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夢見の悪い幻想録  作者: ごまみりん
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顔合わせ・後編

文章力、筆力を誰か分けてください…


ぼちぼち更新していきます



ここまでの夢見の悪い幻想録!!

河童かわいい!!いい部屋!!プレゼントたくさん!!顔合わせしてない!!





「誰に向かって喋ってるのよ…?」


「読者ですよ」


「アッハイ…」


「それより、同じ建物にいるんですから普通に入ってきてくださいよ」


そんな会話をしているのは、僕と僕の雇い主である八雲紫だ。自由にしてていいと言われたがやることも無く、僕は宛がわれた自室で読書をしていた。すると、いきなり家主兼雇い主が空間を裂いて僕の目の前に現れた。あの空間の裂け目のようなものはスキマと言うらしい。


「ええ〜、だってめんどくさいんだもん〜」


「ああそうですか。で、何か用ですか?」


「あっ!!そうね、忘れる所だったわ。藍がもうすぐ戻ってくるから居間に来てちょうだい」


「わかりました」


どうやら、やっと顔合わせ出来るらしい。





居間に行くと、八雲紫がいた。


「にとりは?」


「あの子は、工房よ。開発がまだとか言ってたわ」


「そうですか…。で、藍さんは?」

「来たわ…」


「紫様〜、今帰りました〜」


玄関の方から声が聞こえた。


「居間にいるわ〜。彼もいるからいらっしゃい」


足音が近づいてきて居間の襖が開かれる。そこにはショートの金髪、白い帽子、九つの尾を背負った女性と赤いワンピースのような服、緑色の帽子、一本の尾を持った少女がいた。


「紫様、彼が…?」


「そうよ、今日からあなたの護衛につく男よ」


「本日よりあなたの護衛につきます、佐山亮です。よろしくお願いします」


とりあえず、挨拶をしてみる。


「八雲藍だ。紫様から話は聞いているよ。よろしく頼む」


「はい。で、彼女は?」


僕は八雲藍の隣にいる少女を見ながら言った。


「この子は橙、私の式だ。」


八雲藍が答えると橙と呼ばれた少女が前に出てきた。


「橙です。よろしくお願いします佐山さん」


「よろしくね。それに僕の事は亮でいい」


「はい。亮さん!」


「さ、自己紹介は終わったでしょ?早くご飯にしましょうよ、もうお腹空いちゃったわ〜」


「紫様ったら…。わかりました、すぐ作りますよ。橙、にとりを呼んできてくれ」


「はい藍様!!」


「僕も手伝います」


「いいんだ、君は寛いでてくれ」

「いや、でも…」


僕は護衛として居候させてもらっている身だ。それなのに、何もしないでいるというのは気が退ける。


「いいんだよ。今日は君の歓迎会も兼ねているんだ」


「歓迎会ですか…」


「そうだ。期待していてくれ」


そう言って八雲藍は台所に消えていった。


「別に歓迎会なんて…。大袈裟じゃないですか?」


僕は八雲紫に聞いた。すると八雲紫は


「私じゃないわよ。歓迎会は藍の提案よ」


「え、そうなんですか」

「藍、はしゃいじゃってねぇ…」

まあ、八雲紫が歓迎会を開くようには見えない。そんな事を思っていると、

「お茶ですよ〜紫様、亮さん」


橙がお茶を持ってきてくれた。礼を言ってお茶を飲む。


橙が台所に戻った事を確認して僕は八雲紫に聞いた。


「それで、僕は何から藍さんを守ればいい?」








夕食は非常に美味しかった。確かに歓迎会と言っていて期待していてくれと言われたが、ケーキが出てきた時は面喰らった。八雲藍が作ってくれた料理は全部僕の好物ばかりで夢中になって食べてしまった。その様子を見て八雲藍が


「そんなに焦らなくてもご飯は逃げないぞ」


と笑って言ってきた。少し恥ずかしかった。にとりはキュウリばっかり食べてた。にとりかわいいよにとり。


そんなこんなで夕食を食べ僕は今、縁側にいる。先程風呂から上がったばかりで火照った体を夜風が心地よく冷ましていく。時刻は23時52分、もうそろそろ日付が変わる。


「星…キレイだな…」


外の世界にいたころは星なんてゆっくり見る間も無かった。殺すことだけ考えてたから。星をキレイだなんて思ったのもいつぶりだろう…。


「…………」


ふと夕食前の八雲紫との会話を思い出した。





この幻想郷には様々な勢力・コミュニティがある。八雲一家もその一つ。紅魔館、永遠亭、命蓮寺、地底、白玉楼、人里、博麗神社、妖怪の山、守矢神社…


様々な勢力があるが、八雲一家は基本的にどの勢力とも友好的な関係を構築してるらしい。では何から八雲藍を守るのか…。八雲紫はその疑問にこう答えた。


「反体制勢力よ」


こんな世界にも反体制勢力という物は存在するらしく。まだ全貌はつかめてないらしいが今の幻想郷のシステムを良く思ってない連中が集まって反体制勢力を構成してるらしい。反体制勢力は一つでは無いらしく、人間中心の勢力、妖怪中心の勢力等様々な勢力が散財しているらしい。


僕はその反体制勢力達から八雲藍を守らなければならない。八雲藍は現管理者である八雲紫の後継者という話だ。今は幻想郷と外の世界を隔てる結界の管理を八雲紫から任されているという。八雲紫の情報によると反体制勢力は八雲紫よりも八雲藍を狙っているらしい。


「全く…面倒な仕事だよ…」


誰へとも無く呟く。


「湯冷めするぞ」


声をかけられて横を見ると八雲藍が立っていた。


「隣いいか?」


「えぇ、どうぞ」


お互い無言のまま時が過ぎる


「何をしてたんだ?」


「…星を見てたんですよ」


「星…?」


「外ではじっくり見たこと無かったので…キレイだなと…」

「そうか」


「外か…」


「…どうしました?」


「いや…紫様と何回か外に行ったが…戦争のニュースばかりだったなとな」


「………今じゃ外はどこもそうですよ…」


「……亮…?」


「どこに行ったって殺し合ってますよ…魔術師だろうが人間だろうが…」


「………」


「もう寝ます。冷えてきました。改めて明日からよろしくお願いします」


「あ…あぁ…」



もう眠かった。明日から仕事だから早く寝よう。もう日付が変わった。




夢見が悪くないことを祈って僕は眠りについた。

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