ、そんなに怒らないでもよかろう……? ででで、魔者は何処にいるのだ?』



 魔者……そんな奴、こっちから探しに行った事なんてない!


 どこにいるかなんて…………待てよ? 確か教会に魔者の情報が掲示されていたはず。


 そんな掲示、見た事も必要もなかったからスルーしていたが、まだあるのかな?



 行ってみるか、ウォンデッドだっ!!!



「ちょ、ちょっと待って下さい! 私達も行きます!」


「いきなり叫んだり一人会話して怖いですぅ~待って下さいぃぃぃ」



 煩いな、もう僕は開き直ったんだ!! いちいち他人や他神の目を気にしていたら、声も出せなくなるじゃないか!?


 ……いいんだよ、文句を言う奴、煩い奴らは全て破壊してくれる……。



〈ほほぉぉぉ破壊神らしくなってきたではないか! そうそう、それが破壊神、全てを壊す者である〉


(ふふふ……そう……僕は破壊神、全てを壊すんだ! ……さぁ、金を稼いで借金を返済しよう!)


〈……やっぱり真人間だの、オルは……〉



 僕達は魔者の情報を手に入れる為、神教会へと足を運んだ。


お読み頂き、ありがとうございます


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